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韓国で元慰安婦の支援事業をめぐって行政が責任を回避し肝心の事業が宙に浮く事態が発覚。日本政府が10億円を拠出し韓国政府が設立した支援財団では、拠出金が運営費に流用されていた。写真は韓国の元慰安婦らが共同生活を送るナヌムの家。
元慰安婦支援事業、行政の責任回避で宙に、韓国政府設立の財団では日本の拠出金を運営費に流用
http://www.recordchina.co.jp/b178638-s0-c10.html
2017年5月19日(金) 19時30分
2017年5月19日、元慰安婦の支援事業で行政が責任を回避し肝心の事業が宙に―。韓国でこんな事態が発覚し、物議を醸している。元慰安婦支援をめぐっては日本政府が10億円を拠出し韓国政府が設立した財団でも、拠出金が運営費に流用されていたことが明らかになっている。
責任回避の舞台となったのは、元慰安婦らが暮らす「ナヌムの家」がある韓国北西部の京畿道。韓国メディア・内外日報によると、「ナヌムの家」が4月、ホスピスの病室6部屋を設置する予算支援を京畿道に要請したのが発端だった。
京畿道から何の回答もなかったため、「ナヌムの家」は4月26日に道議会の多数党である「共に民主党」に対して、予算支援を要請。これを受け、同党は党の政策事業として確定し、関連予算8億7000万ウォン(約8800万円)を今年の第1回追加補正予算案に優先的に入れるよう京畿道に文書を送付した。
ところが京畿道は今年の追加予算案に盛り込まなかっただけでなく、約20日が過ぎても担当部署すら決めないまま。京畿道と療養施設を担当する部署は「元慰安婦らは高齢だが、慰安婦という特性のため女性家族部と連携する部署が担当すべき」と主張し、女性関連部署は「ホスピスは医療施設であり、保健関連の部署や高齢者関連の部署が担当している」として責任を回避した。
この結果、ホスピス病室の設置計画が白紙に戻る可能性が浮上。「ナヌムの家」のアン・シングォン所長は「元慰安婦らは平均年齢が90歳を超えており、幼いころから長期的に繰り返し受けた集団性的暴力のトラウマに加え、さまざまな老人病を患っている。集中療養とケアサービスが必要だ」と訴えているという。
一方、日本メディアによると、15年12月の慰安婦問題に関する日韓合意に基づき設立された「和解・癒やし財団」では、今年度の運営費が国会審議で全額削減された。このため、日本政府拠出の10億円の一部を運営費に充てざるを得ない事態に陥っている。
昨年7月設立の財団については、事務所の賃借料など運営にかかる費用は韓国政府が全額を負担。10億円はすべて元慰安婦の支援事業などに使われることになっていた。
韓国政府は16年度、運営費として約1億5000万ウォン(約1500万円)を支出。17年度は約4億ウォン(約4000万円)を政府予算案に計上したが、朴槿恵・前政権下で最大野党だった「共に民主党」が反発し、国会審議で全額削減されたため、拠出金の一部を使うことになった。
財団は理事長を含めて10人の理事で構成されていたが、2人がすでに辞任した。財団関係者によると、日韓合意や財団に対する批判が高まったためで、財団の事業継続が困難になる恐れもあるという。(編集/日向)
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