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6月14日深夜、ロンドンの高層マンションで発生した大規模火災
高層マンションに潜む数々のリスクと居住階ごとの衝撃データ
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170630-00000007-pseven-soci
女性セブン2017年7月13日号
超高層タワーで大火災が発生。迫り来る炎と黒煙に300人の住人が逃げまどう──。ハリウッドのパニック映画の金字塔『タワーリング・インフェルノ』(1975年)さながらの光景が、現実に広がっていた。
6月14日深夜、ロンドンの24階建ての高層マンションで火災が発生。火元は4階だったが、炎は外壁を伝って瞬く間に上階へ広がった。
スプリンクラーも火災報知器も作動せず、多くの住人が逃げ遅れ、80人の死者を出す大惨事になった。(6月26日現在)
テレビに映るショッキングな映像を前に、《うちのマンションは大丈夫なのか》《都心ではタワマンの建設ラッシュだが、しっかり対策はとられているのか》と、ネット上には不安の声が噴出したが、残念ながらロンドンのケースは“対岸の火事”ではない。
昨今、日本では高層マンションが激増している。総務省が5年に1度行う「住宅・土地統計調査」によると、15階以上のマンションは2003年が32万5500戸で、2013年は84万5500戸。10年で倍以上に増えている。
日本の消防法では、高さ31m(11階相当)を超える建築物を「高層建築物」と定義。防火扉やスプリンクラー設置など、さまざまな防災基準が定められている。
だが、必ずしもそのルールが守られているとは限らない。2016年に東京消防庁が、都内の576棟の高層マンションに立ち入り調査をしたところ、8割が消防法に違反していた。内容は避難訓練の無計画、防災管理者の不在、消化器の不設置など多岐にわたる。
「この傾向は築年数の古い建物ほど強いです。建築時に遵守していた防災基準も、時が経つにつれてないがしろになっていく。住人側の意識も同様です。いざマンション内で避難訓練を実施しても、参加者がほとんどいなかった、というケースはザラ。“まさか自分のところで火事なんか”と、みなさん油断しているのです」(不動産関係者)
高層マンションの落とし穴は、「高さ」そのものにもある。一例が、消防車の放水距離の限界だ。防災・危機管理アドバイザーで防災システム研究所所長の山村武彦氏が指摘する。
「11階より上の階には、はしご車でも放水が届きませんので、マンション内の連結放水管やスプリンクラーの設置が義務付けられています。それでも、絶対に安全とはいえないのが現状です」
1982年に起きたホテルニュージャパン(東京・永田町)の火災では、スプリンクラーの未設置、故障した火災報知器の放置などが33名もの死者を出した要因とされている。避難時にも高さがネックになる。
「いざ火災が起きた際、住人は非常階段で地上を目指すことになります。火災は停電を招きやすいので、エレベーターでの移動は厳禁なんです。閉じ込められてしまう可能性がある」(山村氏)
ここで問題になるのが、足腰の弱った高齢者や障害者だ。彼らが高層階から自力で階段を下りるのは至難の業。
「家族や隣の住人など、有事の際に介助してくれる知人がいないかたは、はっきり言って高層マンションには住まない方がいい」(前出・不動産関係者)
実際、高層ゆえの危険を示す数字が存在する。昨年1月、カナダ・トロント市の救急隊が医学誌『CMAJ』に衝撃の調査結果を発表した。同隊が2007年から2012年までの5年間、心肺停止になった高層マンション住人8000人を対象に生存率を調査したところ、階数が上がるにつれてその数字が如実に減っていたのだ。
調査結果によれば、1〜2階の住人の生存率は4%、3階以上で2.6%。16階以上になると1%未満に激減し、25階以上では生存者が1人もいなかった。理由はただ一つ、階が上がるほど救急隊の到着に時間がかかり、救命医療が間に合わないからだ。
同調査は災害に限らず全ての心肺停止事例を調査したものだが、高層階に住むということは、1分1秒を争う緊急時に際して、大きなリスクを抱えていることに他ならない。
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