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アベノミクスは無関係 「団塊の世代」が招いた人手不足 金子勝の「天下の逆襲」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/205925
2017年5月23日 金子勝 慶応義塾大学経済学部教授 日刊ゲンダイ 文字お越し
人手不足の真の原因は団塊世代の完全引退(C)日刊ゲンダイ
ヤマト運輸がサービスを縮小し、ファミリーレストランが24時間営業をやめるなど“人手不足”が社会問題になっている。
安倍首相はアベノミクスのおかげで有効求人倍率が上がったと喧伝しているが、まったくの間違いだ。人手が不足し、有効求人倍率が上がっているのは、15〜65歳の「生産人口年齢」が急速に減っているのが原因である。
これまで人手不足が表面化しなかったのは、「団塊の世代」が定年を過ぎても嘱託などの形で職場に残っていたからだ。しかし、団塊の世代も65歳を越えて70歳に近づき、さすがにリタイアしていく。中小企業を中心に、その穴を埋めるのに苦労しているのが実情なのではないか。
もうひとつ、中小企業が深刻な人手不足に襲われているのは、20代、30代の若い社員を補充してこなかったことも大きい。いま企業の年齢構成は、伸び盛り、働き盛りの若手が少なく、年齢構成が高くなっている。それにつれて自然に「賃上げ」になる。
なかでも、人手不足の弊害に直撃されているのが地方だ。この20年間、工場がなくなり、農業が衰退し、働く場がなくなったため、どんどん若い人が都会に流出しているからだ。
心配なのは、融資先を失った地方の金融機関の経営が急速に弱体化していることだ。ただでさえ、金融機関は超低金利のため利ざやを稼げない。伸びているのは、消費者ローン、住宅ローン、不動産融資くらいである。しかも、住宅ローンは、住宅ローン減税分が利払いを上回るので借りる人が増えているという背景がある。需要の先食いだ。「地方創生」どころの話ではない。しかも、融資先がない地方銀行は仕方なく外国債を買っているが、ノウハウが乏しいため将来、大きな損失が生じる恐れがある。
今からでも、大急ぎで生産人口を増やす策を打たないといけない。女性の出生率が上がったフランスは、事実婚やシングルマザーにも子ども手当を給付している。社会で子育てを支えるという考え方に立つ。
なのに、いまだに戦前のような復古的な家族を理想としている安倍自民党は、本気で出生率アップに乗りだそうとしない。この国は、足元から崩れ始めている。
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