http://www.asyura2.com/17/hasan118/msg/411.html
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美原融(みはら・とおる)さん/66歳/研究所所長/大阪商業大学アミューズメント産業/一橋大学卒。大手商社に勤務し、政府や自治体の専門委員を歴任。ギャンブルとカジノ法制度研究の第一人者(撮影/編集部・大平誠)
税収だけじゃないカジノの大きな経済効果とは?〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170126-00000174-sasahi-soci
AERA 2017年1月30日号
アルコール依存、薬物依存などの依存症は、生活習慣などではなく、病気だ。個人の意志や心がけなどで対応できるものではなく、治療が必要なもの。近年、医療現場ではさまざまな試みが行われている。AERA 2017年1月30日号では、依存症治療の最前線を大特集。
ギャンブルとカジノ法制度研究の第一人者である大阪産業大学アミューズメント産業研究所所長の美原融氏に、カジノを含んだ総合型リゾート施設(IR)の建設がもたらすメリットについて語っていただいた。
* * *
今回可決成立したのは推進法という理念法。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を造るために、この理念法をもとに議論を積み重ねて実施法を制定しようという2段構えの慎重な手続きを踏んでいくのですが、ここがそもそも国民や野党の一部の方々にはわかりにくいですよね。法案にしても2013年に出して翌年、衆議院の解散で廃案になったので出し直し、他の法案の関係でたなざらしになっていただけで、決して拙速に進めたわけではありません。官邸や自民党は推進、公明党も軸足は決めていないものの国会議員の7割方が賛成、民進党も約3分の1が賛成しています。
反対派の論拠はいつも同じで一部を捉えて感情的になっているようにしか思えません。米国の小さな州で1票差でカジノ法案が否決されたことを、全米で同様の現象が起きているかのような言い方をしたり、競争が激化して業者間で格差が生じているアトランティックシティーを「衰退している」と表現したり。賭博はゼロサムゲームで所得移転効果しかないとか。ミクロ経済学的に個人対個人では正しくても、実際は民間事業者が1兆円規模で投資して膨大な雇用、生産、消費行為が伴う一大産業です。拡散効果も大きいし税収にも貢献する。特に国際会議場やショッピングセンター、ホテル、劇場、テーマパークなどを一体的に運営するIRは、大きな相乗効果が期待できます。
今後はこういったことを丁寧に説明し、カジノ部分の厳格なコントロールの制度を協議しながら設計することが重要になります。1月には国土交通省や財務省、警察庁、法務省など省庁横断の準備室が発足して総務、企画、法制1と2、依存症対策、カジノ管理委員会の6班体制で業務を推進します。これをもとに法制協議を重ね、臨時国会でしっかり審議をしたうえで18年の通常国会で実施法を通し、誘致したい自治体に手を挙げてもらい、選ばれた自治体がプロポーザル方式で業者を選んでいくという流れになるでしょう。
IRのうち、カジノ部分が占める床面積は3%程度で、残りはホテルや会議場、ショッピングモールや様々なエンターテインメント施設等のスペース。だからこそカジノは暴力団関係者や賭博依存者などをきちんと排除して管理しなければなりません。生体認証など様々なツールがありますが、日本の技術なら完璧に近いものができます。アジアでゼロからIRを造って成功しているのはシンガポールだけで、韓国やマカオは制度不備などから大きな問題を抱えているのも事実です。それらを反面教師に、スイスなど欧米の成功しているカジノを参考にしながら制度を整備し、国民に十分納得してもらえるよう透明な議論を進めていくことが肝心です。(談)
(聞き手/編集部・大平誠)
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