http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/899.html
Tweet |
(回答先: MMT推進者が目指しているのはファシズム、MMTを推進しているのは欧米金融資本だった 投稿者 中川隆 日時 2020 年 7 月 24 日 08:07:05)
高橋是清の政策は結局失敗だった。
日本経済は世界恐慌の前から疲弊していた。
1927年に起きた昭和金融恐慌である。
1923年の関東大震災により当時の銀行は膨大な不良債権を抱えていた。銀行が破綻すれば預金が引き出せなくなることを一般市民は心配していたが、大蔵大臣であった片岡氏が、まだ破綻していなかった東京渡辺銀行について「とうとう破綻をいたしました」と発言したことから預金者が銀行に殺到、取り付け騒ぎが起こり連鎖的な企業倒産に発展したのが昭和金融恐慌である。
そしてこれを解決したのがその直後に大蔵大臣に就任した、量的緩和で有名な高橋是清であり、彼は200円札を日銀に刷らせて銀行の店頭に積み上げ、預金者を安心させて取り付け騒ぎを収束させた。これが世界恐慌の2年前のことである。
この状況はアメリカの中央銀行がジャンク債を買い漁っている今の状況と似ている。しかしその2年後に世界恐慌が起こり日本も深刻なダメージを受けていることから、高橋氏の量的緩和も抜本的な解決とはならなかった。
日本は世界恐慌に大して特に脆弱だった。十分な自然資源のない島国は、必需品を輸入する必要があり、その収入源を輸出に依存していたからである。
しかし西洋諸国は世界恐慌を受けて保護主義的に動いた。結果として日本の輸出は半減することとなり、日本経済は壊滅的な打撃を受けた。日本はこのタイミング(1930年)で金本位制への復帰を試みるが、貿易赤字を垂れ流している状態で通貨と金を結びつけたため海外に金が大量に流出、翌年には金本位制を再び停止する運びとなった。
こういう状況で国家は金の流出か為替レートの暴落か、どちらかを選ばなければならないということである。
こうした経済状況の深刻化と貧富の差の拡大は政治的には右派と左派の対立に繋がった。
世界各国が政治的に不安定となったが、日本も例外ではなかった。1932年には海軍の青年将校らによって当時の犬養首相が暗殺される五・一五事件が発生し、その後の首相に海軍大将(海軍の中では穏健派だったと言われる)斉藤氏が就任することになった。軍が首相を殺して身内を新首相に据えるという現在では考えられない事態が起こった。
軍事侵攻によって必要な資源を確保するという道は、日本にとっては最良の選択肢だったということは言えるかもしれない。普通の貿易と経済活動では日本は必要なものを調達することが出来なかっただろうからである。
- 高橋是清の様なMMT推進者が目指しているのはファシズム、MMTを推進しているのは欧米金融資本だった。 中川隆 2020/7/25 21:36:50
(0)
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。