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(回答先: 4号機全燃料放出という事故直後の不正確な米国NRC報告を元にした妄想話がまた出回っている 投稿者 魑魅魍魎男 日時 2018 年 6 月 19 日 08:44:37)
これは朝日新聞の「吉田調書」だが、東電が自衛隊ヘリの空撮映像などを元に
4号機使用済み燃料プールに水が十分残っていることを確認したことが書かれている。
「吉田調書 エピローグ」 (朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/yoshida_report/epilogue.html
-----(引用ここから)--------------------------------
(前略)
在日米国大使館は2011年3月17日、福島第一原発から50マイル圏内の米国民への避難勧告を出した。50マイルはメートルに換算すると80キロメートルになる。日本政府が出していた避難指示の、距離で4倍、面積にすると16倍に及ぶ。
日本の避難指示が不十分だと言わんばかりの勧告だが、根拠がないわけではなかった。米原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ委員長が前日の16日に、プールの水は空だ、と発言していたことだ。
4号機の核燃料プールには、新燃料204体と使用済み核燃料1331体が入っていた。うち548体はつい4カ月前まで原子炉内で使われていた。そのため、4号機のプールの核燃料の崩壊熱は、例えば3号機のプールの核燃料より4倍も高かった。
プールの核燃料は、原子炉装着中と違って、鋼鉄製の圧力容器および格納容器に守られていない。さらに、外側の原子炉建屋は3月15日に水素爆発で吹き飛んでいるため、冷却が止まって発火し燃え上がると、プルトニウムやウラニウムなど猛毒の放射性物質をそのまま外部環境に放出してしまう。
そうなると福島第一原発はもとより、わずか10キロメートルしか離れていない福島第二原発も人が近づけなくなり、2つの原発にある核燃料入りの原子炉と核燃料プールがすべて制御不能になると恐れられた。
(中略)
――― 確認したかったのは、4号機の燃料プールなどが水温も上がっていて、ここに対して冷やさなければいかぬとか、ヘリなどで確認する前の段階だと水位が下がっているのではないかとか、いろんな推測が立つわけです。4号機の方に力を入れようかというところで、先ほど確認した優先順位のところでも1番目に1F4ということが書いてあって、実際に3月17日にやったときというのは、91番のところですけれども、3号機の使用済み燃料プールを冷却するためとなっていて、4号機から3号機へ移っている経緯はどういうことですか。
吉田「時間は忘れましたけれども、17日の午前中にヘリコプターが飛びました。注水のヘリコプターではなくて、上空から偵察のヘリコプターです。これは自衛隊さんだったと思うんですけれども、飛びまして、それにうちの社員も乗っていまして、ビデオ撮影をしたんです。そうすると、4号機の燃料プールにどうも水がありそうだ、残っているみたいだ、水位が見えた」
東日本大震災発生5日後の2011年3月16日午後11時33分。東電本店にある政府・東電の福島原子力発電所事故対策統合本部で、自衛隊のヘリコプターに乗った東電社員がこの日午後5時前に撮影したビデオの上映が始まった。吉田が17日の午前中にと言ったのは16日の夕刻の誤りだった。
ビデオは、米国が空っぽだという4号機の核燃料プールに水面が見えた瞬間が映っているということで、急きょ分析することになった。
「トラスの溝がちょっと水面に映っているのが見えるんですよ。だからここのところまで満水している」
統合本部にいた人間で、 激しく揺れ動く映像を見て、最初に4号機の燃料プールに水は残っていると断言したのは、東電顧問の峰松昭義だった。福島第一原発1号機着工の翌年1968年にはもう東電に入っていた原発技術者だ。年齢は吉田のちょうど一回り上になる。
(中略)
原子炉ウェルとドライヤー・セパレーター・ピットの水は合計で1440トン。核燃料プールの1杯分強もある。峰松の言う通りだとすると、アメリカがとことん心配する4号機の核燃料プールの危機は去る。
検討の末、4号機の核燃料プールは水が十分残っていると判定された。
固唾を飲んで見守っていた首相補佐官の細野豪志は、水面が確認されたとき、統合本部内に「おーっ」との声が上がったのを覚えている。
(以下略)
-----(引用ここまで)--------------------------------
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