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転換期の中日関係を理性的に受け止める
人民網日本語版 2017年07月11日08:42
中国の台頭が中日関係に与える影響は非常に深く、中日のパワーバランスの変化は日本に大きな衝撃を与えている。ここ数年、日本は絶えずトラブルを引き起こし、中日関係の守るべき一線に挑戦している。これは強大さの表れではなく、当惑、ためらい、心理的頓挫後の困惑の反映だ。この現象は日本外交における中国の位置付けの問題がいまだ正しく解決されていない事に起因する。つまり、日本にとって中国は一体、戦略的協力パートナーなのか、それとも戦略上警戒する相手なのかという問題が解決されていないということだ。これは中日関係の古い均衡が崩れて新たな均衡がいまだ築かれていないことの表れであり、中日関係がモデル転換の過渡期にあることを示している。今日の中国をどう受け止めるかにおいて、日本は外交的位置づけと民族心理の長く難しい調整・適応過程にある。日本が強大な中国を受け入れるには、まだ時間が必要だと思われる。(文:王泰平・中国国際問題研究基金会研究員。北京日報掲載)
日本の対中政策の変更余地は実は少なく、圧倒的多数の日本人は対中関係の改善を望んでいる。日本社会には一定のいわゆる「嫌中」感情が確かにある。この感情は釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題によってもいくらか高まったが、大部分の人は「感情」と「理性」をはっきりと区別している。理性においては、朝野共に中国が重要であり、対中関係の発展が大きな利益をもたらすことを知っている。これは経済面だけでなく、安全保障・外交の多くの面を含む。まさにこうした民意のために、安倍首相は国内政治のモデル転換の突破的な進展を推し進めた後、対中関係改善の姿勢を示し、首脳会談を実現して対中関係を修復することへの期待を繰り返し表明せざるを得なくなった。
中国主導の下、2014年のAPECサミット前に両国は「4つの原則的共通認識」にいたり、「4つの基本文書」の遵守を再確認した。これにより日本の指導者は靖国神社参拝を制約されたうえ、釣魚島の領有権をめぐる争いの存在を事実上認めた。これを基礎に両国関係は回復・改善のプロセスを開始した。だが中日関係は依然矛盾と摩擦の頻発するモデル転換期にあり、全体的に複雑で敏感な状況にある。今後相当長期間にわたり、中日関係は経済的相互必要性と政治的角逐の同時存在が「新常態(ニューノーマル)」となる。
■両国関係の大きな方向性をしっかりと把握
中国にとって日本は周辺の大国だ。中日関係はその良し悪しが中国の安全・発展・外交の全局に関わる、重要な二国間関係の1つだ。GDPで中国に追い抜かれたとはいえ、日本はまだ力があり、地域への影響力もある。日本は民族的団結力、瞬発力が強いという特徴があり、良い方向にも悪い方向にも発展しうる大きなエネルギーがある。うまく処理できれば中国の発展に役立ち、うまく処理できなければ中国の発展を制約する。われわれは戦略的大局に着眼し、中日関係を大きく変動する世界構造と中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現という高みから統合的に計画し、考える必要がある。
中日双方にとって唯一の正しい選択は平和・友好・協力だ。習近平国家主席は2015年5月23日の中日友好交流大会での談話で「中国は中日関係の発展を非常に重視している。中日関係は困難を何度も経てきたが、中国側のこの基本方針は終始変らず、今後も変わることはない。われわれは日本側と共に、中日間の4つの基本文書を基礎に、両国の善隣友好協力を推進することを望んでいる」と表明した。
重要なのは、中日関係のモデル転換期にあって、両国関係の大きな方向性をしっかりと把握し、大局に着眼し、民間友好を揺るがず堅持することだ。同時に、原則を堅持し、戦略的主導性を常に保ち、中日関係の長期安定的発展の実現を目指す必要がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年7月11日
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