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中国国債利回りが急伸−中銀MLF金利引き上げで
人民銀行は市場の流動性調節手段の一つである中期貸出制度(MLF)の金利を引き上げた。一部のアナリストはこの動きを事実上の利上げと受け止めている PHOTO: REUTERS FILE PHOTO/REUTERS
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RACHEL ROSENTHAL
2017 年 1 月 26 日 18:46 JST
中国人民銀行(中央銀行)が24日に金融機関に対する主要貸出金利を引き上げたことを受け、中国の国債利回りが急伸している。
指標となる10年物国債利回りは25日、前日の3.296%から3.336%に上昇し、12月半ばにつけた直近の高水準である3.387%に近づいた。
人民銀行は24日夕、市場の流動性調節手段の一つである中期貸出制度(MLF)の金利を引き上げた。一部のアナリストはこの動きを事実上の利上げと受け止めている。中国が最後に利上げしたのは2011年。
すさまじい勢いの信用の伸びを抑えるため、中国は金融政策を調節しながら同時に銀行の資金需要を満たして市場にパニックが起きないようにするため金融システム内の流動性を十分維持するよう努めている。24日の金利引き上げはこうした動きの一環だ。
HSBCホールディングスのアジア太平洋地域金利戦略部門ディレクター、ピン・ルー・タン氏は「これが引き締めの合図であることは間違いない」とし、「中国政府の今年の最優先事項の一つは、金融レバレッジを縮小して資産バブルや金融システムの危機を回避することだ」と語った。
人民銀行は先週、春節(旧正月、今年は1月28日)の連休を前に、週ベースで過去最高となる1兆1300億元(約18兆6200億円)の資金を短期金融市場に供給した。現金需要が急増する例年この時期は流動性が引き締まる傾向がある。特に金融市場が1月27日から2月2日まで休場となることが大きく影響している。
中国の10年物国債利回り
https://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AU673_CBOND_16U_20170125040306.jpg
中国政府はレバレッジの引き下げを17年の最重要課題に挙げている。金融危機後、不動産から社債、鉄鉱石および大豆先物に至るまで金融資産市場では、割安な資金の大量流入によって価格が押し上げられた。中国のマネーサプライ(通貨供給量)は07年以降4倍以上に膨らみ、魅力的な投資先を求める資金が拡大の一途をたどってきた。当局が資本統制を敷いているため、資金は海外資産ではなく国内資産に流れ込んでいる。
経済成長てこ入れを目的に人民銀行が短期貸出金利を非常に低い水準に抑え始めた15年以降、債券市場の資金は増加傾向にある。16年の夏までに銀行間市場における借り入れのうち翌日物が約90%を占めるようになった。
多くの投資家は安く調達した資金で債券などの金融商品を買い入れ、それを担保にさらに投資を拡大した。こうした借り入れの大半はバランスシートに載らない形で行われたため、規制当局の目の届かないところでレバレッジや金融リスクが膨らんだ。
政府当局は16年8月、これらの取引に対する厳しい取り締まりに着手した。当局の要請で長期の借り入れへのシフトが進む中、短期資金の調達コストは押し上げられた。国内でこうした緩やかな引き締めが進む一方で米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派姿勢を強めた上、デフォルト(債務不履行)懸念が広がった影響で、12月半ばに中国本土の債券市場は大きく売り込まれた。昨年12月15日、債券売りの急増に伴い10年物と5年物の国債先物価格がそれぞれ2%、1.2%下落すると、中国当局は一部の国債先物取引を停止した。史上初めてのことだ。
レバレッジ解消に向けた当局の努力が実を結び始めた兆候は見受けられる。BNPパリバによると、銀行間市場における翌日物の1日の取引量は1兆9600億元で、昨年夏のピーク(約4兆元)を大きく下回る。現在、銀行間取引全体に占める翌日物の割合は約70%だ。
MLFの6カ月物金利と1年物金利をそれぞれ2.95%、3.1%へ0.1%ずつ引き上げるという人民銀行の決定は、驚くほど劇的なものでもない。市場ウォッチャーにとってより重要なのは、当局の引き締め姿勢が当面は変わらないことが確認されたことだ。
ゴールドマン・サックスのエコノミストはリポートで、「金利の引き上げ幅は小さいが、人民銀行が引き締めバイアスを強めたことを示すシグナルであることは明確だ」と指摘した。
中国債券市場は一時的に大荒れとなったものの、同市場の長期見通しが明るいことを示す兆候は幾つかある。
ブルームバーグは25日、中国本土市場で取引されている国債と政策銀行債券などに連動する二つの新しい指標を3月1日付で導入すると発表した。
スタンダード・チャータードの中国マクロストラテジスト、ベッキー・リュウ氏によると、こうした動きを受け、JPモルガン新興国市場国債インデックスなど、ベンチマークとして広く使われているその他の国際的な債券相場の指標の間でも、中国国債を組み込む動きが加速するかもしれず、中国本土の債券市場への海外投資家の参入に拍車が掛かる可能性もある。本土市場で発行された債券の海外投資家による保有率は現在2%に満たない。
市場の指標を提供している企業は、中国金融市場における自由化の前進が中国の国債などを指標に採用する条件の一つと考えてきた。ドイツ銀行の推計によると、中国が指標に組み込まれれば、中国市場には今後5年間で海外から7000億〜8000億ドルの投資資金が流れ込む可能性がある。
中国が資金流出の監督強化、外為取引管理ガイドライン公表
[北京 26日 ロイター] - 中国国家外為管理局(SAFE)は26日、外為取引の管理において、リスク管理に加え取引や投資の政策を改善するための新しいガイドラインを示した。
同局は、外為市場の健全な発展を促すとともに、国境を超えた資金流出に対する監視強化の意向を示した。
企業が5万ドル以上の為替差益を海外に送金する際、1)利益配当に関する取締役会の決議書、2)税務書類、3)監査済み財務諸表━━の提出が義務付けられる。
貿易関連の外国為替業務管理を標準化するとした上で、輸出業者に対し時宜に適う方法で外国為替の支払いを徴収するよう求める。新規則は即時発効となる。
ウエブサイト上に掲載された声明では「資本フロー管理制度の下、健全なマクロプルデンシャル(金融市場全体の安定性を維持する)管理の枠組みを確立するとともに、既存の外国為替規制を順守するよう銀行や企業に求める」と述べた。実体のある合法的な海外支払いや送金への影響はないとも述べた。
*内容とカテゴリーを追加して再送します。
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空売りしてからの公表、倫理的に疑問=伊藤忠リポートで日本取引所CEO
http://jp.reuters.com/article/china-forex-outflows-idJPKBN15A15S
中国が発する複雑なシグナルに金融市場は困惑−大型連休控え
西沢加奈
2017年1月26日 13:19 JST更新日時 2017年1月26日 13:41 JST
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• 人民銀は24日のMLFを介した流動性供給で利率を引き上げ
• 「政策意図の誤解」につながり得ると北京高華証券の宋氏
中国が金融政策を頻繁に微調整し、市場ウオッチャーを困惑させている。
中国人民銀行(中央銀行)は最近、貸し出し手段を使って流動性の引き締めと拡大の両方を行った。春節(旧正月)の連休で27日から本土市場が休場入りするのを控え、レバレッジを抑制しつつ、資金の逼迫(ひっぱく)を回避しようと図っているためだ。
フィデリティ・インターナショナルの日本を除くアジア太平洋担当最高投資責任者(CIO)、ティム・オーチャード氏は香港での記者説明会で、「非常に混乱している。中国側は常にメッセージを送ろうとし、経済の微細管理を図っている。外から見れば、少し支離滅裂のように見える場合もある」と述べ、中国の金融政策は「綱渡り」だと指摘した。
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/icg8mZC.TVDI/v2/-1x-1.png
人民銀は24日実施した中期貸出制度(MLF)を通じた流動性供給で、前回から利率を引き上げ、市場関係者を驚かせた。
三菱東京UFJ銀行の市場アナリスト、李劉陽氏(上海在勤)は、人民銀がそれまで数週間にわたり市場センチメントの安定化を試みてきたことを踏まえると、利率引き上げの決定に「かなり驚いた」と話した。
北京高華証券の中国担当チーフエコノミスト、宋宇氏は、人民銀が発するまちまちなシグナルは短期金融市場のボラティリティー(変動性)を高めており、「政策意図の誤解」につながり得ると分析。中国経済指標予測の正確さでトップクラスの宋氏は中国当局に対し、あいまいさを減らし景気過熱を回避するため、金融政策を引き締めるよう促した。
中国本土の金融市場は2月2日まで休場となる。
原題:China Policy Signals Perplex Market as Fidelity Says ‘Confused’(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-26/OKDBSK6JTSEC01
2017年1月27日 中島 恵 [フリージャーナリスト]
春節で中国人観光客の買う物が毎年コロコロ変わる理由
中国の大型連休、春節の休暇が始まった。かつては多くの中国人観光客が来日し、「爆買い」を行ったが、昨今の中国人観光客のニーズは多様化しており、もう以前ほどの活況は見られない。なぜ中国人観光客の趣向は、かくも移り変わりが激しいのだろうか。そもそも中国人の生き方は、日本人とはスピード感がまったく異なるのだ。(ジャーナリスト中島 恵)
爆買いは終わった
速すぎる中国人の変化
今年も春節(中国の旧正月)がやってきた。数日前から街中で中国人観光客を頻繁に見かける、という人も多いだろう。10月の国慶節(中国の建国記念日)と同様、中国では約1週間の大型連休になるからだ。
先日発表された最新の統計によると、2016年は637万人もの中国人観光客が来日。2年連続で全外国人中トップだった。しかも、「爆買い」と騒がれた15年よりも27%も上回った。昨今、「爆買いは終わった」との報道が多く見られるが、中国人観光客数自体は増えている。
彼らの興味は買い物だけでなく、星つきレストランでの食事や文化体験など幅広い分野に広がり、急速に訪日期間中の行動の中身が変化していることは、1年以上も前から指摘してきた通りだ。
だが、こうした「あまりにも速すぎる中国人の変化」はなぜ起こるのだろうか?日本人にはめまぐるしくて、なかなか理解できない。日本人と中国人では、そもそも「生きているスピード」がまったく異なるからだ。
「中国人の生き方はジェットコースター並みに激しく、日本人の生き方はぬるめの温泉のように穏やか」――。
私は中国にいる間、いつもそんなふうに感じてきたが、それをまったく生活環境の異なる日本人に言葉で伝えることは難しかった。
だが、「爆買い終了」というひとつの現象の中に、日中のスピードの違いが端的に表れているように感じている。
閑古鳥が鳴いている
都内の空港型免税店
例えば、中国人観光客が目に見えて増え始めた14年後半ごろから、日本の小売業では爆買い対応策を綿密に練り始め、何度も会議を重ね、Wi-Fiの設置や中国人店員の増員、商品の中国語表示といった「中国人シフト」に取り組んできた。中でも話題となったのは16年1月、東京・銀座の三越銀座店内にオープンした空港型免税店「Japan Duty Free GINZA」をはじめとする免税店のオープンラッシュだ。
これらは関税や酒税などが免除になる免税店で、買った商品は空港の出国手続き後に受け取るため、旅の途中で商品を持って歩かなくてもいいという便利な商業施設。高級品をたくさん買いたい人にとっては魅力的な場所だ。
ところが、都内の空港型免税店は昨年後半から早くも売上高が軒並み減少、銀座ではビルの高層階という立地の悪さなどもあって閑古鳥が鳴いている。
私も年始に一度訪れてみたが、客よりも店員のほうが多い場所もあるほど閑散としていた。春節の期間中は団体ツアー客が多少入るので若干は盛り返すだろうが、今後、これだけの箱物を維持し、売上高をアップさせていくのはかなり難しいのではないか、と素人目にも感じてしまった。
増加した外国人のインバウンド対応として免税店を増やすという考えは、必ずしも間違った方向とはいえない。だが、中国人に関していえば、残念ながら、ハードを建てたときには「すでに時遅し」の状態だった。日本人と中国人の間の「時差」が大きすぎるからで、それに日本人が気づかないで、日本人なりに「よかれ」と思って対応してしまい大失敗するからだ。
中国人の目から見れば、日本人が周到に準備した免税店は大して魅力のないものと映ってしまっていた。厳しい中国人の容赦ない言葉を借りれば、「なんで今ごろ、そんなもの(免税店)を作ったの?」ということになってしまうかもしれない。
その裏には、「私たちの興味はもうそんなところにはないのに……」という続きが隠されている。
もう時代遅れの「12の神薬」
コロコロ変わる興味
1年前の春節の時期、ドラッグストアの店先には中国語のPOPが立てられ、「12の神薬」という表示があったのを覚えている人もいるだろう。中国のSNS、微信(ウィーチャット)を介して中国で大量に出回った言葉で、「日本で買うべき薬」として、まさしく爆買いされた商品だ。
しかし、それも今は昔――。来日した中国人はそれらの薬はすでに手に入れていて(あるいは、帰国後にネットで定期的に購入していて)、来日時にわざわざありがたがって買うという“流行遅れの人”は少なくなってしまった。
日本人からすれば、やっと予算を取って、綿密に計画を立てて「やっと立派なものを作ったのに、なぜ?」と思うが、中国人の興味の移り変わり方は日本人の5倍速か6倍速といっても過言ではない。
日本人が「さあ、どうぞ」といったときには、彼らはもう次の段階へと進んでしまっていて、後ろを振り返らない。
中国人の興味がコロコロ変わる理由のひとつとして挙げられるのは、経済力が増してきたここ数年、何もかも初めての体験が多く好奇心が全開になったからだ。中国人が海外旅行に行けるようになってわずか20年。個人旅行が自由にできるようになったのは09年以降のことで、見るもの聞くものがすべて新鮮であり、貪欲になっていることがある。
また、母国ではあまりにも激し過ぎる他人との競争が日常だからだ。人口が日本の14倍もある中国では、受験でも就職でも買い物でも、何であっても、常に人との競争を強いられる。優秀であればあるほど有利になるが、そうではない一般人の場合、他人に勝つには、まずスピードが求められる。航空券や電車のチケット購入もそうだ。ネットの「購入」ボタンのクリックがたった1秒遅かっただけで、春節に帰省するときの航空券が手に入らない、などということは珍しくない。
さらに、「群衆心理」というのか、ひとつ売れているものがあれば、「私も欲しい」「みんなが持っているものが絶対欲しい」となり、短期間のうちに殺到する。他人と違うものを持って目立ちたいという気持ちもあるが、一方で「○○さんが持っているなら、自分も持たなくちゃ。しかも一刻も早く」という横並び意識やライバル意識が強いのも中国人の特徴だ。ところが、いったん手に入れてしまったら興味を失い、急速に飽きてしまう面もある。ネット上で沸騰した「12の神薬」などはその典型だろう。
ネットの発達が激しい性格を後押し
情報後れは「命取り」
そうした激しい性格を後押ししているのがネットの発達だ。中国でのネット人口は16年末の段階で人口の半分以上の約7億3000万人。そのほとんどの人がスマホを利用して、日々買い物したり決済したり、まるで何かにとりつかれたかのように1分1秒を争って、激しく情報交換をしている。
都市部でのネット決済は日常化しており、もはや、出勤するときに現金を持たないという中国人ビジネスマンも多い。すべてスマホで事が足りてしまうからだが、このような変化はすべてこの1年以内に起きている。
情報に後れることは他人に後れを取ることもでもあり、大げさな言い方をするならば「命取り」。だから、中国人は常にスマホを使って最先端の情報を仕入れなければいけない。それがどんどん加速度を増しており、、中国人でも追いつけないほどスピードアップしてしまっているのだ。
中島恵さんの『中国人エリートは日本をめざす なぜ東大は中国人だらけなのか?』(中公新書ラクレ)が好評発売中。238ページ、842円(税込み)
私はいつも日中を対比するときの比喩として「日本人は石橋を叩いても渡らない。慎重に石橋を何度も叩くので、最後は石橋を壊してしまう(その結果、投資時期を外してビジネスチャンスを失ってしまう)」、その一方で、「中国人は石橋を見たら、まず興味を持って渡ってしまう。たとえ途中で石橋が崩れても構わない(自己責任)。這い上がって、また別の石橋を渡ればいいんだから」と表現している。
お隣の国といえども、それくらい両国の人々の性格は異なる。
「爆買い」というお祭り騒ぎから1年。今年の春節の様子を見て、このスピード感や感覚の違いに早く気づき、フレキシブルに対応しなければ、閑古鳥が鳴くどころか、中国人の心を掴むことはもっと難しくなるのではないかと思うが、いかがだろうか。
http://diamond.jp/articles/-/115709
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