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ビットコインは8月1日頃に本当に分裂するのか(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/17/hasan122/msg/634.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 7 月 20 日 19:46:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


ビットコインは8月1日頃に本当に分裂するのか
http://diamond.jp/articles/-/135733
2017.7.20 野口悠紀雄:早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問 ダイヤモンド・オンライン


 現在、ビットコインの仕様(規格)改善をめぐって複数の提案が競合しており、8月1日ごろに取引が混乱する可能性がある。場合によっては、ビットコインの分裂もあり得る。

 7月18日には、取引所などの事業者で作る日本仮想通貨事業者協会が「取引の混乱が予想される」として、国内13の取引所で、8月1日から取引を一時停止すると発表した。どうしてこういう事態になったのか。

 議論や提案の経緯は、先週の本コラム(『ビットコインを分裂させかねない「フォーク」とは何か』)で述べた。

 システム「拡張」の方法として(1)2015年8月に、ビットコインの取引を記録する「ブロック」のサイズの拡張案(ビットコインXT)が提案されたが、受け入れられなかった。扱えるコンピュータが限られることや、新仕様を採用するとそれまでの旧仕様は扱えず、利用のためには強制的にバージョンアップを求めるやり方(ハードフォーク)だったからだ。

 その後、(2)15年12月に「Segwit」という画期的な規格の提案がなされた。取引データの電子署名の部分を別枠扱いにすることで、ブロックの情報を圧縮、その分、取引の処理速度が上がる。さらに旧仕様のブロックも含めてすべて使えるようにした(ソフトフォーク)ものだった。

 だがいまでも、仕様などの提案で3つのアプローチが併存する。

 その後の新たな提案や支持・不支持の動きは、つぎのとおりだ。

3月、「ビットコイン・アンリミテッド」の
支持が広がった


 2017年3月中旬、マイナー(ビットコインの採掘者)のグループの間で、「ビットコイン・アンリミテッド:Bitcoin Unlimited」への支持が広がった。

 これは、ブロックのサイズを現在の1メガバイトから拡張する提案だ。

 最初のリリースは16年1月だが、17年3月現在で、約11%のノード(参加者)がビットコイン・アンリミテッドを支持している(Wikipedia「Bitcoin Unlimited」参照)。

 ブロックサイズの拡張なのでハードフォークになる。

 ブロックチェーンが複数の系列に分岐するが、この場合は、「Segwit」の「ビットコイン・コア(BTC:Bitcoin Core、あるいはXBT)」と「ビットコイン・アンリミテッド(BTU:unlimited、あるいはXBU)」になる。

 ビットコイン・アンリミテッドを推進するのは、世界最大のマイニングプール(複数のマイナーが協力して仮想通貨を採掘する仕組み)であるアントプール(Antpool)の運営元だ。現在、マイニング機械の約7割のシェアを持つジハン・ウー氏率いるマイニング会社ビットメイン(Bitmain)も支持している。

 ビットメイン社の製品には、「ASICBoost」と呼ばれる特許技術が用いられており、これがビットコイン・アンリミテッドに使われると、マイニングが圧倒的に有利になるという事情が支持の背景にある。ただし、「Segwit」がアクティベート(実行)されると、ASICBoostが使えなくなるのでビットメイン社も支持したわけだが、アンリミテッドには、「バグ」が発生した。

 これによって、ビットコイン・アンリミテッドのチームの能力に疑問符がついた。

(注1)「ビットコインXT」の基となっているのは、「BIP101」におけるブロックサイズの上限緩和提案(BIPとは、Bitcoin Improvement Plan:ビットコイン改善計画)で、コア開発者らによって提案されたこの改善計画では、16年1月11日にブロックサイズ上限を8メガバイトにし、その後、約2年ごとに倍増する。22年に64メガバイトになり、36年までブロックサイズ上限を8ギガバイトまで引き上げるというもの。

「8月1日からSegwit非対応を認めない」
しびれを切らしたユーザー側が提案


 その後、2017年3月12日に、「BIP148」という新しい提案が出された。

「(2017年)8月1日以降にSegwitに対応しないブロックは、正当なブロックとして受け入れない。つまり、Segwitに同意しないマイナーが採掘したコインは、取引所で換金しない」という提案内容だ。それをウォレットや取引所など、マイナー以外のコミュニティで一斉に実行するという。

 この新提案の背景にはつぎの事情がある。

 当初15年12月に、Segwitを提案した開発者らは、17年11月までに全体の95%の合意が得られれば「Segwit」を実装すると発表し、16年12月に、「BIP9」の仕組みを使って合意を得るための投票を開始した(注2)。しかし、期待したほどの賛成が集まらなかった(17年5月現在においても30〜40%しか賛成がない)。そこで、しびれを切らしたユーザーがこの提案を行なったのだ。

 8月1日以降も、マイナーは従来のビットコイン(「Segwit」のシグナルをつけないビットコイン)を採掘することができる。複数の取引系列に分岐が起こるが、これはハードフォークではない。

 ただSegwitのシグナルのないビットコインは取引所が認めないので、価値は低くなるかもしれない。そして使われなくなる可能性がある。

 そうなれば、「分岐したら長いほうのチェーンを採用する」ビットコインのルールに従って、そちら側に分岐したブロックチェーンは廃棄されてしまうので、マイナーは報酬を得られない。そう判断するマイナーは、自主的に「Segwit」を採用することになる。ユーザーによるソフトフォーク(UASF)となる。

 これが「BIP148」の提案者の狙いだが、実際にはそうならない可能性もある。つまり、採用が少なくて負けることもあり得る。

 なお、8月1日以前に合意ができて「Segwit」が実行されれば、UASFは起こらない。

(注2)「BIP9」の規定によれば、最新のブロックから遡った過去2016ブロック分のうち95%以上において、マイナーがソフトフォークに賛成することを表明することによって、ソフトフォークが発動する。

取引所が共同声明
アンリミテッドを認めず


 3月18日、ビットコイン取引所18社が連名で共同声明を発表し、ビットコインの分裂が起こった場合には、ビットコイン・コア(BTC)をビットコインと認め、ビットコイン・アンリミテッドは、ビットコインとは別の新しい仮想通貨BTUとして扱うと宣言した。

 3月31日にはカナダに拠点を置くビットコイン事業者16社が共同で、ビットコイン・アンリミテッドを拒否し、ハードフォークが発生しても取り扱わないとの声明を発した。

5月に「Segwit2x」の提案
7月内に新ソフト配布宣言


 5月にはさらに新たな提案がされた。

 5月23日に行なわれた「コンセンサス2017」という会合で、デジタル・カレンシー・グループ(DCG)という団体が、「Segwit2x」と呼ばれる提案をした。

 これは、80%の合意があれば、「Segwit」を実装し、さらに6ヵ月後にブロックサイズを2メガバイトに引き上げようという提案だ(これは、BIP91と呼ばれる)。

 つまり、Segwit2x=Segwit+2メガバイトへの拡張である。

 ハードフォークでこれを実行するため、反対者があれば、ビットコインは分裂する。

 この提案は「ニューヨーク協定」と呼ばれ、56社のビットコイン大手企業が賛意を表明した。

「Segwit2x」は、UASFのリスクを防ぐために8月1日より前の実行を目指すとし、7月31日(または、7月21日)までに「Segwit2x」のソフトウェアをリリースすると宣言している。ビットメインは、「Segwit2xが7月中に配布されるのであれば、できる限りサポートする」とした。しかし、スケジュールが間に合うかどうかは、はっきりしていない。

大手マイナーがUAHFを発表
アンリミテッドの復活を狙う


 その後、ビットメインによる声明が6月14日に発表された。それが「UAHF」である。

 これは、「UASF」に敵対するハードフォーク計画だ。「Segwit2x」が8月1日までにリリースされなければ、実行すると宣言している。

 ビットメインでは、他のマイナーがこの提案に賛同し、1メガバイトよりも大きなブロックを採掘し始めると、ビットメインもそれに合流し、従来の1メガバイトのブロックチェーンから、より大きなブロックを持つブロックチェーンにネットワークを移行させる。いわばビットコイン・アンリミテッドの復活を狙ったものといえる。

 ビットメインは、2017年8月中に上限を2メガバイトに制限したブロックを採掘し、10月をめどに8メガバイトにする。そして、19年8月に16メガバイトまでブロックサイズを引き上げるとしている。

3つのアプローチが併存
8月1日以降にどうなるか?


 こうして、現在、ビットコインの規格の刷新をめぐっては、「Segwit2x」、UASF、UAHFという3つのアプローチが併存している。

 各グループ(コア開発者、マイナー、取引所やウォレット)の利害を反映して、どのような条件の下で「Segwit」をアクティベートするのかという詳細が異なるのだ。

 7月中に「Segwit」のアクティベーションに関する合意が成立するか、あるいは大多数のマイナーが「Segwit」シグナルを発信すれば、ブロックチェーンの分岐は発生しない。しかし、そうならないと、UASFが発動される。また、UAHFが発動されるかもしれない。

 こうして、7月末から8月初めにかけて、ビットコインの取引が混乱するおそれがある。

ビットコイン混乱の危機
コイン保有者はどうすべきか?


 ブロックチェーンが分岐しても、ビットコインがなくなるわけではない。

 しかし、分岐したときに、一方が大きく売られるなどして、相場が大きく変動する可能性もある。

 取引所は「BIP148」を支持しているので、仮に「BIP148」が負けると、取引所の口座にビットコインを保管している利用者は、価格下落による損失を被る可能性がある。

 この事態を避けるには、取引所の口座ではなく、自分のウォレットで持つのがよい。

<参考文献>

 BIP148、UASFに関する説明としては「BIP148 & UASF FAQ」がよい。

 Segwit2xに関する説明としては、「Explainer: What Is SegWit2x and What Does It Mean for Bitcoin?」が分かりやすい。

 ビットコイン保有者が取るべき行動については、「A Bitcoin Beginner's Guide to Surviving the BIP 148 UASF」がよい。ビットコイン残高を自分のウォレットで保管することを奨励している。

 スケジュールについては、「Countdown to SegWit: These Are the Dates to Keep an Eye On」を参照。

(早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問 野口悠紀雄)


 

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コメント
 
1. 2017年7月20日 19:58:24 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[703]
 
 8月1日の「悪材料」で 相場が下がる様では あまりにリスクが大きい
 

2. 佐助[4554] jbKPlQ 2017年7月20日 22:29:00 : EVzIwvQv6Q : ni_duSqx@WI[14]
常識,ピットコインは,盗難・洗浄・偽造も阻止できるコインに変わる、
だから金融システムは半導体紙幣と半導体コインの登場は必然性です。

買手が売手の倍以上、つまり、需要が供給の倍以上になると、どんな商品でもバブルが発生する。そして、需要が供給の半分以下になると弾ける。

買手が売手の四倍以上になれば、バブルは急激に膨張し、必ず弾ける。

ところが,過去のバブルの反省から、投機の?役や方式を変えるためバブルの正体が見えなくなる。

紙幣を土台にした金融商品を放置すれば、自然と新しい信用を創造し膨張する。この紙幣が、信用を膨張させるバブルの真犯人だという事実は、現実の生活に埋没して隠れて見えない。

そのために
半導体紙幣と半導体コインの登場の必然性

キンを大量に保有する国の通貨が世界通貨であることは、それ自身矛盾し、信用の膨張が避けられない。キン返りによって、キンが世界通貨の信頼を直接支え、為替を固定化することに成功しても、時間とともに、キン相場とキンの公定相場との乖離が再発する。その結果、再びキン離れへの移行が不可避となる。

従って
世界の金融システムは、キンに代わって厳格な通貨発行のルールを構築しなければならない。そうしなければ、バブルの発生を根絶することができない。世界に波及する金融恐慌バブルは、姿を変えて復活するからです。

キンを通貨から駆逐する方法として、紙より薄い半導体フィルムの紙幣&ナポレオン金貨の大きさの軽い半導体チップを採用すればよい。そうすれば、各国の通貨発行量を厳重に国際監視することができる。又、盗難・洗浄・偽造も阻止できる。

半導体紙幣と半導体コインの登場の必然性です。


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