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シリア・アレッポで、政府軍が反体制派から奪還した東部にある自宅に政府側部隊の監視のもと帰宅するためトラックの荷台に乗り込んだ住民たち(2016年12月8日撮影)。(c)AFP/GEORGE OURFALIAN
アレッポの子ども、全員に心的外傷 「防衛本能失いつつある」
http://www.afpbb.com/articles/-/3111051
2016年12月12日 18:36 発信地:アレッポ/シリア
【12月12日 AFP】シリア内戦でも最大の激戦地に数えられる北部アレッポ(Aleppo)では、全ての子どもたちが心的外傷(トラウマ)を負って苦しんでいると、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の現地事務所が11日、AFPの取材に明らかにした。
アレッポ市内で取材に応じたユニセフ現地事務所のラドスラフ・ジェハック(Radoslaw Rzehak)所長の試算によれば、アレッポでは50万人もの子どもたちが何らかの精神的・社会的な助けを必要としている。このうち10万人には、より専門的な支援が必要だという。
アレッポ東部は2012年半ばから反体制派が掌握してきたが、政府軍がここ数週間の猛攻で大半を奪還。約12万人がシリア政府の支配する市西部にある避難所へ逃れた。
ジェハック氏によると、こうした避難所で行われた予備的な心理社会的評価の結果、アレッポ東部から逃げてきた子どもたちは「基本的な防衛本能を失いつつある」ことが分かったという。
「5〜6歳の子どもたちは、生まれたときには既に内戦真っただ中で、戦争と爆撃しか知らない」とジェハック氏は指摘。「彼らにとっては、爆撃を受けるのも、逃げ回るのも、腹を空かせたままでいるのも、防空壕(ごう)に身を隠すことも、普通のことだ。このトラウマは非常に長く残るだろう」「彼らにとって、それは危険なことではない。日常生活なのだ」と述べた。
一方、政府支配地域のアレッポ西部に暮らす子どもたちも、学校へのロケット弾攻撃で級友や教師を目の前で失った体験から、深刻な影響を受けている。
しかし、親たちも内戦による心的外傷に苦しんでいるため、子どもたちのケアをする余裕がなくなっているのが現状だという。(c)AFP
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