先生「捜太君、前から言ってるじゃないか！空の色は黒で塗りなさいって。」
捜太「でも先生、晴れた日の空は青でしょ。」
先生「それは目の錯覚だ。太陽光の波長散乱によって人間の視覚上そう認識されるだけで、実際は宇宙と同じ黒色だ。」
捜太「でもウチの漁師のじっちゃんが言ってた、快晴の大空は明るく澄んだ青。海と同じ色って。」
先生「それは昔の迷信。空は常に黒。これは現代科学で証明された定説だ。」

晋四「せんせーい！ボクお空マックロに塗ったよ！」
先生「晋四君はモノ分かりがいいな。将来きっと総理大臣になれるぞ！」
晋四「じゃあ、もっと漢字勉強しなきゃ！　ミゾユウ　っと」

先生「世壊君。さすがだ君の絵は！漆黒の空の中、妖しく輝く太陽。非常に美しい、サタニックでルシファリアンな終末風景だ。今年はゴールデン・アトミック賞もらえそうだな！」
世壊「先生、これからお空にミサイルたくさん描きます！」
先生「期待の星！」

先生「捜太君、キミ以外みんな黒で空を描いてる。ワガママ言ってるのは君だけだ。大人になりなさい」
捜太「イヤです！」
先生「何！？」
捜太「僕には、空は青く見えます」
先生「世の中の事象は全てOne AIが導きだしてくれる。昔みたいに、いちいち自分で思考する必要はない。One AIに身を任せて、楽になれ。」
捜太「絶対黒は使いません」
先生「One AIに逆らうのか。フェイク国民め、、廊下に立ってろー！」

捜太「（皆には本当の世界が見えてないのか、、科学ってただのフェイクかよ）」
捜太「こんな学校、今日限り辞めよう！これからは気合入れて真実捜すぞ。そうとなりゃ、即効ばっくれ、、」

先生「捜太、どこ行くんだ！？学校はまだ終わってないぞ！」
捜太「先生、今日かぎり飛び級で卒業させてもらいます。アディオッス！」
先生「オイ、勝手に卒業すんな！」　「末恐ろしいガキだ。ろくなトランスヒューマンにならんぞ。」