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子どもの将来を決める「たった一つの条件」とは?
http://diamond.jp/articles/-/145438
2017.10.15 船津徹 ダイヤモンド・オンライン
この20年で時代は大きく変わったが、今後20年の変化は、その比ではない。思いもよらない変化が次々と起きるこれからの社会では、「たくましさ」、「地頭のよさ」、「社交性」が常に求められるのだ。「世界標準の子育て」では、4000名のグローバル人材を輩出してきた著者が、世界中の子育ての事例や理論をもとに「未来の子育てのスタンダード」を紹介していく。
子どもの将来は、「自信」の有無で9割決まる
これらは、子どもを持つ多くの親御さんが願っていることでしょう。
・「社会で活躍できる人になってほしい」
・「周囲の人に愛されるようになってほしい」
・「どんな挫折にも負けず、たくましく生きてほしい」
私は、アメリカと上海で学校を経営しているのですが、どの親御さんも、「子どもの将来のために今何ができるか」を悩んでおられます。
特に、メンタル面の強さや、自頭力などの能力的な資質、周囲とうまくやっていくためのコミュニケーション力……。
人間としての総合力をどう高めていくか、悩みは尽きません。いったい、何が差を生むのでしょうか?これまで4000人以上のアジア人を見てきましたが、端的にいって、答えは一つです。
もっとも大きな要素は、子どもの「自信」の有無です。
自信があるかないか。このたった一つの要素によって、子どもの学力、コミュニケーション能力、メンタルタフネス、その他の特技などの伸び代が大きく変わってきます。
困難に負けないチャレンジ精神、挫折を乗り越える気持ちの強さ、円滑なチームプレイを可能にさせる社交性、より難易度の高い技術や知識の習得、自分の頭で考える力などなど、あらゆる要素を支えるのが子どもの自信です。
子育ての90%は、「自信育て」に左右されるといっても過言ではありません。
2種類の自信、「根拠のない自信」「根拠のある自信」
では、具体的に自信を育てるとはどういうことなのでしょうか。
そもそも自信とは、2つに分けられます。
一つが、「根拠のない自信」。
もう一つが、「根拠のある自信」です。
「根拠のない自信」とは「自分は親に愛されている」「自分は親から受け入れられている」「親から大切にされている」という自信であり、「自分は価値がある人間だ」と子どもが自分の存在を心から信じている状態です。
この「根拠のない自信」は「100%親から与えられるもの」です。子どもがいくら努力しても手に入れることはできません。子ども時代に親からかわいがられ、大切にされ、愛情をたっぷりもらうことでのみ得られる自信なのです。「根拠のない自信」はすべての土台になります。ここが大きく安定していれば、その上に積み上げていく勉強、習い事、人付き合い、あらゆることがうまくいくようになります。
反対に「根拠のない自信」が小さく不安定だと、その上に積み上げていく勉強や習い事も、うまくいかなくなります。
困難があった時に挫折しやすく、プレッシャーにつぶされてしまう可能性が高くなってしまうのです。
一方、「根拠のある自信」とは、子どもが自分自身の力で獲得するもの。
たとえばスポーツ、音楽コンテスト、発表会に出て人前でダンスや演劇を披露したりと、競争にもまれながら一つのことを継続していくことで得られる自信です。
親は、子どもが「根拠のある自信」を獲得していくために精一杯のフォローをしていくことが重要になります。
世界の中で、飛び抜けて自尊心が低い日本人
しかしここに、一つ大きな問題があります。それは、日本人があたりまえのようにしてきた教育では、自信が育ちにくいのです。
財団法人日本青少年研究所が、日本、韓国、中国、アメリカの高校生を対象に行なった意識調査があります。これは、「私は価値のある人間である」という質問に「YES」と答えた割合を調べるもので、結果は日本7.5%、韓国20.2%、中国42.2%、米国57.2%でした。 日本人は謙遜しますから多少色をつける必要がありますが、それにしても「自分は価値がある」と答えた高校生がたった7.5%というのは低すぎます。
裏返せば、「自分に価値がない」と感じている高校生が92.5%もいるということです。日本の子どもは、アジアの中でも飛び抜けて「自尊感情が低すぎる」のです。
自尊感情とは「自分に良い印象を持っている」「自分が好きである」という自分に対する「ほどよい肯定感」です。良いところだけでなく、悪いところも含めて、あるがままの自分を肯定できている状態です。自尊感情が低い人は、過去の失敗や不快な経験をよく記憶しています。
そして、失敗を繰り返すことを過剰に恐れるため、新しい挑戦ができなくなります。
子ども時代に自尊感情が育たないと、消極的な態度が形成され、将来の夢が描きにくい、人生の幸福感が低い人間になってしまうのです。
「人に迷惑をかけない教育」が子どもの自信を奪う
このように子どもの自信を奪ってしまっているのが、「人に迷惑をかけない子育て」や「過干渉」
だと私は考えています。
たとえばデパートなどで、「さわっちゃダメ!」「そっち行っちゃダメ!」と子どもの後を追いかけている母親がいます。子どもからすれば、デパートには見たこともない魅力的なモノが溢れています。そんなモノを見ればさわってみたくなるのが人の常です。
でも母親は「お店に迷惑をかけないように」「周囲のじゃまにならないように」と子どもの行動を監視します。さわっちゃダメ、そっちはダメ、あっちもダメ、走っちゃダメ、と「ダメ出し」をされ続ければ、自己肯定感は育っていきません。
また、「早くしなさい!」「グズグズしないで!」「ちゃんとしなさい!」と、子どもを必要以上にせきたてる行為や、親が何でも決めて、子どもに与えてしまうことで、子どもの自主性を奪います。
子どもの自尊感情を育てるには、良い面も悪い面も含めて、あるがままの子どもを受け入れなければいけないのです。
親が焦ると、子どもに自信は身につきません。反対に、親が寛大な態度でいると、子どもは気楽になり、それまでできなかったことがウソのようにうまくできるようになります。
では、具体的にどのように自信を育てていくのか?
次回からより実践的に見ていきましょう。
(この原稿は書籍『世界標準の子育て』から一部を抜粋・加筆して掲載しています)
船津徹 著/定価:本体1500円+税 発行年月: 2017年7月
『世界標準の子育て』
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