3号機では、 猛毒を含む爆発物の保管場所あたりで、水素爆発ではあり得ない規模の爆発が起こったのですから、 水素爆発だけでなく、その爆発物も爆発して、それに含まれる猛毒が大気中に飛散していないかの確認、 つまり保管場所の目視確認を真っ先にすべきで、格納容器の目視確認の話ばかりしてるのはおかしい。爆発物とは使用済燃料、保管場所とは燃料プールのことです。 もし猛毒が大気中に飛散していた場合、200km圏に住む数百万人の肺に猛毒が溜まり続けて、 10年過ぎたあたりから数百万人が一斉に肺癌を発症し始める、移住させないとそういう恐ろしい事態になる のですから、燃料プールの目視確認の方が緊急課題です(移住要否の判断はそこの目視確認でしかできない)。 なのに、その目視確認は、2015年秋に10〜20体の存在だけ目視確認できたのを最後に、打ち切られています。 瓦礫撤去の進捗報告は、2015年11年に、その他瓦礫撤去に着手したと報告されたのを最後に、音沙汰なしです。 http://fukushimadisasternote.1apps.com/tepco_schedule4_ex.gif (その他瓦礫とは、大型クレーン(FHM)とCUW/FD ハッチ蓋以外のほぼすべての瓦礫。瓦礫のほぼすべてが手付かず) その後、出て来た資料で http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/roadmap/images1/images1/d160526_08-j.pdf#page=17&zoom=50 「小瓦礫」の撤去は完了、 「床狭隘部残留小瓦礫」の撤去は未着手 と発表してるところを見ると、 撤去の着手の宣言だけして、実際には撤去せず、 その他瓦礫のほぼすべてを「床狭隘部残留小瓦礫」に分類して、 使用済燃料取出しの時期まで先送りすることに変更したと思われます (もしあの後,少しでも撤去していて燃料が新たに姿を現していたら画像を公開してる筈)。 燃料取出し装置には瓦礫を撤去する機能も付いているので、 燃料置いてた場所を頭からすっぽり覆い隠してる瓦礫までもが、 燃料取出しのとき一緒に撤去するという口実で、燃料取出しの時期まで放置されるのです。 たとえ使用済燃料の大半が飛散してそこから無くなって居ても、燃料取出しの時期まで発覚しません。 燃料取出しの時期を延期し続ければ、永久に発覚しません。 あの連中が、なぜ、そこまで汚い手を使って発覚を先送りし続けようとしてるのかと言うと、 あとで使用済燃料の何割かが飛散済だと発覚したときに 「飛散済だと自分も知らなかったから自分は悪くない」と言い逃れできるようにするためです。 そのとき、あの連中は、 「燃料プールの目視確認が完了したなんてひと事も言ってない。 格納容器の目視確認の話ばかりしてるのを見て、 燃料プールの目視確認が完了したと勝手に思った住民の方が悪い」 と責任転嫁して来ます。 格納容器の目視確認の話ばかりするのは、 燃料プールの目視確認が完了したと言わずに「完了した」と思い込むように騙すための手口なのです。 もし、「小瓦礫」の撤去が本当に完了し、未着手名のが文字通りの「床狭隘部残留小瓦礫」だけなら、 使用済燃料566体の全部について、そこにあるのか無いのかくらいは、目視確認できる状態になってる筈です。 なのに、東電は、それを撮影した画像を公開しない。 ■住民説明会に参加される方か、デモの人員を集める力を持った方が、いらっしゃいましたら、 どうか、小瓦礫の撤去が完了したと言いながら撤去後の画像を見せない行為に、抗議してください。 ■なお、水素爆発ではあり得ない規模の爆発と言える理由は...
一瞬かすって行っただけで鉄骨,数十トン(1トンや2トンじゃない)を1000℃上げたほどの、 膨大な熱量を持った高温ガスが発生した状況証拠があるからです。 https://www.youtube.com/watch?v=OiZmLqWnjgc http://c23.biz/eV77 鉄骨の曲がった箇所は全体に点在している。 曲がった箇所に集中的に熱が移ってそれらの箇所だけ1000℃になった、なんてあり得ないのだから (曲がった箇所が1箇所だけなら熱がそこに集中もあり得るが、曲がった箇所は全体に点在している)、 鉄骨,数十トン全体が1000℃になったと考えるのが自然。 政府見解通り建屋内に水素ガスが600kg溜まっていて、水素ガス600kgが全部燃焼すると、 3600℃の混合気(質量比で窒素:水蒸気=7:2)が22.2トン出来(理由は後述)、 22.2トンの全部から、1000℃の差分の2600℃分の熱量が全部、鉄骨に移って、 ようやく鉄骨,数十トンの温度を1000度上げることができますが、 現実には、燃焼できるのは精々1/10ですし、あの一瞬で移る熱量も精々1/10ですから(理由は後述)、 水素爆発だけの熱量では2桁足りないのです。 ■まず、あの一瞬で移る熱量は精々1/10くらいしかない理由は、 建屋内で出来た高温ガスは鉄骨を一瞬かすって通り過ぎて行くからです。 移る熱量が少ししかない理由は、細かい理屈はわからなくても、肌で感じるくらいあたり前過ぎる話です。
下図が爆発時の建屋天井の断面図で、■が鉄骨、↑が通り過ぎる高温ガスとすると、 ■↑↑↑↑↑↑■↑↑↑↑↑↑■↑↑↑↑↑↑■ 鉄骨から離れたガスの大半が、鉄骨に熱を与えないまま、高温のまま、 建屋の外(上側)に出て行ってしまうことはわかると思う。 鉄骨近くのガスが鉄骨に熱を与えてしまって温度が下がったら、すぐ周りから熱が補充されて温度が復活する とは言っても、時間ゼロでは無理なのだから、その一瞬ではほとんど補充されずに通り過ぎて行ってしまう。 鉄骨に熱を移すのは、鉄骨近くを通ったガスの熱だけ、しかも一瞬で通り過ぎるのだから移せる熱量も僅かです。 ■3600℃の混合気(質量比で窒素:水蒸気=7:2)が22.2トン出来る理由は、 水素600kg=0.6トンが燃焼するには、その8倍の質量の酸素(4.8トンの酸素)が必要だが、 4.8トンの酸素には、その3.5倍の質量の窒素(16.8トンの窒素)が漏れなく付いて来る(空気は酸素と窒素の混合気)。 空気中で水素0.6トンが燃焼すると、5.4トンの水蒸気が、16.8トンの窒素と混ざった状態で出来上がる。 つまり、22.2トンの水素と窒素の混合気が出来上がり、そのときの温度は元の温度の3600度増。 要するに、3600℃の混合気22.2トンが出来上がる(元の温度は10℃以下で0℃と変わらないから3600度増なら3600℃)。
■600kg全部が建屋内で燃焼できるわけがない理由は、 水素ガスは、比重が空気の14分の1しかなく、水素ガスと空気は上下に分離して存在していた筈で、 水素ガスと空気が混ざることが出来るのは2者の境界付近だけ。だから、建屋内で燃焼できたのは精々60kgくらい。 爆発の衝撃で混ざるとは言っても、
|水素ガス| |水素ガス| |_水蒸気_| |__空気__| |__空気__| 上図のように、燃焼で出来た水蒸気が水素ガスと空気を仕切ったまま膨張して、 水素ガスを建屋の外に押し出すのだから、 水素ガスの大半は、酸素と結合できないまま、建屋の外に出て燃焼するか、燃焼せずに拡散するかして、 鉄骨に熱を与えるのに寄与しない。 ■水素ガス600kgの燃焼だけでは全然足りないことが、わかるでしょう?
あの状況で他に熱を出した可能性があるのは、プール内の使用済燃料の連鎖反応だけなのです (もし格納容器の中味が大量に飛散していたら、 半減期の短い、強烈なγ線を出す物を含んだガスが膨大な量ばら撒かれていた筈だが、 実際には空間線量が跳ね上がらなかったので否定される。となると高温ガスはプールから)。
|