http://www.asyura2.com/17/hasan120/msg/259.html
Tweet |
日米の金融政策
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52926003.html
2017年03月16日 在野のアナリスト
籠池氏の証人喚問が、急転直下23日で決まりました。恐らく「安倍首相から100万円の寄付をうけた」との発言に、これで偽証で逮捕すれば口封じができる、と与党からゴーサインが出たのでしょう。しかしこれこそフェイクで、誘い水、菅野氏と綿密に打ち合わせし、国会で証言するために打った一芝居だとしたら…。23日はまた違った結果がでるのでしょう。実は驚くことに、今まで学園の設立に関する部分と自分の利益になること以外、籠池氏の語っていることに嘘はない。稲田防衛相との関係など、籠池氏にとって特にメリットはないのに、関係性に拘っていますが、これまで嘘をついていたのは稲田氏の方でした。誰がミイラで、誰がミイラとりなのか? 23日に明らかになるのでしょう。
米FOMCが開催され、FF金利の誘導目標を0.25bp引き上げて0.75〜1.0%としました。今年、来年の金利引き上げ見通しを示すドットチャートも年3回であり、株式市場はハト派とうけとめて大幅高、ただし債券、為替市場は失望から急落です。しかし経済見通しがほとんど変わっていないにも関わらず、年3回の利上げ計画に至ったこと、及びバランスシートの縮小に関しては「議論を始めたばかり」とたこと。その2つをみてもかなりタカ派です。議論を始める、ではなく、始めたばかり、つまりもう検討段階に入っているという意味であり、早ければ年央にはバランスシートの縮小計画について、言及があるかもしれません。それは経済見通しが変わらずとも、引き締めするとの意図を読み解けるからです。
日銀の金融政策決定会合は現状維持。ただし市場は無反応でした。不動産に関して若干弱めの見方に変更したものの、ほとんど見通しを変えていないので現状維持も当然ですが、市場関係者から不満も洩れる。日銀のとるYCC(イールドカーブコントロール)政策が正しいのか? YCCをとっているのに、どうして昨年の物価上昇率が下がったのか? しかも当初黒田総裁が「成果」と語っていた不動産市場が、どうしてここに来て弱含んだのか? 何も答えていないからです。盲目の信頼を寄せろ、黒田氏はそう述べているように聞こえますが、もうその時期は過ぎています。今は結果が出ていないから、批判も高まります。
そして4月からの日米経済対話でも、恐らく中央銀行の問題はとり上げられるでしょう。日本が不当に金利を低く抑え、通貨安に誘導している。そんな非難をかわす術は現状ありません。米通商代表部(USTR)の代表に指名されたライトハイザー氏が「農業では日本が第一の標的」と述べたように、今週末のG20でも「保護主義」の文言が外れる見通しですが、まさに通商交渉は、自由貿易から保護貿易へと舵をきるのでしょう。そのとき、攻撃材料を多く与えた方が負け、不利益を被ることになりますが、まさに米欧の金融政策と歩調を合わせられない、そんな日銀の態度が今、最大のネックになりつつあります。
もしこのまま金利差拡大を放置すると、やがて円キャリートレードが活発化し、世界にバブルをばら撒くかもしれない。バブル退治をしたい世界の中央銀行にとって、まさに日銀がリスクなのです。諸外国の圧力が高まり、引き締めに転じるのなら、その動きは急になるかもしれない。今の世界は、低金利と信用不安もなく、適度な政治リスクがあっても資産価格が上がる、ゴルディロックスの状態といえます。しかし日本だけが、コールドロック(冷たい鍵)がかけられたように、低成長の状態でもあるのです。
昨日の春闘、集中回答日でも大企業の賃上げペースは減速。昨年でさえ大企業の賃金は下がっており、今年はそれが加速するでしょう。中小は賃金が伸びても、まだ大企業に比べて低い水準であり、今年の消費も期待できない部分があります。安倍ノミクス、黒田バズーカ、いずれも失敗し、今は安倍ノミス、黒田バカという状態であり、残った言葉をまとめるとクズー、それが今の日本の経済状態を表すのかもしれません。安倍政権も、黒田日銀も失敗をみとめず、それを変えるタイミングも失った。景気が悪いのにコールドロックがかかったままの日本は、このまま下方への圧力が強まるばかりなのでしょうね。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民120掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。