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世銀による世界経済の見通し
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52964303.html
2017年06月05日 在野のアナリスト
NHKが複数の文科省職員の話として、明らかになった一斉メールに添付された文書は存在していた、共有フォルダに入っていた、と伝えました。そうなるとメールも本物、送受信者も明らかになったことからも文科省は完全に詰んだ、という印象です。それでも政府は再調査を拒否する。ますます国民からは懐疑の目を向けられるでしょう。一部の世論調査でも支持率は急落、株高で多少は緩和されたとしても、この加計学園の問題は岩盤規制を打破したら、政治家が利権を吸い上げる構図をつくる、というものです。経済に敏い人であれば、安倍政権が不誠実な利益構造をつくり上げる構図に、うんざりしている。つまり株高にしたから、という程度では到底納得できない、というところもあるのでしょう。
先週末の米雇用統計が予想に未達、賃金の伸びも抑えられ、米国債の利回りが低下し、円高で返ってきました。しかし今日の株価は、メジャーSQ前のロールオーバーが中心であり、値動きの少ない展開に終始しました。先週末の大幅高の後だけに、これを底堅いという人もいますが、2万円の上のコール市場に張った投資家にとって、今が居心地がいいだけで、将来の株価予想がどうなるか? によって下に張る投資家がでてくればどうなるか? という点が非常に懸念として残ります。
世銀による世界経済予測は2.7%の加速、で据え置きでしたが、日本は1月の予想から0.6%も引き上げて1.5%成長とします。大口出資国である日本の意向を十分に汲んでくれた発表、と言えるのかもしれません。一方で世界経済の懸念は、米トランプ政権による貿易政策で、中国などの輸出が鈍化すればアジアに波及すること、とします。ここで繰り返しにはなりますが、トランプ政権の貿易政策について、今一度簡単に説明します。
TPPやNAFTA,RDEPやEUも同様ですが、これは多国間貿易の仕組みです。一方で、トランプ氏の主張するのは二国間貿易交渉であり、どちらが自由主義で、どちらが保護主義、などというものではありません。トランプ氏を保護主義、と主張するのはこの多国間貿易の仕組みをとってきた欧州、またとりたい日本の主張であり、米国内ではトランプ氏を保護主義と主張する意見は多くない。二国間であろうと、双方が話し合って通商政策を決めるのなら、それを保護主義ということはできないからです。
しかしトランプ氏の貿易政策の誤りは、米国の国力を背景とした圧力や、米軍による防衛力の提供、というバーターで相手国に圧力をかけようとしていること、です。つまり保護主義だから問題なのではなく、経済に関係なく不公平な交渉を強いられる点にあります。一方で、多国間貿易でもそれがブロック経済化してしまえば、やはり世界経済には打撃です。どちらがいい、悪いではなく、どちらも運用の仕方を間違えれば、世界経済には打撃になる、ということなのです。そしてトランプ政権では、このままでは確実に間違える。世界最大の経済圏の国が貿易政策を誤る、だから問題なのです。
ここにきて日経平均株価によるPER(株価収益率)や、EPS(1株利益)の算出は、米国の算出方法とは異なり、実勢を現わしていない。米国に合わせるなら、決して割安といえない、との指摘もでています。私もほぼ同意見ですが、世銀による何事もなく世界が無事にすごすことができるのか? 米国が間違えることを既定路線とするのか? 今は世銀の見方に世界も傾いていますが、世界でも誰が、どんな都合の悪い事情を隠しているのか? それ次第ではすぐに詰むこともありうるのが、怖い点でもあるのでしょうね。
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