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しわ寄せはドライバーに…(C)日刊ゲンダイ
元社員が語るブラックの実態「16年サービス残業続けた」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201974
2017年3月22日 日刊ゲンダイ P12 文字お越し
ドライバーは休日返上もスーツ組は……
「勤続16年、サービス残業し続けました。万年人手不足で仕事量だけ増える。残業代なんてもらったことがありません」
収まらない怒りを抑えて語るのは、30代の元社員Aさん。約5万4000人いる宅配便事業を行うセールスドライバー(SD)のひとりだった。Aさんの勤務先は関東の港の見える支店で、SDは30人近くいたという。日常的な勤務時間は、朝8時から22時。1日14〜15時間は当たり前だったという。
「ほとんどの人が残業だけで月間100時間以上は働いていましたね。1人当たりの荷物量は年々増えていくし、休憩も60分取れたことはありません。食事抜きで10時間、12時間、車を走らせ続けている同僚もいました。私たちを取りまとめるセンター長にもなると、ドライバーを兼務しながら、収支管理などの事務作業もやっていて、休日返上で働いていましたね。一方、その上の支店長は他人事として見ているだけ。SDは激務でどんどん辞めていくけど、“スーツ組”は喫煙所で談笑し、正午にはランチに行っている。勤務体系の格差が酷かったですよ」
昨年、横浜北労働基準監督署はヤマト運輸に対し、SDへ残業代の一部を支払わなかったなどとして労基法違反で是正勧告を行った。これを受けたヤマトHDは約7万6000人の社員を対象に未払い残業代の調査を始めている。すでに支給額が1人100万円を超えるケースも出ているという。
ただ業界最大手。残業代を支払えなかったわけではない。ヤマトHD全体で、純資産は5711億9900万円(2015年3月)。ここまで利益を挙げられたのは、賃金カットを続けてきたからだ。元労働基準監督官で労働衛生コンサルタントの村木宏吉氏は言う。
「取引先企業の時間指定は遅れるとペナルティーがあるため、時間を余分に見積もって行動しなくてはいけない。企業の荷物を受ければ受けるほど、時間を取られてしまう。そこにアマゾンの宅配が入り、再配達量も増えましたから、元が取れなくなった。ヤマトに限った話ではありませんが、運送会社は社員に払う割増賃金を出すために基本給与を徐々に下げていったのです。現場の社員たちは最低賃金スレスレで働いています。それで、インセンティブを上乗せしても、実際はほぼ上がっていないわけです。稼ぐために長時間労働しなければならない悪循環になっています」
労務管理はズサンで、携帯端末の稼働時間で計算されていた。これも、未払い問題を悪化させた。
前出の元社員は言う。
「基本給はほぼ上がりませんでした。歩合の調整も細かく変わっていた。1個当たりのインセンティブは、私がいたときで20円。これも調整が頻繁だったから、正当にもらえていたのか、今となっては分かりません。『人が足りない』と、何人かで支店長に訴えましたが、募集しても入らないからと、チラシを渡されて、『自分で探せ』と言われたこともありましたよ。組合は会社側に付いていますから、社員は声を出せない環境でしたね」
ヤマトは労使交渉で、時間指定配達の一部時間帯の廃止などを挙げている。
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