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中川氏がかつて住んでいた家賃3万円のアパートの廊下
都心で家賃3万円、風呂なし共同便所の生活の実態は?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170513-00010001-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 5/13(土) 16:00配信
新生活をするにあたり、新たなる土地に住み、これからの栄えある人生を獲得しようと考える人もいるだろう。そのためには、東京や大阪といった大都市へ行き、そこで一旗揚げることは一つの選択肢となる。とはいえ、東京は家賃が高い。お金のない若者が、そうした中で生活していくにはどうすればよいのか。
たとえ都心部であっても、風呂なし共同便所なら、家賃が格安の物件は存在する。27歳から29歳にかけ、渋谷から徒歩18分、家賃3万円の風呂なし共同便所6畳一間の部屋に住んだ経験を持つネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、当時の生活を振り返り、そこからいかにしてステップアップすべきかを解説する。
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地方都市であれば、3万円で、ユニットバス付きの1Kの部屋などはあるでしょう。しかし、東京ではそれはなかなか見つけられない。私が会社を辞めて無職になった27歳からそこそこフリーライターとしてお金がもらえるようになった29歳まで過ごした部屋は、2001年段階で築約45年の木造アパートで家賃3万円でした。現在築60年を超えたそのアパートは今でも健在です。その物件を扱った不動産屋に問い合わせたところ、大家さんが高齢でこれ以上は面倒を見切れないということで新規の契約者は募集していないものの、「月3万円って額は変わってないと思うよ」(不動産屋)との答えです。
空き部屋もあるようなので、不動産屋に掛け合えば、大家さんももしかしたら契約に応じてくれるかもしれません。そんな「渋谷至近3万円物件」の生活とはどのようなものでしょうか。
私は2001年以降はフリーランスの立場で、渋谷に本拠を構える会社と仕事をさせていただいているだけに、渋谷近辺に住居を構えることは重要でした。夜遅い時間に打ち合わせを設定された場合など、遠くに住んでいれば帰宅するのにタクシー代が5000円かかるのも当たり前の話です。無名のライターとしては、相手が指定する時間に合わせて打ち合わせに参加はせざるを得ないものの、その仕事で得られる金額のかなりを交通費に失われるのはキツい。
しかも、収入が少なすぎるだけに、「ユニットバスあり」といった恵まれた物件に「高円寺」あたりで6万円を払って住むのもキツかったのでした。だったらどうすべきか? 考えたのは「とにかくそれなりの収入が稼げるまでは、風呂なし、共同便所、隣との壁は薄く、いちいち廊下で他人とすれ違う」という生活を受け入れることを覚悟しました。
私自身、他人と挨拶することさえ嫌いで、エレベーターに他人が乗っているだけでもう気持ち悪くなってしまうほどです。現在の事務所を構えるマンションでは必ず一人で乗ることを確認してから乗るようにしています。
家賃3万円のアパートでの生活を経て、中川氏は8万2000円の部屋(写真)に移り住んだ
格安アパート生活で避けて通れない5つのポイント
そんな状況ながら、約1年半、3万円のアパートに住んだ経験を紹介しましょう。施設としてはまったく快適ではありません。しかし、最悪ではありません。さらに、渋谷にはすごく近いです。今考えると、フリーランスになった1年目にあのアパートに住んで多少の貯金ができたことに対しては感謝の念しかありません。当時の生活のポイントをいくつか記します。
【1】友人は呼べない
このアパートは女人禁制で、男性しかいませんでした。それは、妙な事件が起こって欲しくない、という理由だったようです。住んでいる人々はフリーターや学生、生活保護受給者など。そして、近くにある東京大学駒場キャンパスの先生もセカンドハウスとして契約していました。
何しろ壁は薄いですし、建物の入り口のドアは誰でも開けられるだけに、見知らぬ人物がいると警戒されます。よそ者がいると睨みつけられるような環境ですし、酒を飲んで騒いだらドアをバンバンと叩かれ「うるせぇよ!」と怒られるほどです。
【2】うるさい
2階建てだったのですが、1、2階とも、真ん中に廊下があり、両脇に部屋が3つずつありました。この廊下を深夜に酔っ払った男性が「うぃ〜」とか言いながらドタドタと大音量で歩くことが日々続き、せっかく寝付いたのに起こされてしまいます。また、前立腺肥大の高齢者が住んでおり、頻尿のため、夜の間に何回も廊下をバタバタと歩き、それに何度も起こされたものでした。
さらには、大音量で音楽やテレビを流す者もいましたが、この人が大学の空手部の部員かなんかで、肩をいからせて歩いていて恐ろしいため、誰も注意ができません。
【3】便所で隣り合う
和式便所が2つあるのですが、ゆっくり用を足すことはできませんでした。隣に入ってきた人がブブーッと屁をこいたりし、不快感84%です。そして、両方が埋まっていた場合は「早く出てよ!! ウンコ漏れそうだよ!」と次の人が大騒ぎをし、こちらは大便の途中でも次の人に譲らなくてはなりません。
【4】水がマズい。料理もしづらい
とにかく古いため、水道管がサビているのか、水が鉄の味がしたんですよね。とにかくマズくて仕方がない。しかしながら、ミネラルウォーターを常時買うカネなどないものですから、水道水を飲む。さらに、6畳の部屋の隅にはキッチンシンクとガスコンロを置く場所があるものの、あまりに狭すぎ、夏場は火を使うと部屋中が暑くなり、料理をする気になれない。
【5】エアコンがない
元々エアコンが各部屋に設置されているような時代に建てられた物件ではないので、基本的には夏は扇風機、冬は電気ストーブです。或いは、冬はコンロで煮込み料理を作り、ガスの炎で暖を取っていました。
まぁ、こうして「渋谷徒歩18分、家賃3万円」の物件での生活ぶりを紹介しましたが、ヒドい話ばかりだとは思わないでください。ここはあくまでも、夢と野心のある若者が「こんなところに一生いるわけにはいかない! オレは早くここから出るのだ!」と決意するための象徴的存在として気分を奮い立たせられる場所になっているのです。
私自身、このアパートでの1年半の雌伏の生活の間にそこそこ仕事ももらえるようになり、その次は家賃8万2000円のアパートに引っ越すことができました。今ではありがたいことに、複数のニュースサイトの編集をやらせてもらっているほか、モノカキとして新聞や雑誌に連載を持つ機会をいただけるようになりました。これも、当時の生活があってのことだと思います。
よって、「東京都心に住みたいけど家賃が高すぎる……」と夢を諦める方がいらっしゃいましたら、東京の住みたい街の地元の不動産屋へ行き、「予算3万円でなんとかなりませんかね……」と相談してみてはいかがでしょうか。2001年のこの時、私は他にも2万5000円と3万5000円の部屋を紹介してもらえました。今もそういった物件は存在しますから。
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