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軍権を掌握し、独裁を強化する習近平国家主席。今後、日本にどんな揺さぶりをかけてくるのか……。
南シナ海、東シナ海、尖閣諸島…「習近平の戦争」に日本が巻き込まれる可能性とは
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161104-00003641-besttimes-pol
BEST TIMES 11/4(金) 8:00配信
■すぐそこにある戦争リスク
習近平政権は日本にとって非常に危険な政権である。日本は油断している
と、「習近平の戦争」に巻き込まれかねない。
南シナ海、東シナ海にある戦争リスクは、もちろんキューバ危機には程遠いレベルだが、このリスクの卵がいずれ、習近平政権にも米国の次なる政権にもコントロールできないほど大きくなる可能性は十分に警戒しないといけない。そして、日本も東シナ海リスクに関しては当事者である意識を持たねばならないし、東シナ海と南シナ海がリンクしていることを考えれば南シナ海危機も他人事にしてはならない。
思い出すのは二〇〇一年四月一日に、南シナ海上空で起きた米中軍用機の衝突事件だ。中国側パイロットは海上に墜落し行方不明、米海軍の電子偵察機EP‐3Eは搭乗員ともども海南島に不時着し、解放軍により機体は徹底的に調べられたため、米軍の偵察システムは変更を余儀なくされた。衝突の原因は、解放軍パイロットの挑発行為。このときは中国側パイロットが行方不明になったこと、根っこが親米である江沢民政権であることなどから、なんとか自制が利いたが、同じことがいま起きたら?
もし、東シナ海で日中の戦闘機のどちらかが墜落したら? どちらかのパイロットが死亡するような事態があったら? パイロットがうまく脱出できたとしても、そのパイロットや機体の残骸を万が一、中国側に回収されたならば? あるいは、日本側が回収したとしたら? 尖閣諸島に戦闘機の残骸が落ちたら? その回収を目的に、日中双方が同時に尖閣諸島の上陸を目指すことになるのか? そのとき、どういう事態が想定されるだろうか。
あるいは、漁民に扮した海上民兵が尖閣に押し寄せ、上陸したら? 中国海警局が漁民を保護するために尖閣に上陸する可能性はあるだろうか?
そうなったとき、日本はどういう行動をとらねばならないか。そのとき、国内法的にどういう障害があるか。国際社会は日本の味方をしてくれるのか。今の日本は、そういう危機的状況に直面したときのことを、あえて考えないようにしている。
習近平の強軍志向や米国への侮り、対日強硬姿勢を見ると、二〇〇一年のころよりも、紛争への発展危機はよほど大きい。日中で局地的、短期的であっても紛争が勃発する可能性はたしかにある。
そのとき、中国に暮らす約一三万人の邦人はどのようなリスクを背負うのか。進出企業の資産や投資はどうなるのか。あるいは日本に暮らす約七一万人の中国人はどのような行動をとるのか。中国が伝統的にゲリラ戦法の国であり、二〇一〇年に中国は国防動員法を成立させているので、有事の際は、国内外の民間人や民間企業は国防に動員される。国内では外資系企業も除外はされない。
絶対に戦争は回避せねばならない。
だが、一九七二年の施政権返還以来、続けてきた尖閣の実効支配が揺らぐことがあってはならず、南シナ海の軍事拠点化を許すような隙を中国に与えてもならない。
そのために、リアルに今ある戦争勃発リスクをきちんと受け止めて、いま日本に足りないものが何であるかを国民一人一人が考えて政策に反映される世論を形成することが必要だろう。
※福島香織著新刊『赤い帝国・中国が滅びる日』発売記念、緊急集中連載。
著者略歴
福島香織(ふくしま・かおり)
1967年、奈良県生まれ。大阪大学文学部卒業後、産経新聞社大阪本社に入社。1998年上海・復旦大学に1年間語学留学。2001年に香港支局長、2002年春より2008年秋まで中国総局特派員として北京に駐在。2009年11月末に退社後、フリー記者として取材、執筆を開始する。テーマは「中国という国の内幕の解剖」。社会、文化、政治、経済など多角的な取材を通じて近くて遠い国の大国≠ニの付き合い方を考える。日経ビジネスオンラインで中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス、月刊「Hanada」誌上で「現代中国残酷物語」を連載している。TBSラジオ「荒川強啓 デイ・キャッチ!」水曜ニュースクリップにレギュラー出演中。著書に『潜入ルポ! 中国の女』、『中国「反日デモ」の深層』、『現代中国悪女列伝』、『本当は日本が大好きな中国人』、『権力闘争がわかれば中国がわかる』など。最新刊『赤い帝国・中国が滅びる日』(KKベストセラーズ)が発売即重版、好評発売中。
写真:アフロ
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