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ソニーが見捨てたVAIO、想定外の華麗なる成功…着実に利益積み上げ、ブランド力健在
http://biz-journal.jp/2017/08/post_20188.html
2017.08.15 文=山口健太/ITジャーナリスト Business Journal
ソニーからPC事業を分離して設立されたVAIO株式会社が3周年を迎えた。8月1日には6月に就任した新社長が経営方針説明会において、弱りつつある日本ブランドの再起を訴えた。
VAIOの経営方針を語る、新社長の吉田秀俊氏
VAIOは設立2年目には早くも黒字転換を果たしており、PC事業を起点にロボットやVRなど新規事業にも手を広げている。果たしてVAIOはどこへ向かうのか、説明会で語られた内容を読み解く。
■独立したVAIOは堅実なビジネスPCのブランドに
VAIOといえば、1997年に登場した「バイオノート505」に代表されるように、それまでのPCとは一線を画したおしゃれなイメージが根強くある。その後もソニーの技術力を生かし、海外メーカーにはない多彩なPCで日本のユーザーを魅了してきた。
だがソニーの業績悪化に伴い、2014年にはPC事業を分離。ブランド名がそのまま会社名となったVAIOは、別会社として再出発を余儀なくされた。ソニーとの関係はいまも続いており、ソニーストアではVAIOを販売し、いまなおVAIOを使用するソニー社員も多い。
とはいえ、VAIOが独立した時期は折しもPC市場に陰りが見え始めた頃でもある。PC事業を主軸としたVAIOが生き残っていくのは困難であり、大手メーカーとの合併などを模索するのではないか、との見方が多かった。
それから3年、VAIOは当初の予想を上回る成果を残している。PC事業では、堅調な法人市場に向けたビジネスPCを主軸とすることで生き残りを図った。かつてのVAIOに比べると派手さはないが、着実に利益を生む製品に絞り込んだ。
法人ユーザーが求める質実剛健なモバイルPCに絞り込んだ
もちろん、法人市場はそう甘くはない。国内外の大手メーカーが販路や保守体制を築き上げてきた一方、VAIOは個人向け販売が大半を占めてきたからだ。そこでVAIOは、法人向けの販売体制をつくるところから始める必要があった。
個人向け主体だったVAIOの法人向け体制を確立
これを下支えしたのが、VAIOのブランド力だ。PC製品としてのVAIOの知名度は非常に高く、いまだに自宅のPCはVAIOという人も多い。会社支給のPCとしてVAIOを選べるようにするだけで、従業員のモチベーションが上がるという。
■ソニー時代から続く安曇野工場を活用
次に注目すべきは、PC事業に続くコア事業としてEMS(電子機器の受託生産)に参入したことだ。VAIOが保有する長野県の安曇野工場を利用し、他社ブランドのロボットやスマートトイ、電子楽譜の製造を請け負ってきた。
一般に、EMSにおける生産者は黒子の存在だ。だがVAIOの場合、逆にクライアントがVAIOの名前を出したくなるほど、ブランド力があるという。その背景には、ソニー時代から安曇野工場が積み上げてきた技術と信頼がある。
ロボットの生産といっても一朝一夕に可能になるものではないが、安曇野工場はかつてロボット犬として一世を風靡した「AIBO」の工場でもある。こうした過去の資産をフル活用することで、「普通はこんなに簡単にいかない」と吉田社長も舌を巻くほどの成功を収めたというわけだ。
安曇野工場で生産されたロボット製品
今後のVAIOは、中国市場でのPC販売再開や、VRソリューション事業に乗り出す。吉田社長は目指す方向を「VAIOブランドの価値を高めること」と断言し、説明会の最後には「お店に並ぶのは海外ブランドばかり。もっと日本のブランドにも輝いてほしい」と檄を飛ばした。
その上で、そろそろVAIOにはソニー時代のような突拍子もない製品を期待する声も増えている。世の中のニーズに応えるだけでなく、誰も思いつかなかった製品を世に問うこともまた、VAIOブランドの役割だろう。
(文=山口健太/ITジャーナリスト)
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