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『ロイヤルホスト』全店の中で最後まで24時間営業を続けていた府中東店
ファミレスが続々24時間営業終了へ、「ファミリー」への原点回帰
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170213-00000007-pseven-soci
女性セブン2017年2月23日号
2月2日、午前0時過ぎ。気温は3℃で、肌を刺すような冷たい風が吹いていた。東京都府中市の府中駅から国道沿いを歩いて5分、交差点に見える『ロイヤルホスト 府中東店』のオレンジ色の看板が、心なしか体を温かくしてくれたように思えた。しかしその扉には『営業時間変更の知らせ』の貼り紙が――。
ファミリーレストラン『ロイヤルホスト』を経営するロイヤルホールディングスは、1月31日をもって24時間営業を終了した。かつては店舗の大半が24時間営業だったが、2011年頃から営業時間の短縮化が進み、府中東店(東京)を残すのみとなっていたのだ。2月1日からの営業時間は平日の朝9時〜翌2時、土日祝は朝7時〜翌2時。つまり、2月1日の26時(2月2日の午前2時)に、“24時間営業”としての最後の明かりが落とされたことになる。
◆年中無休・24時間営業 「便利」を追い続けた社会の終焉
深夜営業を大幅に縮小すると決めたのは、『ロイホ』だけではない。『ガスト』や『ジョナサン』、『バーミヤン』などを経営する『すかいらーく』は、全国で約2500店のファミレスを展開しているが、深夜営業(24時間、または深夜2時以降までの営業)をしていた約1000店のうち、約750店を、深夜2時閉店、朝7時開店へと移行している。
両社ともにその縮小の理由に、「深夜の客足の減少」と「従業員の長時間労働への懸念」を挙げている。
かつては深夜営業を行えばそれなりの来客が見込め、深夜の時間帯での勤務を望む労働者もたくさんいた。しかし、時代は変わった。
『ファミリーレストラン 「外食」の近現代史』(光文社)の著者・今柊二さんはこう説明する。
「ファミレスが24時間営業を始めたのは1980年代のこと。バブル期も重なり、若者たちが夜を徹して仕事も遊びも全力投球でした。ところがそういった世代はすっかり中高年になり、今の若い世代は夜、外に出掛けることもなくなりました。
一方で、夜に集まったり食事をできる場所が、かつてはファミレスだけだったのが今はそうじゃない。回転寿司もあれば、焼き肉もあるし、フードコートもある。カラオケや漫画喫茶もある。時代とともに多様化しているということなんだと思います」
従業員の確保も切実で、人材を獲得するために賃金はどんどん上がり、売上高とコストが見合わなくなっている。さらにいえば、少子化による若年層の労働人口の減少がボディーブローのように効いているのだ。そこには、日本の抱える構造的な問題が横たわっている。
「24時間戦えますか」
そんな言葉とともに、ファミレスだけでなく、コンビニ、スーパー、薬局、飲食チェーン店など、多くの産業が年中無休・24時間営業になっていった。ついに終焉を迎えたのは、そんな、より便利さを追求していった時代なのだろう。
「ファミレスはもともと家族の絆を確認できる場所でした。原点回帰だと思えばいいのかもしれません」(今さん)
◆週末は家族で食事をしよう――そんなコンセプトで始まった
『ロイヤルホスト』の創業者は故・江頭匡一氏。すでに1969年からセントラルキッチン(集中調理工場)を導入するなど、ファミレスの基本形の多くを作っている。
「1970年の大阪万博では、ピーク時の来客6000人を待たせることなく17回転させて大成功を収めました。『ロイヤルホスト』がファミレスの元祖といってもいいでしょう。名称としてのファミレスを誕生させたのは『すかいらーく』。1973年頃から“ファミリーレストラン”を打ち出し始めました」(今さん)
今さんによれば、当時、戦後生まれの若い夫婦と子供の家族を指す“ニューファミリー”という言葉が流行していた。父親は家族のために平日は夜遅くまで働くため、週末は家族で食事をしよう――そんなコンセプトで始まったのだ。
その後、アメリカのドーナツチェーン店から生まれた『デニーズ』も参入し、ファミレス業界は群雄割拠の時代に。当時は娯楽も少なく、ファミレスは、今でいうアミューズメントパークだったという。
「差別化するための24時間営業が、やがてファミレス=24時間営業という代名詞となっていきました。そして、ファミリーだけでなく、より広い客層を集めるようになったんです。ドリンクがおかわり自由ですから朝まで長居できる。大学生など若年層に愛されるようになっていきました」(今さん)
真琴つばさ(52才)も、朝まで長時間滞在組の1人。
「最長8時間くらいいましたね。デザートから始まって、前菜いって、メーンいって、デザートに戻るってコースをしたこともあります(笑い)。頻繁に行くようになったのは、宝塚を退団した後。コラムを書くお仕事は、ファミレスの大きい机がいちばんいい(笑い)。隣の人との距離が結構遠いので、個が確立されているし、ちょっと聞こえる雑音も、BGMになってはかどるんです。夜明け、白んできた空を見ながら、仕事を終えたすがすがしさにひたる(笑い)。私にとって、ファミレスは仕事場であり、リビングでもあるんです」(真琴)
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