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東芝決算を絶対に承認できない、あらた監査法人の「過去の汚点」…監査法人交代は必至か( Business Journal)
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/134.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 4 月 15 日 01:39:35: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

           東芝の綱川智社長(長田洋平/アフロ)


東芝決算を絶対に承認できない、あらた監査法人の「過去の汚点」…監査法人交代は必至か
http://biz-journal.jp/2017/04/post_18717.html
2017.04.15 文=鷲尾香一/ジャーナリスト Business Journal


「東芝の再生の道筋が見えない」(メガバンクの担当者)――。

 東芝は4月11日、監査法人の適正意見を得られないまま2016年4−12月期決算を発表した。その最終損益は5325億円の赤字(前年同期は4794億円の赤字)となり、2256億円の債務超過に陥っている姿が露わになった。

 メガバンク担当者からは、「東芝への支援を続ける姿勢に変わりはない。しかし、再生の道筋が見えなければ、融資にも限界がある。もしも、資本参加などしようものなら、株主代表訴訟を起こされるリスクがある」と腰の引けた声も聞かれる。

 問題はいくつかある。今回の決算では、監査法人であるPwCあらた監査法人の適正意見を得られなかった。PwCあらたは、世界的な監査法人であるプライスウォーターハウスクーパース(PwC)のメンバーファームだ。東芝がそれまでの新日本有限責任監査法人からPwCあらたに変更したのは、東芝の粉飾決算問題が発覚してから。新日本では、この東芝事件の責任を取って当時の英(はなぶさ)公一理事長が引責辞任をした。

 実はPwCあらたも“脛に傷”を持っている。あらたの前身は旧中央青山監査法人で、これは00年に旧中央監査法人と旧青山監査法人が合併して発足した。この合併の契機になったのが、旧中央が担当していた、山一證券や足利銀行、ヤオハンといったバブル当時の損失を粉飾決算していた企業の監査だった。旧中央は単独での経営が難しくなり、旧青山との合併に追い込まれた。

 その旧中央青山も、05年に「カネボウの粉飾決算事件」を引き起こす。当時のカネボウ担当の公認会計士が、同社に対して粉飾を指南していた。さらに、翌06年には当時のライブドアマーケティングの粉飾決算時に監査を担当。度重なる問題を受け、金融庁は旧中央青山に対して2カ月の監査業務停止処分を出した。

 このとき、旧中央青山はPwCのメンバーファームだったが、旧中央青山の監査業務停止処分を契機に、そのPwCが旧中央青山の監査先企業の受入先として設立したのが、現在のPwCあらたなのだ。つまり、PwCあらたは粉飾決算事件の後始末のようなかたちで誕生した監査法人だ。

■カギ握る政府の姿勢

「今回の東芝問題で、“火中の栗を拾う”かたちで監査法人を引き受けたPwCあらたにとって、絶対に監査上の問題が発生することは許されない」(監査法人幹部)

 その上、ロンドンとニューヨークを中核とするPwCにとって、東芝問題の根源は米原発子会社ウエスチングハウス(WH/3月29日に米連邦破産法11条の適用申請)だ。当然のことながら、米国サイドの思惑が絡み合ってくる。

 今回の16年第3四半期報告書では、PwCあらたが監査意見を不表明とした理由について「実施した調査の評価を継続中」「評価が終了していない調査事項がある」という説明がそこかしこに見られた。

「PwCあらたでは、監査は終了しないのではないか。東芝とPwCが折り合いを付けるのは難しいだろう。監査法人を変更して、再度一から監査をし直すのもひとつの方法ではないか」(メガバンク担当者)

 メガバンクが東芝の問題について懸念を持っているのが、政府の姿勢だ。

「これまで日本を代表するような企業の経営危機には、必ず政府が介入してきた。ダイエーの経営危機の時には、ほとんど首相官邸主導で再建策がつくられたといってもいい。しかし、東芝問題ではほとんど政府の介入はない」(同)

 政府の介入は、経営危機にある企業を支援することに対する“お墨付き”のようなもの。東芝の再生に政府も本気で取り組まないと、「民間だけではリスクを取りきれなくなり、支援を投げ出す可能性すらある」(同)。

 果たして、東芝に再生の道は残されているのか。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)

 

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コメント
 
1. 2017年4月15日 11:10:52 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-5329]
2017年4月15日(土)
主張
東芝経営危機
根本を正さねば信頼されない

 国内有数の老舗大企業である東芝が、昨年4〜12月期の決算を2回にわたって延期したあげく、監査法人のお墨付きがないまま発表するという異例の事態になっています。このままでは上場廃止もありうる状況です。東芝はもうけ第一主義で粉飾決算を繰り返して批判を浴び、加えてアメリカの原発メーカー、ウェスチングハウス(WH)を見通しがないまま買収して巨額の債務を抱えこみました。WHは切り離し、債務の穴埋めのために稼ぎ頭の半導体部門を売却することにしましたが再建の見通しは立っていません。根本を正さなければ、信頼は得られません。
市場の信用失う大失態

 株式市場に上場する企業は、経営を公開するため定期的に決算を発表することが求められています。それが大幅に遅れたり、公認会計士が決算にお墨付きを与える監査法人の意見を付けなかったりすれば、上場の維持が難しくなります。東芝は2月に予定した12月期の決算を2回延期しており、今回ようやく発表したものの監査法人の意見を付けられなかったのは、経営として大失態です。株主や銀行など投資家の信頼は得られず、今後予定される3月期決算も難航が必至です。

 東芝は12月までの3・四半期だけで5000億円以上の損失を計上しています。自己資本を上回る債務超過です。監査法人がその決算を認めなかったのは、WHをめぐり赤字がもっと膨らむ可能性があり、一部の経営者が赤字を小さく見せるよう会計処理に不適切な圧力をかけていたなどの疑惑が調査中のためです。

 東芝は3月、巨額の赤字を抱えたWHにアメリカの倒産法を適用申請することを決定、東芝の決算からは切り離すことにしましたが、それに伴う損失は最終的に1兆円にも上るとみられており、文字通り企業存続の危機です。

 東芝の経営危機の最大の原因は、粉飾決算(不正会計)を繰り返したうえ、国内だけでなく世界でも原発拡大に依存し、当初から高い買い物といわれていたWHの買収を一部経営陣の強い意向で強行してきたためです。「原発ルネサンス」などと原発建設をもてはやし、2011年の東電福島第1原発事故後、世界的に原発からの撤退が相次いでいても原発推進をあきらめず、経営の傷を広げていきました。WHは切り離しても国内での原発開発は続けており、原発推進路線の根本的な転換はありません。

 東芝は電気製品や、鉄道など社会インフラ、半導体などが原発と並ぶ主要分野ですが、稼ぎ頭となっている半導体部門を売却し、原発部門で巨額に膨らんだ赤字を穴埋めしようとしていることにも批判があります。3月末の株主総会でも批判が続出しました。そうした声にさえ耳を貸そうとしない東芝に反省はありません。
原発推進の行き詰まり

 東芝の経営危機は、原発を推進して破綻を招いた東芝自体とともに、歴代自民党政権や財界、電力業界などが一体になって進めた原発推進路線の行き詰まりです。

 巨大な企業が破綻する事態になれば、労働者や下請け、消費者や利用者も深刻なしわ寄せを受けることになります。危機を招いた経営者の責任を明確にするとともに、安倍晋三政権や財界もしわ寄せを防ぐ手だてを尽くすべきです。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-15/2017041501_05_1.html


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