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東芝の危機 アメリカの原発事業で何が…
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170302-00010006-houdouk-bus_all
ホウドウキョク 3/2(木) 18:30配信
経営危機に直面している東芝は、3月14日にも決算を発表するが、2月に公表した見通しでは、損失が7,000億円を超えることを明らかにしてる。
巨額損失の大きな原因は、東芝が主力事業の1つとしてきた原子力事業。
原発建設地の1つ、アメリカ南部のジョージア州を訪れると、その答えが見えてきた。
建設は大幅に遅れ、多額の追加コスト
東芝が2006年に買収したアメリカの原子力子会社「ウエスチングハウス」は、ジョージア州で2基の原発を建設している。
ところが、当初の計画では、2基とも2017年までに稼働する予定だったが、建設は大幅に遅れ、すでに、その予定は3年後に先延ばしされた。
遅れの原因は、2011年の東日本大震災で原発の安全基準が厳しくなり、コストが大幅に増加したことなどが挙げられているが、ジョージア州の行政機関や建設現場の作業員からは、別の問題も指摘されている。
「高度な技術者が足りない」「作業員に間違った指示を出している」
ジョージア州公益事業委員会は「この大規模プロジェクトに必要な、高度な訓練を受けた技術者が、十分でない可能性がある」と話す。
また、原発作業員は「ウエスチングハウスのマネジメント側が、何が問題かわかっておらず、作業員に間違った指示を出している。各所に、水量を調節するバルブが取りつけてあったが、整備されなかったために、さびて使えなくなった」と話した。
このままでは、3年後の稼働にも間に合わず、さらなる損失も予想されている。
ウエスチングハウスの買収が一因
東芝の巨額損失は、ウエスチングハウスの買収が一因と考えられている。
ウエスチングハウスは、コストの上昇や工期の遅れに対応するため、2015年、アメリカの原発建設会社を買収した。
しかし、後に、この会社は、工事を継続するにあたり、多額の追加コストが発生することが判明。
ウエスチングハウスの親会社である東芝が、損失を背負うことになった。
企業の今後を大きく揺さぶる、アメリカでの原発事業。
東芝は、「海外で建設中の原発は、あらゆる面でコスト削減に努めていく」と説明しているが、巨額の損失を処理する手だてを示すには至っていない。
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