http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/796.html
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今年2月に阿修羅に巣食う工作員が記事の引用転載は著作権法違反だと言いがかりをつけ、
お知らせ・管理板などのコメント欄を荒らしたが、この問題についてはっきりさせておこう。
米国にサーバーをもつ阿修羅掲示板は、米国のフェアユース(fair use)のルールに従って
運営されている。
フェアユースの成立する要件は以下の通りである[1]。
(1)利用の目的および性格
(2)著作権のある著作物の性質
(3)著作権のある著作物全体との関連における利用された部分の量および実質性
(4)著作物の潜在的利用又は価値に対する利用の及ぼす影響
(1)は利用が営利性を有するかどうかが重要で、阿修羅のような無料掲示板は非営利であり、
フェアユースの成立に有利になる。
(2)は著作物が事実を伝えるニュースなどであれば、フェアユースは成立しやすい。
逆に芸術・娯楽作品に対しては成立しにくい。
(3)は短い記事や解説の引用ではフェアユースは成立しやすいが、正当な理由もなく
何十、何百ページも丸ごとコピーする場合は成立しにくいと言える。
(4)は最も重要だが、元の著作権物の市場を奪うか、損害を与えるかということである。
無料で公開されているものはフェアユースは成立しやすいが、有料コンテンツは成立しにくい。
阿修羅では記事の引用転載に関して、元リンク先(URL)を明示する、表題や記事内容を
改変しない、引用範囲を明示するなどのルールがあり、上記フェアユースの要件を
満たすよう運営されている。
従って米国において無断引用転載を理由に阿修羅を訴えても、勝訴する見込みは
まずないだろう。
学問の世界ではフェアユースは常識になっている。
出典元を明示するだけで論文の引用は可能で、執筆者に許諾を得る必要はない。
引用数が論文の重要度を評価する尺度になっており、いちいち引用の許諾を
与えていたら、研究の時間など無くなってしまうだろう。
実はグーグルなどの検索エンジンもフェアユースに基づいて世界中のウェブページの
無断引用転載を行なっている[2]。
検索エンジンは、あなたの作成したホームページを無断で取り込んでデータベース化し、
検索語に該当するものがあれば、その前後を含めて引用表示しているのだ。
世界に何億もあるウェブページの全著作権者から引用の許諾を得るのは不可能である。
フェアユースを認めなければ検索エンジンは成立しない。
日本ではフェアユースは認められておらず、そのために国産検索エンジン等の開発で
決定的な遅れをとってしまった[2]。
世の中の流れに沿って柔軟に法律を変えていかないと、どんどん技術的に遅れてしまうという
典型例である。
日本政府は一刻も早く正式にフェアユースを認めるべきだろう。
(反対しようにも、御主人様"米国"の意向で認めざるを得ないだろう)
元々インターネットは、接続料金を払うだけでお互い誰もが自由に情報を共有するという
理念を元に発展したもので、その創成期はネットの商業利用は厳しく禁じられていた。
フェアユースやWeb2.0はその理念に基づいていると言ってよい。
フェアユースをけしからんと思っている人は考え方を変えたほうがよい。
きちんと引用元を表示すれば盗用ではないし、著作権を失うわけでもない。
有料コンテンツ市場を脅かすこともない。
引用されれば引用元にアクセスする人も増えるわけで、より多くの人に見てもらいたかったら
柔軟に考えるべきだろう。
記事引用には証拠保全の意味もある。
ネット上の政府や企業に不都合な情報はすぐに削除・改変されることが非常に多い。
とくにひどいのは"みなさまの"、いや"安倍さまの"NHKで、ニュースなどは1週間もしないうちに
削除してしまう。
数十年分の記事が楽々納まる1テラバイトのハードディスクドライブが数千円で買える時代に、
サーバーの容量が足りないので、という言いわけは通用しない。
記事内容の責任を逃れるために即削除していると思われても仕方がなかろう。
こういった無責任なメディアに対する対抗策、証拠保全としても記事の引用転載は必須である。
ちなみに絶版になった著作物はフェアユース成立に有利に働くこともつけ加えておく。
さてここで危惧されるのは、日本政府が阿修羅掲示板を接続遮断する可能性である。
この4月、政府は緊急避難という名目で、著作権を侵害している海賊版サイトへの通信を
遮断するようインターネット接続業者に対し命令を下した[3][4]。
きちんとした司法手続きも取らず、政府が独断でこのような命令を下すことは
絶対に許されないことであり、憲法の「通信の秘密」や「検閲の禁止」に反し、
言論や思想の自由を脅かすものだと強い抗議が続いている。
漫画原作者の雁屋哲氏も、「海賊版サイトを放置したらコンテンツクリエイターは
やっていけなくなるので看過できない問題だが、今回のように法的な根拠もなく
政府が勝手に特定サイトをブロックするのはとんでもないことだ」と非難している[5]。
確かにその通りで、政府にこのようなアクセス遮断を自由に許したら、そのうち片端から
政府に不都合なサイトをブロックするだろう。
そして真っ先にその対象になるのは阿修羅掲示板である。
政府は毎日のように工作員を使って阿修羅掲示板、とくに原発板で執拗な妨害工作を
行なっているが、遮断して日本からアクセスできなくすればその手間も省ける。
すでにツイッター社には政府の人間がはいりこみ、ネトウヨ工作員にやりたい放題させる一方、
適当な言いがかりをつけて政府に不都合な事実を流す人間のアカウントを
どんどん凍結している[6]。
安倍政権による言論弾圧、思想統制は着実に進んでいるのである。
おそらく今後、政府はフェアユースに難癖をつけ、著作権法違反を盾に阿修羅掲示板を
接続遮断する可能性が高い。
言論・思想の自由や検閲の禁止、通信の秘密など憲法に守られた権利が侵害されないよう
政府による勝手なネット遮断、アクセス制限に関しては厳しく監視し、強く抗議の声をあげ、
ファシズムの芽を育つ前に摘んでいくことが大切である。
(関連情報)
[1] 「フェアユース」 (ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B9
[2] 「グーグルを救った「フェアユース」 日本の著作権法にも導入すべきか」 (ORICON NEWS 2017/2/11)
https://www.oricon.co.jp/article/114424/
[3] 「海賊版サイト、NTTが接続遮断へ 政府要請受け初実施」 (朝日新聞 2018/4/23)
https://www.asahi.com/articles/ASL4R4Q81L4RULFA01G.html
[4] 「海賊版サイト接続遮断 「通信の秘密」に抵触懸念 法学者ら討論集会」 (東京新聞 2018/4/23)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201804/CK2018042302000113.html
[5] 「漫画村問題」 (雁屋哲の今日もまた 2018/4/19)
http://kariyatetsu.com/blog/1974.php
[6] 「ツイッター社の言論弾圧がひどい 正当な理由なく東海アマ氏のアカウントを永久凍結
断固抗議しよう」 (拙稿 2018/3/22)
http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/552.html
[7] 「出典と範囲を明記した引用や転載は、盗作、翻案、剽窃には当たらない。法を拡大解釈して
プロバイダーに記事を削除させるのは違法」 (阿修羅・TORA 2009/6/15)
http://www.asyura2.com/09/hihyo9/msg/386.html
[8] 「[緊急!みなさまにお願い] 魚拓・コピーを即取ろう 政府は不都合な情報をネットから
どんどん削除している」 (拙稿 2016/8/18)
http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/325.html
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