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オーランドのナイトクラブを襲撃したのは4人で、外部から指示を受けていたとする証言が出てきた
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201606160000/
2016.06.16 15:04:15 櫻井ジャーナル
アメリカのフロリダ州オーランドにあるナイトクラブ「パルス」を6月12日に襲撃したのは4人だとする証言をABCが伝えている。この証言をしているのは襲撃の際、現場にいた人物で、死んだ振りをして助かり、病院から出て来たところで記者に話したようだ。襲撃者のひとりは電話で何者からか指示されていたともいう。この事件では当初から襲撃したのはふたり以上だとする証言がYouTubeなどにアップロードされ、当局の発表に疑問が投げかけられていた。
当局が発表した襲撃者はオマール・マティーンだけ。2013年には10カ月にわたってFBIから監視され、その際にFBIは信頼できる情報屋をマティーンに近づけていたともいう。この情報はジェームズ・コミーFBI長官も確認したと伝えられている。また2014年にシリアで自爆したモネル・モハンマド・アブ・シャルハがマティーンと同じようにフロリダ州フォート・ピアースに住んでいたこともあり、その際にもマティーンは捜査対象になったともされている。襲撃者が4人で、そこにマティーンが含まれていたとするなら、残る3人とそのグループに何らかの指示を出していた人物は何者なのだろうか?
襲撃者は「ISIS(ダーイッシュ)への爆撃を止めろ」と口にしていたとも目撃者は口にしていたという。この話が正しいするなら、なぜ今なのかという疑問が生じる。こうした襲撃はいつでも可能だったからだ。
ダーイッシュは2014年1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言して注目され、6月にモスルを制圧する際には真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねた「パレード」を行い、その様子を撮影した写真が配信されている。これだけ派手なことを行えばアメリカの軍や情報機関も気づくだろう。アメリカには偵察衛星、無人機、通信傍受システムがあり、人間による情報活動などでも情報を収集、武装集団の動きを知らなかったとは思えない。
この年の8月には拘束していたジェームズ・フォーリーの首を切り落としたとダーイッシュは宣伝しているが、これは映像が公開された直後からフェイクだと指摘されていた。首の前で6回ほどナイフは動いているものの、血が噴き出さず、実際に切っているようには見えないからだ。フォーリーの斬首映像はシリア領内を空爆する口実作りだと推測する人もいる。
アメリカ軍が空爆を始めたのは9月23日だが、当日、現地で取材していたCNNのアーワ・デイモンは翌日朝の放送で、ダーイッシュの戦闘員は空爆の前に極秘情報を入手し、攻撃の15から20日前に戦闘員は避難して住民の中に紛れ込んでいたと伝えていた。破壊された建造物は蛻の殻だったというのだ。
その後もアメリカ軍はシリア政府の承認を受けないまま空爆を続けるが、ダーイッシュやアル・カイダ系武装勢力にはダメージを与えていない。破壊したのはシリアのインフラばかりで、住民も犠牲になっている。しかも、物資をダーイッシュやアル・カイダ系武装勢力へ「誤投下」しているとも報告されてきた。その間、シリア政府軍は劣勢になり、支配地を減らしている。
そうした状況を一変させたのが昨年9月30日に始まったロシア軍による空爆。この攻撃は実際にダーイッシュやアル・カイダ系武装勢力を攻撃、トルコからシリアへ伸びている兵站線も大きなダメージを受けた。さらに、シリアやイラクで盗掘された石油の精製設備やそれをトルコへ運ぶ輸送車も破壊されている。この石油密輸にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領やその周辺が関係していることは本ブログでも何度か指摘した。
調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは2007年3月5日付けニューヨーカー誌に書いているが、その段階でアメリカはイスラエルやサウジアラビアと手を組み、シリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作を開始している。その手先はアメリカが1970年代の終わりから傭兵として使っているサラフ主義者/ワッハーブ派やムスリム同胞団だと考えるの自然だ。
2012年8月にアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)が作成した報告書によると、反シリア政府軍の主力はサラフ主義者/ワッハーブ派、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQI(アル・ヌスラと実態は同じだとしている)であり、西側、ペルシャ湾岸諸国、そしてトルコの支援を受けている。
2011年春にアメリカはNATO諸国、ペルシャ湾岸産油国、イスラエルとリビアやシリアに対する軍事侵略を始めるが、リビアでNATOとアル・カイダ系武装集団LIFGとの連携が明らかになってしまう。しかも、ムアンマル・アル・カダフィが惨殺された直後、ベンガジでは裁判所にアル・カイダの旗が掲げられ、その映像はYouTubeにアップロードされた。その事実はイギリスのデイリー・メイル紙も伝えている。
2012年になるとアメリカは「アル・カイダ」というタグを使いにくい状況になるが、そこで新たに編成され、売り出されたのがダーイッシュだ。昨年9月末にロシア軍が登場するとアメリカ側がダーイッシュなどを攻撃していないことが明らかになり、侵略軍は劣勢になる。
そこで停戦になるが、それを利用してアメリカ側は侵略軍を再編成、あらたな侵略戦争を始めつつある。アメリカの侵略戦争は新たなステージに入ったと言えるだろう。そこでもダーイッシュは悪役を演じているが、今回は本当にアメリカ軍もダーイッシュを攻撃しているようだ。クルドを利用しようと目論んでいるようだが、アメリカ政府はロシア政府に対し、アル・カイダ系武装集団を攻撃しないように申し入れているという。かつては「テロリスト」の象徴にされていた「アル・カイダ」を「穏健派」として扱えと言っているのだ。
ダーイッシュから見るとアメリカ政府は自分たちを裏切ったということになる。「派遣切り」されたとも言えるだろう。オーランドの攻撃はその報復だった可能性もあるが、アメリカの支配層はこれを利用して治安体制の強化、軍事侵略の正当化に使うだろう。
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