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住宅ローン返済で生活困窮→「危険な借金」リボ払い&消費者金融地獄にはまる人々
http://biz-journal.jp/2017/03/post_18466.html
2017.03.26 文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー Business Journal
■「貯める」も大切だが、その前に「借金しない」はもっと大切
本連載前回記事では、「老後貧困の最強の回避法は、『65歳以降も楽しく働いて収入を得る』手段を身につけること」であるとお話しした。貯金も大切だが、不況やリストラで仕事(収入)がなくなったり、早めに退職することになると、せっかくつくった貯金もあっという間に生活費に消えてしまう。そうならないためには、働き続けること。老後は人生の最後の1割と考えて、女性は78歳まで、男性も73歳まで働こう! と提案した。そのための工夫や勉強や作戦を、今から怠らないことだ。
その考え方を身につけた、という前提で、今回は「貯める」具体的な話をしようと思ったのだが、それよりも大切なことがあることを思い出した。「借金をしない」ことだ。
「はたらけど はたらけど猶(なお)わが生活(くらし)楽にならざり」という歌があるが、もしあなたが、「はたらけど、はたらけど、なおわが貯金ちっとも増えざり」と感じているなら、きっとこれが問題だ。借金。
■リボ払いやクレジットカード払いも借金
老後貧困にならないためには、働き続けることが第一。そして、働きながら貯金することだ。ところが「働いているのに、働き続けているのに貯まらない!」という人たちがいる。共通の問題は、借金を抱えていることだ。
(1)わかりやすい借金
給料日前に生活費や交際費が足りなくなって気軽に使ってしまう消費者金融、カードローンというのは、わかりやすい借金だ。足りないから借りる、という自覚が本人にあるから「これはちょっとヤバいな」という危機感がある。「今月はちょっと出費を抑えて、借りた分を返さなきゃ」と普通は考える。ただし、考えたからといって実行できるとは限らない。生活費を月15万円でやりくりすべきところ、5万円足りなくて借金して月20万円使ってしまったのだ。誘惑に弱く、意志が弱く、計画性がないということ。
よほどの覚悟を決めて、数カ月欲望を抑えて節約して、やっと達成できる。大変だけどがんばらなくちゃ。ここで1回きりで立て直せば、借金なしの生活に戻れる。「一度だけ」「すぐに返せば利息ゼロ」と思って利用すると、常時借金状態に陥るから、気をつけたい。
(2)わかりにくい借金
給料日前に生活費が足りなくなることもないし、借金はしたことない、と思っている人が、普通に使っているのがクレジットカード。これも立派な借金だ。買い物をして、その代金を支払うまでは借金をしている状態だ。
それでも、一回払い(一括払い)なら利息はつかず、支払いまで1カ月前後なので、深刻な借金ではない。カードを使ってすぐ代金分を封筒に入れたり、振替口座にキープしておけば、まず大丈夫。光熱費や通信費などをカード払いにする人は、毎月の支払い分は、常に封筒か別口座に現金をキープしておこう。
そして以下は、「危険な借金」だ。
・ボーナス払い
今すぐ使うものの支払いを半年も先延ばしするのは、立派な借金。利息はつかないが、これが当たり前になると、ボーナスからの貯金ができなくなる。旅行などレジャーのための資金が出せなくなり、ローンに頼ることになる。
・分割払い
商品ごと、買い物ごとに6回払い、12回払いなどの支払い回数を指定する払い方。貯金がないのに冷蔵庫が壊れた、という緊急事態などは、いたし方ないが、10〜15%の高い利息がつくのが一般的なので、避けましょう。
・リボ払い
いちばん怖いのがこれ。20〜30代の男女のなかには、「クレジットカードの支払いはリボ払いが標準」と思っている、思い込まされている人たちがいるが、カードは絶対一括払いにすべき。リボ払いの利息は、15〜20%と恐ろしく高い。今は住宅ローン金利が1%以下、普通預金金利が0.02%だ。
しかも、10万円の買い物をしても支払いは月1万円など、残高がまだ9万円あるのにまた5万円使える、という具合に、残高が雪だるま式に膨らんでいく。一方、毎月の返済額が少ないから、残高は全然減らない。クレジットカードのリボ払い残高が平均して50万円あるということは、年7.5万円の利息を払い続けるということ。10年で75万円にもなりますよ!
毎月の返済額が少ないとはいえ、残高が一定額を超えると返済額も毎月3万円、5万円などとなる場合も。そんな額のローンを返していたら、貯金はできません。リボ払いはアリ地獄のようなもの。そこにハマると、ほとんどのアリは2度と外には出られません。目をそらさないで、その恐ろしさを理解しましょう。
(3)大きな借金
節約に努め、光熱費も節約し、やっとの思いで頭金を貯め、夢にまで見た念願のマイホーム。
住宅ローンは、価値のある資産を買うためのものだから、前向きの借金といわれます。一方、食べ物、着るもの、旅行など消費のためのローンは、本来してはいけない借金です。
この前向きの借金も、「借りすぎはその後の生活をどんどん苦しくします。賃貸に住んでいたときの家賃が10万円だったからと、月10万円の返済プランで借りてしまうのは危険。修繕積立金や管理費で月3〜4万円、固定資産税が年15万円と、年60万円以上の出費増になることも。変動金利で借りたローンの金利が、将来上がって月の返済額が3万円以上アップする事態もあり得る。そうすると、毎月の生活費が足りなくなって、消費者金融やクレジットカードのリボ払いに走ってしまう人が多い。くれぐれも気をつけて。
■老後貧困にならないために
以上のように、借金とは恐ろしいもの。真面目に生きて、働いて、貯金をしたいのに、毎月のリボ払いの返済、消費者金融の返済、大きすぎる住宅ローンがあると、貯金できないのが現実。ファッション雑誌やモノ雑誌などを愛読している読者は、消費が膨らみすぎてローンに頼る傾向が強いので、特に注意してください。
繰り返しになるが、老後貧困にならないためには、今回挙げた危険な借金を一切しないこと。そして、住宅ローンを借りすぎないことだ。
すでに借金がある人は、次のことを実行しよう。
(1)1日も早く返してしまう
(2)2度と新規で借りない
(3)簡単に返せそうにないとき、住宅ローン以外で年収の3分の1以上の借金(リボ残高含む)があるときは、1日も早く専門機関や専門家に相談する
借金を抱えてしまうと、老後貧困への道をどんどん進んでいくことになります。今、借金フリーになれば、少しずつ貯金を増やして貧困から遠ざかることができます。今ほど簡単に借金できる時代は、かつてありませんでした。借金が見えづらくなったことも、恐ろしい。老後貧乏にならないために、「安易に借りることなかれ!」。
(文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー)
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