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福島市・中核市へ移行、県庁なければモモ畑
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めげ猫「タマ」の日記
福島市が4月1日より中核市に移行しました。これを記念する式典が4月2日に行われました(1)。お祝いしたいのですが、
・除染が終わってても除染が必要な市
・増える葬式
・低迷する特産品のモモ価格
・仙台の衛星都市
・県庁が無ければモモ畑
・若い女性が逃げて行く市
等の特徴があり、未来は衰退の一途です。
福島県福島市は福島県の北の外れ宮城・山形県境に位置する福島県の県庁所在地です(2)。
※1(3)のデータを元に(4)に示す手法で4月1日に換算
※2 旧避難地域は(5)による。
※3 図中の矢印と数字は高速バスの本数で(6)による。
※4 会津地方は(7)による。
図―1 福島県福島市と会津地方
図に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える(8)地域が広がっています。福島市の除染は終りました(9)。でも汚染されたままです。セシウム137の半減期が30年である(10)ことを考慮すれば(11)、福島市の汚染は今後数十年は継続します。
そして放射能の飛散も収まりません。以下に2016年11月から1年間のセシウム降下量をしめします。
※1 元データおよび計算方法は(12)による。
※2 フルーツラインは(13)による。
図―2 福島市のセシウム降下量(2016年11月から1年間)
以下に各年3月から翌年2月の1年間の葬式(死者)数を示します。
※1(14)を集計
※2 震災犠牲者(15)による。
図―3 福島県福島市の葬式数
図に示す通り
事故前年(2010年3月〜11年2月) 2,841名
事故7年目(2017年3月〜18年2月) 3,210名
で13%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら50万分の1です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(16)による。
一方で図―1に示すように福島県内では比較的汚染がマシな会津地方は福島県の発表(14)を集計すると
事故前年(2010年3月〜11年2月) 4,130名
事故7年目(2017年3月〜18年2月) 4,224名
で少し増えていますが、統計的な差はありません。
事故から7年以上を経て福島県福島市は汚染され放射能が飛散する市です。そして葬式が増えています。
福島市の最大の特徴は県庁所在地でありながら、福島県3位の市であることです。人口を見ると
1位 いわき市 344,681人
2位 郡山市 333,981人
3位 福島市 290,212人
で(13)福島県第3位です。全国の都道府県庁所在地で(=^・^=)が知る限り都市規模が県内1位でないのは群馬県前橋市と山口県山口市だけですが、人口は県内2位で(17)(18)、福島市のように3位ではありません。
市には都道府県とほぼ同等の権限をもつ政令指定都市(19)、一部の権限が委譲される中核市(120)、普通の市があります。福島市は4月から中核市に移行しました(1)。これに伴い福島市に新たな保健所ができました(21)。これまで福島県内の保健所は8箇所でしたが(22)、9箇所に増えました。なんか非効率な気もしますが、福島県の地方二紙は社説で
「移行を機に県北地方を強く、けん引する福島市となることを期待したい。中核市は街づくりのゴールではなく、通過点にすぎない。」(福島民報)(23)
「活力と個性にあふれ、誰もが住みやすく働きやすい県都にしていくための契機にしたい。」(福島民友)(24)
と期待を示す社説を掲載していました。でも福島市は図―1に示す様に汚染されたままであり、図―2に示す様に放射能が飛び交っています。上手く行くか(=^・^=)は心配です。
以下に福島県の2014年の農業生産額を示します。
※(25)を集計
図―4 福島県農業生産額ベスト5
図に示す様に人口は3位ですが農業生産額は2位です。福島県最大の人口(そして面積)であるいわき市(26)を大きく超えています。福島市はそこそこ農業生産が盛んな市です。
ただし米はあまり取れません。以下に福島産米の全量・全袋検査数を示します。
※(27)を集計
図―5 福島産米全量・全袋検査数
図に示し通り人口が15,000人に満たない福島県猪苗代町(28)よりも少なくなっています。福島を代表する果物にモモがあります。福島市などが主要な産地です(29)。同市の花はモモであり(2)、モモは福島市を代表する農産物です。福島市の辺りの土地は火山灰土が多く水持ちが悪く(水はけが良い)稲作に適しません(30)。養蚕を行っていたのですが(31)、次第に衰退しモモ等の果樹栽培に転換したようです。でも、汚染され葬式が増えた地で栽培される福島のモモを消費者がうけいれるのでしょうか?以下にモモの取引価格を示します。
※(32)を転載
図―6 東京中央卸売市場のモモの取引価格
モモの生産量は山梨が全国一位で福島が二位ですが(32)、事故後に福島のモモは山梨産と価格差が開き、昨年も解消することはありませんでした。
以下に2014年の福島県のお役所仕事(政府系サービス生産額)を示します。
※(25)を集計
図―7 福島県のお役所仕事(政府系サービス生産額)ベスト5
図に示す通り、福島市がダントツです。県庁所在地の威力と思います。だだし福島市は福島県の外れにありあまり求心力がありません。図―1に示す様に福島市発着の高速バスは福島県内よりお隣の宮城県仙台市が多くなっています。それでも事故後は影響力が増したはずです。以下に福島県の予算決算額を示します。
※1 2009年から15年度は決算(歳出)額(33)
※2 2016・17年度は補正後の予算額(34)
※3 2017年度は(35)による。
図−8 福島県の予算・決算額
図に示す通り、事故前は8,000億円程度でしたが事故後は2兆円前後で推移していした。2017年当たりから減少して2018年度は13,372億円です。2017年度に比べ2712億円、15.8%減で事故後の最低です。
。福島県の 県内総生産(名目)は7兆円前後(36)ですので決して少ない額ではありません。事故後に予算は増えたのですが、元に戻るようです。福島市は福島市の中心たりえません。福島県北部地方は福島市を中心にするのでなく、個別に仙台市と繋がっています(37)。福島市は仙台の衛星都市の一つであり、県庁がなけモモ畑だけす。
汚染されて葬式が増えた所に住みたい方がいるでしょうか。5年前の2013年3月には福島県福島市には15〜19歳の女性が7,074人いました(14)。それから5年後の2018年3月には彼女達は20〜24歳になりましたが、住んでいるのは千人以上少ない6,045人です(14)。2013年3月当時15〜19歳の女性のうち千人以上がこの5年間で福島市を逃げ出しています。以下に福島市の20代後半の人数を示します。
※(14)を集計
図―9 福島市の20代後半の人数
図に示すようにどんどん減っています。男性に比べ女性の減り方が激しくなっています。福島県の初婚年齢の平均は20代後半です(38)。この世代はパートナーを見つける世代です。でも女性がいなくては男性はパートナーを見つけることが出来ません。やがて子どもが生まれなくなり老人と男だけになります。
福島市の中核都市への以降(1)をお祝いしたいのですが、
・除染が終わってても除染が必要な市
・増える葬式
・低迷する特産品のモモ価格
・仙台の衛星都市
・県庁が無ければモモ畑
・若い女性が逃げて行く市
等の特徴があり、未来は衰退の一途です。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島を避けているのは福島に残ったかたも同じです。
福島県が力を入れている農作物にキュウリがあります(29)。東京電力は福島復興バザールを開催し、そこで福島産キュウリを販売しました(39)。今年も福島のキュウリシーズンが始まりました。福島県二本松市は福島の主要なキュウリの産地です(29)。同市辺りのキュウリはあざやかな色とみずみずしい食感が良いきゅうりです(40)。 福島県は福島産キュウリは「安全」だと主張しています(41)。でも、福島県のスーパーのチラシには福島産はありません。
※(42)を引用
図―10 福島産キュウリが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2486.html
(1)中核市福島 誕生祝う 県内3番目、市役所で移行式 | 県内ニュース | 福島民報
(2)福島市 - Wikipedia
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(5)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)福島交通 - 高速バス 福島
(7)福島県 - Wikipedia
(8)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(9)避難区域外「面的除染」全て終了 帰還困難区域再生へ課題山積 :福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(10)半減期 - Wikipedia
(11)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(12)めげ猫「タマ」の日記 放射能が舞い散る福島(2017)
(13)くだもの – 一般社団法人福島市観光コンベンション協会公式ページ
(14)福島県の推計人口(平成30年3月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(15)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(16)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(17)群馬県 - Wikipedia
(18)山口県/統計分析課/人口・市町年齢別人口
(19)政令指定都市 - Wikipedia
(20)中核市 - Wikipedia
(21)福島市保健所 - 福島市
(22)保健所管轄区域案内 福島県|厚生労働省
(23)【都市圏目指す福島】中核市移行は通過点(4月2日) | 県内ニュース | 福島民報
(24)【4月3日付社説】福島市が中核市/活力ある県都創生の契機に :社説:福島民友新聞社 みんゆうNet
(25)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(26)いわき市 - Wikipedia
(27)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(28)猪苗代町
(29)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(30)くだものづくりがさかんな福島盆地
(31)養蚕とふくしま展 - 福島市
(32)めげ猫「タマ」の日記 福島値下がり、山梨値上がり7,8月のモモ価格、当然の結果です
(33)決算関係資料 - 福島県ホームページ
(34)予算の概要 - 福島県ホームページ
(35)平成30年度当初予算の概要 - 福島県ホームページ
(36)10の指標にみる福島県のいまVer.28を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(37)仙台都市圏 - Wikipedia
(38)結婚が早い都道府県ランキング1位は? - 東京都は男女ともに最下位 | マイナビニュース
(39)3.11から7年。福島県産品の美味しさをつたえたい〜多摩総支社で福島復興バザール開催〜|東京電力パワーグリッド|東京電力報
(40)特産品情報 | 地区別くらし情報 安達地区 | JAふくしま未来
(41)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(42)安達店 | ベイシア
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