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北朝鮮はさらに大きな軍事行動に出てくる ノドンを秋田沖へ発射、次は核実験かムスダン長距離発射か(JBpress)
http://www.asyura2.com/16/warb18/msg/397.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 8 月 09 日 00:27:25: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

北朝鮮空軍の訓練を視察する金正恩第1書記(撮影日不明、資料写真)。(c)AFP/KCNA via KNS〔AFPBB News〕


北朝鮮はさらに大きな軍事行動に出てくる ノドンを秋田沖へ発射、次は核実験かムスダン長距離発射か
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47565
2016.8.9 黒井 文太郎 JBpress


 8月3日、北朝鮮は準中距離弾道ミサイル「ノドン」2発を発射、うち1発が秋田沖約250キロメートルの日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾した。発射地点は北朝鮮南西部の黄海南道殷栗付近で、飛距離は約1000キロメートルに達した。

 これまですでに北朝鮮はノドンの発射実験を繰り返している。だが、これまでは飛距離を抑えた約500キロメートル程度の発射実験がメインだった。今回の飛距離は過去最高で、日本のEEZ内への着弾も初めてだった。

■北朝鮮が常に意識しているのは韓国とアメリカ

 では、今回のノドン発射の目的は何か?

 ノドンの改良による性能試験というのは、可能性がないわけではないが、根拠がない。ノドンが射程1300キロメートル以上であることはすでに分かっていることであり、今回の発射によって性能の向上が確認されたという事実はない。

 とするならば、その目的は、軍事的にはノドン部隊の実戦的訓練ということになり、政治的には「長い飛距離を飛ばしてみたこと」そのものにあるとみていいだろう。

 ただし、日本のEEZに着弾したからといって、日本を恫喝・牽制するのが目的だったとはいえない。今回の発射地点と着弾地点は、北朝鮮の国土から1000キロメートル飛ばそうとすれば、あれしかないコースといえる。

 日本のEEZ内に落とすのは日本側の反発を招く行為だが、別に日本が怒ったところで、北朝鮮には痛くも痒くもない。領土・領海内に落とせば大きな国際問題となるが、領土から250キロメートル離れた海上であれば、とくに気にすることもないと北朝鮮側は考えたのだろう。

 日本を恫喝・牽制する狙いだったという推測は、北朝鮮の戦略に合致しない。北朝鮮が常に意識しているのは、韓国とアメリカである。結果的に日本を恫喝・牽制することにはなったものの、北朝鮮にとって日本を恫喝・牽制するメリットはとくにない。

■次の軍事行動はさらに大掛かりなものに

 今回のノドン発射の政治的な動機が「長い飛距離を飛ばしてみたこと」そのものにあるとすれば、ノドンの飛距離を伸ばしたことの意味は、「国際社会(とくにアメリカ)から反発を受ける軍事行動のレベルを上げた」ことにほかならない。これは、次の「より大きな軍事行動」への布石とみられる。

 北朝鮮は、それまで自分たちが実行した核実験やミサイル発射などの軍事行動はすべて「自分たちを恫喝するアメリカから国土を防衛するためのもの」と強弁してきた。そして、自分たちが正当な防衛措置をとったことに対し、アメリカがさらに自分たちを敵視する策をとるならば、「防衛のために、より大きな行動をしなければならない」と主張するのが常だ。つまり、自分たちのそれらの行動はすべて「アメリカにそう追い込まれたのだ」との体裁をとるのである。

 韓国では今月、米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」が始まるが、その場合、北朝鮮は、前述した理屈を口実に、さらなる大規模な軍事行動を行う可能性がきわめて高い。その次なる軍事行動は、ノドンの1000キロメートルの発射実験より大掛かりなものになるだろう。すなわちムスダンの前回以上の長距離発射あるいは5回目の核実験の可能性が高いといえる。仮にムスダンの発射であれば、今回のノドンですでに日本のEEZ内への着弾の実績を積んだので、次は日本を飛び越えてくる可能性もある。

■日本の国土への脅威はなかった

 今回のノドン発射に関して、日本側の対応にも言及しておきたい。

 今回、Jアラートを使用しなかったことに懸念の声が出ているが、今回に限れば、Jアラートを使う意味はほとんどなかった。着弾地点は沖合い250キロメートルもの海上であり、着弾までの予想時間も10分以下ということから、たとえ警報を鳴らしても、現実には危険回避にはまったく影響がなかったといえる。

 これが仮に領土内であれば、警報によって「地下に隠れる」「火の元を消す」など、数分間でも対応できることがあったかもしれない。だが、海上ではそういったこともない。情報が官邸危機管理センターに上がった後、人為的な不手際があったのならば、当然、批判の対象になるだろうが、そうした具体的な話がないなか、印象論での政府対応批判は「なんでも政府批判」「批判のための批判」であり、むしろ今後の危機管理体制の整備に有害であろう。

 また、自衛隊の破壊措置命令も、日本の国土に脅威がなかったのであれば、必要はなかった。

 これが仮に日本の領土・領海に落ちることが予想された場合にはもちろんのこと、日本の領土・領海の上空を通過することが予想された場合にも、不測の事態に備える意味から破壊措置命令が速やかに下されなければならない。

 今回は日本の国土に危険はなかったが、仮に実際に日本の国土に危険があった場合、速やかに命令が下され、実際に自衛隊が即応態勢をとれたかどうかは、また別の問題である。

■破壊措置命令が常時発令に

 実は、そこには問題があり、今後同じような事件が起きた場合、適切に対処できない可能性がある。では、日本は今後、どう対処すべきなのか?

 政府は、予期せぬタイミングでこうした事態が起きた際に、自動的に自衛隊が対処できるよう、防衛大臣の「破壊措置命令」を常時発令状態にしておくことを決めたようだ。本稿執筆時点では未確認だが、8月8日にもその措置がとられるという。

 これは、きわめて時間的余裕がないなか、手続きにかかる時間をなくすということでは、たいへん有効である。たとえば、今回、仮にノドンの着弾が日本の国土だった場合、自衛隊の中央指揮所と官邸の危機管理センサーに情報が入ってから、即座に防衛大臣が破壊措 置命令を出すという作業が必要だった。これにかかる時間は、たとえわずか数分間だったとしても、北朝鮮から日本へのミサイル飛翔時間は10分前後であるため、自衛隊のミサイル防衛の初動を致命的に遅らせただろう。

 なお、参考までに説明すると、北朝鮮のミサイル発射は、まずそのロケット噴射熱と熱源の移動を、米軍の早期警戒衛星がリアルタイムで探知し、自動的に米軍三沢基地のJTAGS(統合戦術地上ステーション)という施設を経由して、横田基地の「日米共同統合運用調整所」(空自側での運用は航空総隊司令部)に伝達され、そこから防衛省内の中央指揮所、さらに官邸危機管理センター(具体的には内閣情報集約センター)に伝えられる。

 また、ノドンの詳しい飛翔コース予測については、佐渡島の空自のFPS-5レーダー、イージス艦のレーダー、青森と京都に配備されている米軍のXバンド・レーダーなどの情報を元に計算され、それも即座に中央指揮所、さらに官邸危機管理センターに伝達される。ここまでは、数分内に自動的に行われる。

 問題はその先で、人間の判断が必要になる。従来の仕組みでは、自衛隊の破壊措置命令は、報告を受けた防衛大臣が、総理大臣の承認を得て下すことになっている(事前に徴候があった場合には、前もって破壊措置命令を出しておくことができる)。

 国民・自治体への警報は、総理官邸の判断で、総務省消防庁がJアラート、内閣官房がエムネットを通じて流す。

 この部分で時間を浪費すると、前述したように致命的な結果になりかねない。したがって、破壊措置命令の常時発令は望ましい。

■イージス艦の常時展開は合理的措置か?

 他方、ハード面での課題としては、事前の徴候がまったくない場合にノドンが飛来しても、自衛隊のミサイル防衛は即応できないという問題がある。イージス艦が作戦行動に入って日本海に展開していればノドン迎撃に即応できるが、基地内に停泊中の場合、常に即応状態にあるとは限らない。

 さらに、射程が20キロメートルしかないPAC-3の場合は、都市部や重要施設の防衛のためには、配備されている空自の基地から、防衛する対象まで移動する時間が必要だ。したがって、事前にスタンバイしていなければ、事実上、役に立たない。

 この弱点をカバーするには、つまりどんな不測の事態でもノドンを迎撃する態勢を維持するには、イージス艦とPAC-3を24時間態勢で即応態勢に置かなければならない。政府は今回の破壊措置命令常時発令に従い、イージス艦を常時日本海に展開させるとともに、東京・市ヶ谷の市ヶ谷駐屯地(防衛省本省)にPAC-3を常駐させる方針という。

 ただし、これにも課題はある。たとえば、イージス艦を常時作戦行動に置くのは、不可能ではないが、そう簡単ではない。現在、海自はイージス艦を6隻保有している(さらに2隻増やし、計8隻態勢とすることが決まっている)。6隻をメンテナンス2隻、基地待機2隻、作戦行動2隻とすれば、常時1〜2隻を日本海に展開することは、無理にやろうと思えばできる。

 しかし、当然ながら、とくに人的な面も含めて、海自の負担は非常に大きい。そこまでする必要がはたして本当にあるのか、という問題がある。もともと警戒時には、イージス艦は少なくとも日本海に2隻、太平洋側に1隻を展開することが想定されているようだが、あくまで一時的な措置だ。

 今回のように、ミサイル発射実験が急襲的に行われる可能性はあるが、単なる発射実験であれば、日本への危険度はさほど高くない。本当にミサイル防衛が必要なのはやはり実戦(核ノドンの対日攻撃)だが、その場合は平時にいきなり撃たれる可能性はほとんど考えられない。

 今回、万が一に備えてイージス艦の常時展開という方向に話が進んでいるが、平時の措置として合理的かどうか、また長続きできるかどうかなど、疑問が残る。

 また、PAC-3の場合は、市ヶ谷への常駐配備はたしかに有効だが、それ以外の大都市圏や重要施設はどうするのか? 常に即応態勢を維持するなら、それらの防衛措置も必要だが、それも平時での運用としては非常に負担が大きい。現実には、市ヶ谷常駐以外は難しいだろう。

■日本にとってのリアルな脅威とは

 その点、24時間×365日のミサイル防衛網ということでは、むしろ日本が未導入の陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)、もしくは陸上配備型の終末高高度防衛ミサイル「THAAD」が有効だ。

 とくに射程200キロメートルのTHAADは、「点の防衛」しかできないPAC-3と違い、エリア防衛が可能なので、日本の国土防衛に適している。北朝鮮が核ノドンを実現化したか、少なくとも実現秒読み段階の今、THAAD導入はたしかに巨額の予算が必要ではあるが、国民の生命を守るため、真剣に検討すべきではないか。

 イージス・アショアの導入も検討すべきではあるが、高性能のレーダーを備え、より高高度で迎撃できるイージス・システムは、艦艇でより発射地点に近い場所に前方展開したほうが有効だ。なので、実際に核ノドンが日本に発射される場合はそれなりに緊張が高まっていることが予想される(つまり、事前に警戒態勢に入る時間的余裕がある可能性がきわめて高い)ことも鑑みれば、とりあえずはイージス・アショア導入よりもイージス艦での運用を優先するのが現実的だ。

 それよりも、現在の「イージス艦+PAC-3」の2段階のミサイル防衛網の、間を埋める第3のミサイル防衛システムとして、THAAD 導入を検討するほうが現実的だろう。THAADは即応性があり、エリア防衛用であり、日本のミサイル防衛網を3段階に厚くできる。前述したように巨額予算の問題はあるが、核ノドンから日本の国土を守るには適しているのである。

 北朝鮮の今回のノドン発射などは単なる実験にすぎないが、北朝鮮の核ノドン武装は日本にとってはリアルな脅威だ。独裁者の思いつきひとつで撃たれる可能性もゼロではないし、より現実的には、北朝鮮が内乱や騒擾などでアナーキーな状況に陥った場合、自暴自棄で撃たれる可能性が高い。

 ノドン発射実験、ムスダン発射実験、潜水艦発射型ミサイルの発射実験、核実験などなど、北朝鮮が着々と積み重ねてきている軍事行動は、北朝鮮の核ミサイル戦力の着実な強化に繋がっており、日本に対するリアルな脅威を劇的に高めているのである。
 

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コメント
 
1. 2016年8月13日 13:28:20 : riwgxq1iJ6 : Bd5Q3wVbe7A[497]
伊方原発を狙われたら、関西は死滅します。名古屋も同じ運命に陥ります。それ行けどんどん、二枚舌安倍の戦略は日本の破滅の道に進んでおります。アメリカはその申し出から撤退します。どうして日本のために戦う必要があるというのでしょう。被曝するより逃亡です。すでに3.11では米国大使館は在住アメリカ人に帰国および避難の号令を発しました。この事実からすべてが読み取れます。伊方はじめ北陸新潟の原発は安全基準はゼロのままで、電力会社の都合で無責任な原子力規制員会という詐欺師集団は安全神話を作り出しています。詐欺師たちは真っ先に逃げるでしょう。

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