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実は意外なところにもギャンブル依存の落とし穴はある。(※イメージ)
ギャンブル依存経験者がハマるFXのリスク〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170125-00000190-sasahi-soci
AERA 2017年1月30日号
アルコール依存、薬物依存などの依存症は、生活習慣などではなく、病気だ。個人の意志や心がけなどで対応できるものではなく、治療が必要なもの。近年、医療現場ではさまざまな試みが行われている。AERA 2017年1月30日号では、依存症治療の最前線を大特集。ギャンブル依存というと、パチンコや競馬などの賭け事を想像する人も多いだろう。だが実は意外なところにもギャンブル依存の落とし穴はある――。
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「初心者でも簡単」「すぐ稼げる」。1998年ごろから広がるFX(外国為替証拠金取引)のリスクがギャンブル依存経験者や医師の間で注目されている。
自助グループ、GA(ギャンブラーズ・アノニマス)に参加する男性(46)は、高校で競馬や競艇をはじめ、大学では留年を機にパチンコ、競艇、競馬とギャンブル漬けの日々を送った。就職後も一番の関心事はギャンブル。数年に一度、借金がふくらみ、両親や妻に泣きついた。
「毎日苦しかった。負けを取り返したい。ここで勝てば、借金も返せるし、面目も立つ。そう思うと抜け出せなかった」
何度目かの破綻で、「病気じゃないの」となじる妻に「そうかもしれない」と漏らし、医療機関を受診。「ギャンブル依存症」と診断された。
自助グループに参加して13年。
「経済的なストレスがかかると、スイッチが入ってしまう。これまで2回、スリップしました。そのうちの1回はFXでした」(男性)
少しの時間我を忘れても、FXはできる借金の桁が違う。会社運営にあてるつもりの資金はみるみる減り、400万円の負債になった。
「すぐに気づけたのですが、肝も冷えた。GAでも、FXにのめり込んだという若い人は増えています」(同)
久里浜医療センターの河本泰信医師によると、ギャンブル依存の特徴的な心情は「負けを取り返せると思う」ことだという。
「勝てると信じ、負けを取り返そうと賭ける額が増えているなら、危険信号と考えてほしい。FXは運用や投資のつもりで始めるため、負けを取り返す心情を正当化しやすい。退職金などを元手に手を出し、取り返しのつかないケースが増えるのではと案じています」(河本医師)
(編集部・熊澤志保)
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