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シリアに関して、アメリカと協力し、自ら罠にはまるロシア(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/16/warb18/msg/901.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 29 日 12:37:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

シリアに関して、アメリカと協力し、自ら罠にはまるロシア
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-a917.html
2016年10月29日 マスコミに載らない海外記事


Paul Craig Roberts
2016年10月24日

一ヶ月前、私は“ためらうものは負けるというが、ロシアはためらった”という記事を書いたが(英語原文は http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/24/he-who-hesitates-is-lost-and-russia-hesitated-paul-craig-roberts/ )このためらいの結果が、今や明らかになっている。

1. アメリカによって巧妙に仕組まれた国連報告は、アレッポにおける戦争犯罪で、シリアとロシアを非難している。報告によれば、“政府軍と同盟者[ロシア]によるアレッポ東部全体に対する無差別空爆が、圧倒的多数の民間人死傷者の原因である。こうした違反は戦争犯罪にあたる。もし、そうと知りながら、民間人に対して向けられた広範な、あるいは組織的攻撃の一環として行なわれたのであれば、それは人類に対する犯罪にあたる。”http://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=20723&LangID=E

国連人権委員会は“独自の”調査を開始することを投票で決めた。この調査の目的は、ロシアとプーチンを戦犯として起訴し、“違反とされるものに対し、責任者に裁きを受けさせる”ことにある。更に“状況は、即刻、国際刑事裁判所で審理されるべきである。この紛争の当事者全員が、彼らは、彼らが、全て、選択的保護無しに、無差別におこなった国際犯罪の責任を問われることになるのを承知すべきだ。”アメリカ政府は、国連予算の一番多くを支払っており、ISISをアレッポに送り込んだのはアメリカ政府だったのを、国連が見過ごすだろうことに留意されたい。

明らかに、アメリカ政府も国連も、プーチンを国際刑事裁判所に引きずり出すことはできまいが、戦犯だという告発は、プーチンが外国を旅行するのを阻止し、彼の外交努力を抑制することで、アメリカ政府の狙いに役立つのだ。この周到にお膳立てされた行為の狙いは、そのプロパガンダ価値にある。アメリカ政府の多くの懸念の中には、アメリカ政府が彼らを引きずりこもうとしているロシアとの紛争で不安になった一部の東欧諸国が、NATOを、非参加声明で脅かそうとすることがある。もしロシアが戦犯の烙印を押されれば、愚かにも軽率にNATOに加盟した国々が、その結果から抜け出すのは、一層困難になる。

2. アメリカ政府は、ポーランドで、極右の法と正義党を権力の座につけるのに成功した。こうしたアメリカ政府の代理人連中は、飛行機事故によるカチンスキー大統領死亡問題を再び蒸し返し、墜落はポーランドの政治指導部を損なうことを狙った、ロシアによるテロ攻撃だという、とっぴな主張をしている。https://www.rt.com/news/363726-polish-plane-crash-conspiracy-tusk/

説得力がある、逆のことを示す膨大な証拠にもかかわらず、アメリカ政府の悪魔化キャンペーンによって描き出されるロシアの恐ろしい姿のおかげで、法と正義党の主張が人々をひきつけることが可能なのだ。意図している結果は、ロシアとロシア政府を更に傷つけ、孤立化させることだ。

3. ネオコン戦争屋に指名された代弁者として、ヒラリーは、アメリカ政府に、シリアに飛行禁止空域を設定させたがっている。飛行禁止空域を設定すれば、アメリカ政府としては、ISIS陣地に対する、シリアとロシアの空爆を防ぐ取り組みが必要になる。シリアもロシアも、リビアで、カダフィに対してしたように、シリア政府を打倒するために、アメリカ政府が送り込んだ勢力との戦いで、シリアの自国領空使用を否定するような、いかなる企みも受け入れるまいことは十分明らかに見える。ロシアとシリアが降伏しない限りは、ヒラリーの飛行禁止空域は、ロシアとアメリカ間の軍事衝突という結果を招こう。

飛行禁止空域提案を推進するため、“化学兵器使用”策略が再登場した。シリア空軍は、、シリア国民に化学兵器を投下するという罪をおかしているというでっち上げ報告が出現している。10月22日、インディアン・エクスプレスが報じたが、10月21日、国連の合同調査機構が、クミナスに対する化学兵器攻撃は“シリア・アラブ国軍ヘリコプターが、高高度から装置を落下し、それが地面にぶつかり、住民を襲った有毒物質を放出したことで引き起こされた”ことを国連安全保障理事会に知らせた。報告は、調査した化学兵器攻撃のうち三件はシリアが行ったもので、一件は「イスラム国」によるものだと結論づけている。http://indianexpress.com/article/world/un-says-syrian-army-used-chemical-weapons-in-qmenas-village-in-2015-3096558/

クミナスへの攻撃とされるものの一年前、2014年に、ロシアが兵器を確保し、シリアから移動して化学兵器問題を解決しているので、報告にはほとんど信憑性はない。http://www.wsj.com/articles/removal-of-chemical-weapons-from-syria-is-completed-1403529356 ところが、アメリカ政府による15年間にわたるイスラム教諸国に対する攻撃では、いかなる時も、事実は全く何の役も演じておらず、アメリカ政府によるロシアの悪魔化においても、事実は確かに全く何の役割も演じていない。

4. ダイアナ・ジョンストンは、ヒラリーは、ロシア政権転覆を目指しており、大統領の座を、この目的のために利用するだろうと結論づけた。
http://www.globalresearch.ca/hillary-clintons-strategic-ambition-in-a-nutshell-regime-change-in-russia-putin-is-an-obstacle/5552264

これ以上に無謀で無責任な狙いを想像するのは不可能だ。ロシア政府幹部の多くが、アメリカ政府によるロシア挑発と悪魔化で、核大国間の信頼はほぼゼロに近づいており、ロシアは、ロシア領土上では、決して戦わないつもりだと述べている。セルゲイ・カラガノフは、ドイツのニュース誌デア・シュピーゲルに、もしアメリカとNATOが、核大国ロシアに対する挑発から侵略へと動けば、彼らは罰を受けるだろうと述べた。http://www.spiegel.de/international/world/interview-with-putin-foreign-policy-advisor-sergey-karaganov-a-1102629.html

多くの愚かな人々は、勝者などあり得ないのだから、核戦争など起こりえないと思いこんでいる。ところが、アメリカ核兵器を、報復手段から先制攻撃機能へと格上げしたアメリカの戦争計画者連中は、核戦争では勝利できないということには明らかに不同意なのだ。もし核戦争が、勝者なきものだと考えられているなら、この兵器に奇襲攻撃の役割を与える戦争ドクトリンなど無意味だ。

ロシアは、アメリカ政府が、アメリカとロシア間の状況を、冷戦中より危険なものにしたことを理解ししており、懸念している。ウラジーミル・プーチン自身、欧米は自分の警告に耳を傾けないと述べている。戦争を避ける取り組みとして、プーチンは、外交でできる限りの力を振り絞っている。彼は、守られることはあるまいと知っているに違いない協定をアメリカ政府と結んだ。

彼にとって教訓になる余りに多くのことが起きてきた。彼が北京オリンピックに出席していた時に、アメリカ政府は、ジョージアによる南オセチア侵略をあおり、彼がソチ・オリンピックに出席していた時に、ウクライナで、アメリカ政府のクーデターを起こし、アメリカ政府は、ミンスク合意を放棄し、アメリカ政府は、シリア停戦合意につけこみ、アメリカ政府は、NATOをロシア国境に向けては動かさないという約束を破り、アメリカ政府は、弾道弾迎撃ミサイル制限条約を脱退し、MH-17や、ハッキングされたヒラリーの電子メールで、ロシア非難を画策している、などなど。

明らかに、アメリカ政府は、シリアに対するロシアの軍事的、外交的支援を、世界世論で、戦争犯罪のかどで、ロシアを有罪にするのに利用するつもりだ。シリアにおけるロシアのためらいが、アメリカ政府が、連中のISIS傭兵の敗北から立ち直り、現場での敗北に対する説明を置き換えるのを可能にさせてしまったのだ。

シリアにおけるロシアの対ISIS空爆は、アメリカ政府を不意打ちし、アメリカ政府が支援するISIS部隊を素早追い詰めく、戦争の流れを完全に逆転させた。ロシアが仕事をやりとげていれば、アメリカ政府が一息入れられる前に、シリアから敵対的な勢力は一掃されていただろう。

そうではなく、ロシア・エリート内の汎大西洋統合主義者分子からの圧力を受け、任務は完遂したと宣言し、仕事の完成をシリア軍に任せ、ロシア政府は撤退した。この戦略的失敗で、アメリカ政府が、ISISに破壊された武器弾薬を補給し、より多くの傭兵をかき集めるのを可能にしたのみならず、より重要なことに、ロシアとアサドを破滅させる計画を考え出すことを可能にしたのだ。

ロシア政府が、早期撤退が過ちであったことに気がつき、紛争に再度参入した頃には、ワシントンは、もしダマスカスが“解放”できないのであれば、シリアを分断して、それにより、アサドに圧力をかけ続けることに決めていたのだ。ところが、ロシア政府は、アメリカ政府が、ISISを再武装させ、ロシアに対するプロパガンダの武器として利用する停戦合意によって、勝利を先のばしにし続けている。

シリアにおける軍事紛争の結果がどうであれ、ロシアは、国連人権委員会によってではないにせよ、欧米マスコミによる戦犯有罪判決と、そして、もしヒラリーがアメリカ大統領になれば、シリアにおける飛行禁止空域に直面する。

たとえそれが半属国化となることを意味しようとも、これは、ロシアが欧米に受け入れてもらえるようにしようと固く決意している、アメリカを崇拝する、非現実的な汎大西洋統合主義者に耳を傾けたことに対し、プーチンが支払う膨大な代償だ。もし核戦争になれば、ロシアの汎大西洋統合主義者も、アメリカ人ネオコンと、その責任を共有することになる。そして我々全員が、こうしたごく少数の戦争を要求するネオコンと、アメリカ政府との宥和を求める汎大西洋統合主義者が生み出す大惨事という代償を払うことになる。

Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/10/24/by-cooperating-with-washington-on-syria-russia-walked-into-a-trap-paul-craig-roberts/
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コメント
 
1. 2016年10月29日 22:52:58 : S8fhYJBjCA : wCCj9woXAwE[2]

Paul Craig Roberts氏とは異なる見解を有するのでコメントする。

それは、シリア国内で軍事力で一気呵成にテロリストを駆逐することは可能であろうか?に帰着する。

ロシアとシリア政府が追い求めているのは、軍事的な勝利直後からの警察権の完全な掌握であろう。解放した地域でテロ活動がその後も燻るような事態を防ぐような局地的な軍事的・政治的な解決、勝利の積み重ねである。

テロリストとて、根城となるところを持っているのであって、その地域とは阿吽の呼吸のもとで共存しているであろう。さらに厄介なのは、テロリストの金主の財政力は絶大で、テロリスト経由で迷惑料的な金銭は支払われているであろうと想像するのは間違いであろうか?

シリア軍の短い公告は和議成立地域を発表しているが、その数は855に達している。和議成立後は投降する者、他の地域に家族ともども移動する者に分かれることになり、警察権は復活する。

テロリストを全体として弱体化し包囲し、迷惑料の支払いが滞ったのを待って、地域の有力者を介して、投降に導いているのではないか?テロ細胞を地下に温存させないような開放は軍事力のみではないであろうと判断している。時間はかかり、その手間暇を省けば禍根を残すのみであろう。

ロシア外交はUSとの共同してのテロリストへの戦いを持ち掛け、時間を稼ぎ、後戻りしないシリア政府掌握地域を増大し、空母をシリア沖海上に展開し、ヒラリー大統領を待つている。

かつてのイスラエルに対する安全保障会議を迂回しての国連決議は幾度かなされているが、氏が想定するようなロシアへの決議は可決されても、そのようなものになろう。


2. 2016年10月29日 23:04:14 : cR94eLpJZ2 : aDVq5xohCl0[6]
ずいぶん上から目線だが、アメリカのどこがどう優位なのかね。アフガンからもイラクからも米軍本体はいたたまられなくなって引き揚げ傀儡政権、傭兵に頼るのみのアメリカ。武器を売る提供することはやるが本体は空爆以外全く動いていない。米軍の兵士はアメリカがやっている実態に気づき多くがPTSDを発症し帰国しても社会に適応できない。銃を乱射する事件を起こすのも元兵士が多い。

これでまだ戦線を拡大しようなどとは正気の沙汰ではないし事実失敗しつつある。シリアだけでなくウクライナ、アフガン、パキスタン、南沙諸島、すべてのフロントラインでアメリカの目論見どうり進んでいるところはない。

アメリカは兵器産業栄えて国滅ぶの方向に進みつつある。


3. 2018年5月16日 07:57:09 : N0JuVH9iZA : 9oIP5DWuQPg[27]
アメリカを操っているのは無国籍組織、本拠地は戦争とは無縁の所で指示出してるだけ、
行うのは人間。アメリカがどうなろうがどうでも良い,
それらを行う国の組織とパワーが有ればよいだけ、
力を無くせば力のある国へ乗り移る
大昔からそんな事をしていた者達。
目的は人類同士が憎みあい殺しあうのが目的で殺し合いが進めば進む程自分達を
求め縋る、神みたいな実は悪魔集団達。

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