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決算説明会で質問に答えるソフトバンクグループの孫正義社長=10日、東京都中央区(菊本和人撮影)(写真:フジサンケイビジネスアイ)
「俺もシャープのファン」 トランプ氏に食い込む鴻海総帥と孫氏の野望
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170511-00000500-fsi-bus_all
SankeiBiz 5/12(金) 7:10配信
保護主義に傾くトランプ米大統領が「シャープのファン」と公言し、話題を集めている。浮かび上がるのは、同社を買収し、米本格進出を目指す台湾の精密大手、鴻海(ホンハイ)精密工業を率いる郭台銘会長の深謀と、盟友の孫正義ソフトバンクグループ社長の壮大な野望だ。
4月下旬。シャープの戴正呉社長は米ワシントンを訪れた。戴氏はホワイトハウスのスタッフと対米投資について協議し、トランプ大統領とも会談した。
戴氏によれば、トランプ氏は、自らがシャープのファンであると明かしたうえで、「シャープの製品には大きな期待を持っている」とまで持ち上げたという。
「アメリカ・ファースト」を掲げ、米企業に肩入れした政策を掲げるトランプ氏だが、どうやら身の回りにはそうしたこだわりがないらしいことはだいぶ知られてきた。セキュリティーチームがすすめるスマートフォンを使わず、韓国サムスン電子製の「ギャラクシーS3」を愛用していることは有名だ。とはいえ、彼がシャープ製品を愛用しているといった発言が伝えられたことはない。
では、トランプ氏の戴氏への発言は単なるリップサービスかといえば、そうでもないようだ。シャープと、同社に戴氏を送り込んだ鴻海は、米国で液晶パネル工場の建設を検討している。戴氏は工場を誘致する6つの州の知事らとも面会したとしている。
鴻海は米アップルのiPhone(アイフォーン)の製造を一手に担う。鴻海がアイフォーンの生産の米国への移管を検討しているとも報じられた。製造業の米回帰を掲げるトランプ氏は、企業に米国への投資を呼びかけている。もしも報道通りなら、鴻海は米本格進出の足がかりを築き、アップルもトランプ氏の機嫌を取ることができる。
さらに、シャープと鴻海の背後に立つのが、郭氏と親交が深い、ソフトバンクグループを率いる孫氏だ。鴻海によるシャープ買収にあたっては、相談を受けた孫氏が銀行トップを紹介するなど橋渡しを務めた。
昨年12月。トランプ氏と会談した孫氏は、米国での500億ドルの投資と5万人の雇用創出を約束し、「孫氏は偉大な人だ」と大統領を感激させた。その孫氏が手にしていた資料に、鴻海のロゴ「FOXCONN」が載っていた。資料には、鴻海とともに投資や雇用創出を進めることを感じさせるくだりがあった。
10日のソフトバンクの決算説明会で、何度も会場がざわついた。孫氏は、経営難の東芝が分社化する半導体メモリーの入札に参加する見通しの鴻海から、「相談を受けているのは事実」と明言した。郭氏はシャープに続き東芝のディールでも孫氏を引き込もうとしているのではないかとの観測があったが、図らずもそれを裏付けた格好だ。
孫氏は「われわれが主役ではなく、鴻海が中心になって検討することだ」として、実際に出資するかは明言しなかった。だが、東芝半導体メモリーの入札では、米投資ファンドと産業革新機構などが手を組む日米連合が有力候補と取り沙汰されるなか、IT関係者は「郭氏と孫氏がタッグを組めば流れが変わる可能性がある」と指摘する。
その翌日、シャープ首脳が、半導体メモリーの買収交渉が成立した場合は米国で半導体工場を建設する計画があると一部で報じられたことも、憶測に輪を掛けることになった。
ソフトバンクは昨年9月、英半導体開発大手アーム(ARM)・ホールディングスを3・3兆円で買収。日本企業による過去最大のM&A(企業の合併・買収)だ。孫氏は、モノのインターネット(インターネット・オブ・シングス=IoT)社会の到来をにらみ、IoT向けチップを生産するアームを通じて半導体業界を制することが、ソフトバンクグループの成長に欠かせないとみる。
ソフトバンクの決算説明会では、孫氏のもう一つの爆弾発言にメディアや業界関係者が色めき立った。買収した米携帯電話大手スプリントを絡めた業界再編について、「さまざまな可能性を積極的に検討する」とした上で、スプリントの合併相手に「本命は(同業の)TモバイルUSだ」と言い切ったのだ。
孫氏は米通信業界への本格進出に向け、スプリントの買収に飽きたらず、かねてからTモバイルUSとの統合を目指していたが、米当局が難色を示し、2014年にいったん協議を打ち切った経緯がある。孫氏は「心を開いて交渉に入っていく」として、再挑戦する方針を明確にした。
郭氏と孫氏の積極的な米国進出とトランプ政権への接近も、それぞれの業界での主導権を握っての将来の成長に向けた「布石」ととらえれば、腑に落ちてくる。
シャープと東芝、アップル。郭氏と孫氏、そしてトランプ氏。日米台を結ぶ点と線がつながり、かつてないダイナミックな業界再編ドラマが繰り広げられるかもしれない。(SankeiBiz 柿内公輔)
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