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(撮影:今井康一)
「日銀コバンザメ戦略」はつまらないけど合理的?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170711-00180041-shikiho-bus_all
会社四季報オンライン 7/11(火) 20:01配信
日経平均株価は、終値ベースで1%を超える変化を起こさない状態が5連続となっている。5連続というのは、5日連続ではなく、「5週連続」。先週と比べて1%を超える変動を起こしていない状態が、5月最終週から5週続いているのである。その週の週末6月2日終値が20177.28円で、先週末終値が19929.09円。案の定、たいして変化していない。
また、日足ベースで見ても、6月5日以降は終値が前日比で1%を超える変化をした日がなくなっている。毎日毎日、“だいたい2万円“な日経平均を、投資家は見せられ続けているのである。
その間にも、市場関係者が「今年前半の重要イベントだ」とか「この結果を受けて外国人は売りを浴びせるだろう」などと大げさに指摘してきたことを読者の皆様も覚えているだろう。それらを消化し続けた結果が、この袋小路なのだ。
日本株というのは、海外要因を理由に上昇して始まっても、東京時間は個人投資家や国内機関投資家の戻り売り圧力にさらされる。だからたいして上がらない。逆に海外が下落して東京時間が始まっても、大引けの15時までには下げ幅を縮めるであろうことを多くのプレーヤーが思い描く。だからたいして下げない。
その理由は、日銀が一発700億円強のETF買いを打ち込むからである。前場にTOPIXが何%下げたかチェックし、条件を満たす下落であった場合、午後に「強い買い越し要因」が確実に発生する。その繰り返しで下値を食い止める官製相場を、多くの投資家は今、超ツマラナイと思っている(はずだ)。
ただ、嘆いても仕方ないので、これを利用する手はないか考えてみたい。日銀ETF買いは、その性質上、後場の日経平均を上げやすくする効力がある。年初から先週末7月7日(金)まで、129営業日の前場/後場のパフォーマンスを分けてみたい。
前場は9時〜11時半のため、日経平均の「前場終値-前場始値」で前場ザラバの動きが計算できる。後場は12時半〜15時のため、日経平均の「後場終値-後場始値」が後場ザラバの動きを示す。「前場終値-前場始値」がプラスのときは、前場ザラバ中に上昇していたことになる(ローソク足でいうところの陽線)。マイナスであればザラバ中は下落していたことになる(ローソク足は陰線)。
今年のサンプル数は129あるが、そのうち前場のザラバに上昇した回数が63回(49%)、後場のザラバに上昇した回数が74回(57%)。ザラバに限れば、後場のほうが上昇頻度は多く発生しており、その確率も5割を超えているため「後場寄りで買って、後場大引け売り」が東京時間における有利な立ち回りではないか。そしてその理由は、前場にはなく後場にだけ実施される日銀ETF買いにあることも容易に想像できる。
今年に入り、日銀がETF買いを実施した回数は7月7日時点で40回。この日の後場だけを抜き出し、同じことを調べてみた。日銀ETF買いが発動した40回の後場は、日経平均の「後場終値-後場始値」がプラスになったのが30回、マイナスだったのが10回。日銀が株式市場に手を差し伸べた日は、75%の確率で後場のザラバは上昇しているのである。日銀がETF買いをしても4回に1回は下げているともいえるが、やはり勝率の高さ(押し上げ効果の強さ)のほうを見るべきだろう。
また、日銀が買った日における後場のパフォーマンス(後場終値-後場始値)を合計すると、日経平均で+843円。ちなみに年初から先週末までの日経平均の騰落幅は814円だ。いかに日銀効果が大きいかおわかりいただけるだろうか。
もちろん、これはあくまで過去の実績であり、今後も同様のリターンが約束できるわけではない。ただ、ETF買いに関する政策変更がなされるまでは、日銀のコバンザメのようにこの"勝率75%の法則"を利用するのは得策に思える。「前場のTOPIXが0.2%下げた日」など基準を決め、その場合に限り「後場寄りで買い、大引けまでに売る」をひたすら繰り返すのだ。
とはいえ、日銀は買うだけだがこっちは大引けで売らないといけないため手間は2倍。根気がいるし、めんどくさいし、超ツマラナイ投資戦略ではありますが・・・・・・。
※株式コメンテーター・岡村友哉
株式市場の日々の動向を経済番組で解説。大手証券会社を経て、投資情報会社フィスコへ。その後独立し、現在に至る。フィスコではIPO・新興株市場担当として、IPO企業約400社のレポートを作成し、「初値予想」を投資家向けに提供していた。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
岡村 友哉
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