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トルクシリーズは40〜70代の男性から支持を得ている(写真:フジサンケイビジネスアイ)
クマも退ける! 耐久性を極めた“最強ケータイ” 女性にも人気の京セラ「トルク」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170501-00000500-fsi-bus_all
SankeiBiz 5/1(月) 8:00配信
端正なデザイン、薄型のスリムなボディーで、写真撮影や音楽再生など機能が向上したスマートフォンがもてはやされる中、頑丈さを売りにした京セラの携帯電話「TORQUE(トルク)シリーズ」が好評を博している。屋外レジャーや工事現場など過酷な環境でも使いやすくて壊れにくいほか、天気などの情報を利用者に知らせる優れもので、女性ファンも獲得している。いつの時代も、たくましくて優しい「タフガイ」が支持されるのは、人間も携帯も変わらないようだ。
◆落下・水没…耐久テスト
「深さ1.5メートルの水中に30分間沈ませる」▽「1.8メートルの高さから鉄板やコンクリートに26の方向で落とす」▽「摂氏50度、マイナス21度の温度環境で働かせる」−。
拷問ではない。京セラがKDDI向けに製造し、今年2月に発売されたトルクシリーズ初のフィーチャーフォン「X01」の開発時に行った耐久試験の例だ。
米国防総省が定める耐久試験の18項目に準拠したほか、独自試験も実施。防水、防塵、耐衝撃、温度耐久などの性能を最大限に高めた。
X01は四隅やカメラレンズの周辺がバンパーに覆われ、手のひらに載せると、約180グラムのずっしりとした重量感が伝わってくる。
京セラは2003年から、北米市場で法人向けに工事現場などで使える高耐久性フィーチャーフォンを展開してきた。13年にトルクブランドを立ち上げ、日本国内でも14年から個人向けスマホ「G01」、海水にも強い後継機種「G02」を順次発売。登山や川釣りなど屋外レジャーに出かける際に使いやすいと高い評価を得ている。
トルクの開発には京セラ横浜事業所(横浜市都筑区)の200人規模のスタッフが携わっている。X01の誕生の背景には、トルク愛用者との熱のこもった意見交換があったという。
「手袋を装着していても、番号などのキーを押して操作できるフィーチャーフォンタイプがほしいという声が寄せられました。たしかに、キーを押すと安心感があるし、折りたたんでディスプレーを保護できるという利点もある」
通信第1事業部第1技術部プロジェクト1課の大内康史さんはそう振り返る。
◆光の反射抑え見やすく
X01は、頑丈さだけが取り柄の“武骨者”では決してなく、利用者にも優しい。
温度や気圧、天気予想、潮の満ち引きなどを画面表示するアプリ(応用ソフト)機能を搭載。登山中にクマの接近を避ける「クマ鈴」の音や、自身の居場所を周囲に知らせるホイッスル音を発することもできる。
あらかじめ設定すれば、30分ごとに気温などの情報を音声通知することもでき、利用者はハンズフリーでレジャーに集中することも可能だ。
風の強い日や、雨や川の音が気になる環境でも通話相手の声が聞きやすいよう、スピーカーは100デシベルの大音量を実現。
画面は光の乱反射を抑えるため、太陽の真下や雪の反射がある場所でも見やすく設計されている。約1300万画素のカメラなども搭載し、「一般的なスマホの機能と比べて遜色はない」(大内さん)レベルだ。
スマホの高機能化が進んでも、通話とメールだけで十分という中高年層の間でフィーチャーフォンの人気は根強い。
X01の愛用者も40〜70代の男性が中心だが、「丸みを帯びたボディーがかわいい」という20代の女性ファンもいるという。日常生活のシーンでも携帯を落とすリスクはつきまとう。壊れにくく、水気の多い台所でも安心して利用できるのは大きな強みだ。
「スマホの汎用(はんよう)化が進んでも、本当に高齢者や子供にとって使いやすいのかなどといった課題は残る。さまざまなターゲットに応じた商品を提供しなければならない。トルクもその一つ。耐久性を高め、長時間使えるようにしたい」
通信機器事業本部でX01の商品企画を担当した大西克明さんは意欲を燃やす。
大型連休(GW)や夏休みは屋外レジャーが本格化する。トルクは頼もしい「相棒」になってくれそうだ。(宇野貴文)
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