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認めたくない、日本の憂うべき現状(11) − 夢の原子力超特急 (新)日本の黒い霧
このブログへのアクセスが一部ウィルス配布サイトへ転送されていることは以前からお知らせしています。もう、ここを離れようかとも思いましたが、ブログ自体のアカウントが消滅している訳でもなく、古巣であるここを離れるのも忍びないので、ネットワークを維持管理する元同業者の良心を信じ、様子を見ながら掲載を続けたいと思います。
前述のようなリスクがありますので、パソコン、スマホに拘わらずウィルスチェックソフトを導入し、ウィルス情報データベースを常に最新に保つなど、ウィルス感染に注意してこのブログをご閲覧ください。
今回は、引き続き大電力送電をテーマに、私が子供の頃、夢の超特急と言われた新幹線が実際どのように、電気エネルギーを受電しているのか考えてみたいと思います。私は電気技師ではありませんので、細かい部分では多少間違っているところもあるかと思いますが、基本的な枠組みは外さないように推論を進めたいと思います。
■新幹線通過時の送電制御
新幹線のような、抵抗値の大きい電力消費体が、短い時間だけ送電エリアに留まるようなケースは、送電の制御がたいへん難しいと考えられます。ここでまたオームの法則を見てみましょう。
V = Rt × I
Rt は電気が流れる全抵抗を表します。そしてRtの内訳を
Rt = Ri + Rc
とし、ここで Ri を送電抵抗、Rc を新幹線の抵抗とします。つまり
V = (Ri + Rc) × I
となります。新幹線が送電区間に入ってきたときに Rc が加わります。つまりRtが大きくなるので、それに見合うように電圧 V を上げれば、電流 I が過剰に流れることはありません。高速鉄道の電圧は2万5千ボルト程度と言われますが、車両の電気抵抗か十分大きければ、電圧を上げても送電流の頭打ち現象が起こり始める1000A(アンペア)前後に届かず送電することが可能です。
一方、新幹線が通り過ぎた時は、Rcが 0 になってしまいますので、V を高電圧のままに維持すると過剰電流となり、送電線の抵抗値 Ri が指数関数的に増大して頭打ち現象を起こし、放電や発熱による大きな電力損失が予想されます。新幹線通過後(=抵抗減少後)は速やかに電圧を下げなければなりません。
送電線に常時、可能な限りの電力を伝えようと思えば、電圧は1万V(ボルト)・電流は1000A(アンペア)程度となり、その送電距離はせいぜい20q未満となりますが、それでは新幹線が送電範囲に進入した時に、電圧・電流共に足りない状態となります。いわゆる電力不足です。
以上より、鉄道の高架線は、送電区域内の電圧をそこを通過する車両数に合わせ細かく制御する必要が生じます。その場合、送電区間をなるべく短くする方が、制御の意味で効率的だと考えられます。実際どのように制御してるかわかりませんが、ここでは、その制御可能区間を10q〜12qとします。これでもかなり甘い数字ではないかと思われますが、今回はひとまずマクロ的な考え方を優先しますので、とりあえず、この数値を使っていきます。ここで大事な理解とは
一つの発電所からせいぜい10q程度しか送電(制御)できない
という点です。本記事ではこの距離のことを実用送電可能距離と呼ぶことにします。
■一般発電所だけで新幹線は動かない
シミュレーションのモデル地域に、東海道新幹線の静岡県内の区間を選びました。まずここでは、新幹線の走行区間に隣接する原子力・火力・水力の各発電所をピックアップし、そこからの実用送電可能距離をちょっと多目の12qとして、地図上に落としてみました。なお、石炭・風力・太陽光発電は出力が少ないと見て、発電所として加えていません。
図1:一般発電施設からの電力供給可能範囲
青線が東海道新幹線、灰色の円が一般発電所を基点とした実用送電可能範囲なのですが、これだけでは、新幹線に十分な電力が伝えられていないことが分かります。この時点で、新幹線は一般発電所の電気などでは動いておらず、何か別の電源で動いていることが伺い知れるのです。あの浜岡原発からの電気ですら、新幹線には無用と見られるのです。
■JR系変電所を地下原発とみなした場合
次に、本ブログで以前お伝えしているように、「変電所は地下原発の別名である」という考え方を採用し、JR系の変電所を地下原子力発電所と見立て、その実用送電可能距離(10q)を地図に加えてみました。黄色の円がそれです。
図2:一般発電施設とJR系変電所を電力供給源と見た
これだと、東海道新幹線のかなりの区間がカバーされるのですが、静岡県東部地域の熱海、三島に電力が供給されていないままです。
■新幹線駅を地下原発とみなした場合
次に「新幹線駅には地下原発がある」という考え方を更に適用してみます。全駅からの実用送電可能距離(10q)を地図に加えてみました。赤色の円がそれです。
図3:一般発電施設・JR系変電所・新幹線駅を電力供給源と見た
新幹線各駅から電力が供給されると考えることで、静岡県内の東海道新幹線ほぼ全線に電力供給が可能となることが分かります。シミュレーションでは原発の設置箇所で11カ所、停止は許されないシステムでしょうから、バックアップは当然あるとし、それらを含めるとおそらく静岡県内で20基以上の地下原子炉が、新幹線を動かすためだけに稼動していると考えられます。
以上は仮定の上でのシミュレーションなので、実際はどう送電処理しているのか、現場を見ないと中々難しい所です。特にダイヤが乱れて短区間に本数が詰まった時や、次の送電区間に移動する間際などは電力供給量が大幅に落ちることが懸念されます。そのような場合にどう対処しているのでしょうか?
■電力不足を補う原子力燃料電池
私の情報提供者は、走行中の新幹線が電力不足に陥った時、車両内に設置された原子力燃料電池がその電力を補うと伝えてきます。
写真1:JR東日本のE4系MAXの原子力燃料電池の設置個所(=床上機器室)
JR東日本のオール2階建て新幹線、E4系の場合、6号車と7号車に、わざわざ座席を減らしてまで床上機器室なるものが設置されていますが、どうやらそこに原子力燃料電池が装着されているようなのです。
写真2:E4系の床上機器室前の通路
この原子力燃料電池に装備される核燃料ユニットは、通路側に近い部分に設置されており、そのため、この通路に長時間立ち続けていると被曝する危険があると情報は伝えます。
東海道新幹線のN700系の場合は、先頭・最後尾のロングノーズ部分に原子力燃料電池が装着されており、このように原子力燃料電池を補助電源に使用する形態は、1997年に500系車両が導入された時に始まったと言われています。なお、E4系も1997年にデビューした車両です。そして、最近の新幹線車両にはJR各社通じて同じ装備が標準で装着されているとのことです。
写真3:N700系新幹線の先頭車両
写真4:500系新幹線の先頭車両
N700系タイプの場合、幸い、電池は一般座席からは離れていますが、電池近くの運転台に長時間滞在する運転士の被曝状況が懸念されるところです。また、いくら安全と言われている新幹線ではあっても、万が一先頭車両が大破するような事故が起きれば、事故現場周辺を放射能汚染する可能性が無い訳ではありません。もしも核燃料の使用が事実であるならば、JR各社は事故に対しどのように対応するつもりなのでしょうか?まさか、福島と同じように、事故は想定外であったと言い逃れするつもりだったのでしょうか?そもそも公表していないことですから、知らぬ存ぜぬで押し通すつもりだったのでしょうね。
何よりも現実的な問題として、原子力燃料電池をどのように処分してきたのかが気になります。E4系や500系が既に退役を始めているので、JR各社は原子力燃料電池の最終処分について説明責任を果たさなければなりません。
もしも、この記事をJRの社員さん、労働組合員さんがお読みになっているのならば、これは皆さんの健康上の問題に直結することなので、緊急に事実関係を調査し、ご自身やご同僚の身を守るために会社を厳しく問い質してください。
■電気は何に使われているのだろう、山中の秘密基地
以上、新幹線の送電について考察してきましたが、この過程の中で面白いことに気が付きました。まず下図を見て下さい。
図4:民家の少ない山中に実用電力送電範囲が集中している
図中の星印なのですが、ここには複数の発電所から電力の供給が可能であることが分かります。都市部であれば需要に応じて発電所が密集しても何もおかしなことはありませんが、地図をよく見るとここは山間部で民家の数は限られています。なぜこんなところに電力供給が集まっているのでしょうか?
私は、この印の周囲に大規模な地下施設があるからだと考えます。それが軍事目的なのか、地下居住区なのかはわかりませんが、とにかく電力を使うものがそこにないと、この電力供給の偏りは説明できません。お近くにお住まいの方はぜひ調べてみて下さい。調査の際は安全のため、必ず複数のメンバーで行動し、遠隔地にいるメンバーと定期的な安全確認の通信を絶やさないようにご注意ください。
同じように、地図上の発電所に半径10q程度の円を描くことで、電力の偏在エリア、すなわち秘密地下施設の位置特定が可能であると考えられます。お時間と探求心のある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
* * *
子供の頃、未来社会の想像図というものをよく見ていました。そこには、原子力で飛ぶ飛行機、原子力で飛ぶロケット、原子力で走る超高速鉄道が描かれていたように記憶しています。その後、社会事象として原子力船むつの放射能漏れ事故が大々的に報じられたこと、また、広島や長崎の放射能の悲劇を知るようになって、原子力が世の中の基幹エネルギーになるという夢は次第に薄れて行きました。
しかし、驚きましたね。あの頃の原子力への夢を今でも抱き続け、それを実現させた人たちがいるとは。しかも、大電力の長距離送電などという神話までおまけに付けて。神話のトリックに気が付かない内に、私たちは何もかも原子力のお世話になる社会に住むことになってしまった訳です。
新幹線一つ動かすのにいくつも地下原発を動かし、しかも自家発電の電力まで原子力とは、夢の超特急は、あの頃夢見た原子力超特急だったという結末だったのですね。夢を見させてくれたことにお礼を言うべきかどうか分かりませんが、私たちは夢から目覚めたら、大量の核廃棄物の処理という、とんでもなく重い荷物を背負うことになりそうです。残念ながら、夢はいつか覚めるものと決まってます。
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