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ウェスチングハウスの破産申請についての記者会見に臨む東芝の綱川智社長=2017年3月29日、根岸基弘撮影
<WH破産申請>東芝が被った「1兆4000億円の損失」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170409-00000015-mai-bus_all
毎日新聞 4/9(日) 9:30配信
子会社の米ウェスチングハウス(WH)の巨額損失と破産申請で、東芝はどれだけの損失を被ったのか。最終的にはウェスチングハウスがどう再建するかで変わる。ここでは、最も簡単なやり方として、東芝の連結決算をどれだけ悪化させたかというアプローチで計算してみよう。【毎日新聞経済プレミア】
東芝が3月29日に公表した2017年3月期決算見通しによると、最終(当期)損失が1兆100億円と見込まれている。東芝は巨額損失発覚前の時点で、最終利益1450億円を見込んでいた。そこから考えると、合計1兆1550億円だけ決算が悪化する。ざっくり言えば、これがウェスチングハウスによって今期、東芝が被る損失だ。
◇2年間で1兆4000億円の損失
東芝は1年前の16年3月期決算で、ウェスチングハウスにからむ損失約2500億円を処理した。これを加えると、2年間で約1兆4000億円の損失になる。
2年前の15年3月末の東芝の自己資本は1兆840億円だった。それが17年3月末はマイナス6200億円になる見込みだ。自己資本は約1兆7000億円悪化しているが、その8割以上がウェスチングハウスによるものと考えられる。
東芝は06年にウェスチングハウスを約6000億円で買収した。当時から「適正価格の2倍以上」「社運をかけた買収」と指摘されていた。10年余りたって、2年間で1兆4000億円もの損失を出し破産に追い込まれたことを考えると、だれが考えても「高値で買収した判断は大失敗だった」という結論になるだろう。
東芝の綱川智社長も3月29日の記者会見で、10年前の高値買収の判断の総括を求められ、「今からこの結果を見て振り返ると、非常に問題な判断だったと思うわけですが、当時としてはその時の判断だったとは思っています」と述べた。
◇臨時株主総会の一括回答で「買収は適正な手続きを経た」
ところが、記者会見の翌日開催された臨時株主総会で、東芝はまるっきり逆の総括を披露したのである。この総括は、総会に出席した株主の質問に先立ち、株主から事前に提出された多数の質問に対する会社からの一括回答で示された。
事前質問は5件取り上げられた。その最初が「巨額の損失を発生させたウェスチングハウス社の買収は、経営判断の誤りだったのではないか」だった。会社が作成した回答を、成毛康雄副社長が読み上げた。
まず、ウェスチングハウスの破産申請について、「経営陣一同、大変遺憾に存じます」と謝罪した。そして、原発建設会社の買収で巨額損失が発生した経過と、11年の福島第1原発事故の影響もあって破産申請に追い込まれたと説明した。さらに、次のように付け加えた。
「当社によるウェスチングハウス社の買収は、M&A(企業の合併・買収)にて通常行われる、事業、資産、財務状況の事前査定、いわゆるデューデリジェンスなどにより、経営判断に必要な情報を網羅的に収集し、経営会議、取締役会など複数の会議体による審議、討議を踏まえ、最終的に取締役会で決定された。適正な手続きを経て行われており、経営判断に誤りはなかったと考えている」
◇会場のモニターに「誤りはなかった」と大きく表示
成毛副社長が読み上げたこの回答は、会場正面のモニターにも大きく掲示された。「判断に誤りはなかった」と総括しているが、手続きが適正だったことを理由にしている。手続きが適正だったかどうかと、判断が正しかったかどうかはまったく別次元の話だ。綱川社長が記者会見で答えた「非常に問題な判断だった」とも整合しない。
買収を主導した当時の西田厚聡社長ら主だった経営陣はすでに社を去り、不正会計をめぐり東芝は西田氏らを相手に損害賠償請求訴訟を起こしている。当時の経営陣に遠慮する必要はないはずだ。それでも、1兆4000億円の損失を出したウェスチングハウスの買収を、今も「誤りでなかった」と総括する東芝に、異様さを感じた株主は少なくなかった。
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