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トルコ南部で27日、シリア国境に向かうトルコ軍。過激派組織「イスラム国」(IS)から拠点を取り戻し、シリアのクルド人勢力を封じ込めるため、トルコは24日、シリアに軍を派遣した=AP
クルド問題の表面化が中東の平和をさらに絶望にさせるー(天木直人氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1sp29e8
30th Aug 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
いつか書こうと思っていたが、
エルドアン率いるトルコ軍がクルドの抵抗組織と戦い始めたという
きょう8月30日の朝日の記事を読んで、その時は今だと思って書くことにした。
ブッシュのイラク戦争によってイラクが混乱し、イラク国内のクルド人の独立機運が高まった。
そして、それは周辺国に広がった。
このクルドの独立の動きこそ、イラク戦争以降に新たに登場した、
「中東の平和」の実現のカギを握る大問題である。
国を持たないユダヤ人がイスラエルという国をつくり、
イスラエル国家の安全保障の為にあらゆる手段を講じるように、
いまや独立の悲願を手にしようとしているクルド人は、ユダヤ人以上に大きな「国亡き民」であり、
だからこそ、その悲願達成は今をおいてないと、どこでも、誰とでも、勇猛果敢に戦ってきた。
イラクでもシリアでも、最前線に立ってイスラム国と戦ってきたのはクルド人だ。
そのクルド人が、いまエルドアン率いるトルコ軍と闘いはじめた。
そしてエルドアン大統領は国内のクルドの分離・独立を決して認めない。
いまやエルドアン大統領にとって、クルド武装組織はイスラム国と並んで最大の敵である。
いうまでもなくトルコはイラン、エジプトとならんで中東の戦争と平和の帰趨を左右する主要国だ。
そのトルコのエルドアン大統領が国内のクルド人分離・独立阻止を最優先して
クルドと戦うようになれば中東はどうなるか。
終わりのないあらたな戦いが始まる。
中東は、パレスチナ問題、イラク問題、シリア問題、イスラム国問題、イラン問題に加え、
ついにクルド問題も抱え込む事になった。
そして、このすべてはお互いに密接に関連している。
もはや中東の和平は限りなく遠くなった。
中東に和平をもたらす事のできる国は皆無である。
その行き着く先が中東発の世界戦争とならない事を願うばかりだ。
中東から、地理的に歴史的にも、遠く離れた日本は、中東のあらゆる戦争に関与してはいけないのである。
◇
トルコ軍がシリア空爆 在英NGO「民間人40人死亡」
http://www.asahi.com/articles/ASJ8Y2F11J8YUHBI004.html
2016年8月29日10時42分 朝日新聞
トルコ軍は28日、シリア北部で少数民族クルド人の組織「民主統一党」(PYD)の勢力圏を越境空爆し、PYDメンバー25人を殺害、関連施設5カ所を破壊したと発表した。一方、在英の反体制派NGO「シリア人権監視団」は同日、この空爆などで少なくとも民間人40人が死亡、75人が負傷したと発表。民間人の犠牲の有無をめぐり食い違いを見せている。
トルコ軍は過激派組織「イスラム国」(IS)の拠点だったシリア北部ジャラーブルスへ24日に越境侵攻し、以来、同地周辺に駐留する。トルコメディアによると27日、PYD勢力圏から飛来したロケット弾で兵士1人が死亡、同2人が負傷した。トルコ軍の空爆はこの報復とみられる。
トルコ政府は28日、「民間人が巻き添えにならないよう最大限の注意を払っている」とする声明を発表したが、人権監視団の発表が事実ならば、トルコ軍のシリア侵攻で初めて民間人の犠牲者が出たことになる。
一方、トルコのエルドアン大統領は28日、同国南部ガジアンテップで演説し、PYDはISと同様に「テロ組織」だとし、両組織を「シリアから根絶する」と強調。今後、シリア領内でのトルコ軍とPYDの戦闘激化と、トルコ国内でのクルド系組織による報復攻撃が懸念される。(イスタンブール=春日芳晃)
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