とりあえず、釜山・日本総領事館前とソウル・日本大使館前の慰安婦像を撤去すれば、日本政府も矛を収めるかもしれない。 詳しくは日本政府に直接確認するしかない。 このまま日本が日韓通貨交換(スワップ)に応じなければ、本当に韓国はデフォルトするぞ。 韓国はそこのところを本当に理解しているのか?韓国最大野党「共に民主党」の禹相虎(ウ・サンホ)院内代表が10億円返すと言っているのだから返してもらおうじゃないか。 韓国よ、金を返せば済む話ではないが、まずは口先だけでなく早く10億円返してくれ。 日韓合意の破棄、けっこうじゃないか。 もともと韓国に10億円払う理由がない。 安保上アメリカの要請に応じて「日韓合意」となったが、「従軍」慰安婦、性奴隷、日本軍による強制連行などは嘘・捏造・作り話なのだから。 金だけ貰って慰安婦像を撤去しないのだから明らかに詐欺だ。 韓国のみが一方的に日韓合意に違反し続けている。 韓国のみが一方的に悪いのだ。 ソウルと釜山での慰安婦像の設置は、ウィーン条約だけでなく、韓国の法律や条令に反している。韓国政府や釜山の自治体も十分に承知しているはずだ。 念のため言っておくが、場所にかかわらず慰安婦像は設置してはならないのだ。 なぜなら、「従軍」慰安婦、性奴隷、日本軍による強制連行などは嘘・捏造・作り話だからだ。 慰安婦像設置の背景に、親北朝鮮勢力の暗躍があることはかねて指摘されているにもかかわらず、韓国政府も韓国世論もその点を軽視しているように見える。 それどころか、2017年1月9付の韓国紙、朝鮮日報によると次期大統領の有力候補全員の陣営が、既に設置された慰安婦像について「建てられた以上維持すべきだ」との意見であるという。 未だに慰安婦像の設置にこだわるのは、日韓分断を狙う親北朝鮮の従北勢力が中心になって活動しているからだ。 「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」は日韓分断を狙う親北朝鮮の従北勢力だ。 「朝鮮日本軍性的奴隷および強制連行被害者補償対策委員会(朝対委)」は「北朝鮮の朝鮮労働党統一戦線部(当時)の偽装部署」だ。 朝対委の代理人が挺対協との共同声明として、日本政府に「慰安婦問題での公式謝罪」を要求。さらに「日韓の軍事協力を徹底的に阻止する」と宣言した。 本来は、反日団体が在韓国日本大使館前の路上に慰安婦像を設置した2011年12月に対抗措置を実施すべきだった。 今回の日本の対抗措置は当然のことだ。 (1)駐韓日本大使と在釜山日本総領事の一時帰国 (2)日韓通貨交換(スワップ)協議の中断 (3)ハイレベル経済協議延期 (4)総領事館職員による釜山市関連行事への参加見合わせ 韓国が本当に恐れているのは(2)・(3)だ。 韓国は外貨準備つまり米ドルが底をつけばデフォルトするかもな、いやデフォルトするはずだ。 そうなれば国際的信用を失いますます韓国経済は傾く。 韓国が中国に頼っても人民元では使える範囲が限られているからな。 だから韓国を締め上げるには日本が日韓通貨交換(スワップ)に応じなければよい。 麻生大臣「約束守れないなら金も返ってこない」(2017/01/10 12:40) http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000091787.html 麻生財務大臣は、韓国での少女像設置を受けて中断となった日韓通貨交換協定の交渉再開について「約束した話が守られないなら貸した金も返ってくる可能性もない」と早期再開に難色を示しました。 麻生財務大臣:「(交渉は)信頼関係で成り立っているので、約束した話が守られないなら貸した金が返ってくる可能性もないとか、スワップだって守られないかもしれないとか、色んな話になるので難しくなりますよね」 協定は円やウォンが暴落する事態に備え、日韓でドルなどを互いに融通できるようにして自国の通貨を守るためのものです。麻生大臣は、韓国側からの要請で一度は終了したスワップの再開交渉が始まった経緯について改めて強調しました。そのうえで、「信用関係ができ上がらなくなっている。難しくなっている」と話し、早期の交渉再開に難色を示しました。また、トヨタが5年間で1兆円規模の投資をすると発表したことについて「ドル高の状況でもうかると考えたのだと思う。方向は間違っていない」と話しました。 2017.1.6 14:28更新 【釜山・慰安婦像設置】 日韓通貨スワップは「信頼関係ないと安定しない」 麻生財務相が再開協議中断で http://www.sankei.com/economy/news/170106/ecn1701060025-n1.html 麻生太郎財務相は6日の閣議後の記者会見で、年末に韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置された国際法違反への対抗措置として、緊急時にドルなどを融通し合う日韓間の通貨交換(スワップ)協定再開の協議中断を決めたことについて「信頼関係をきちんと作った上でやらないと安定したものにはならない」との認識を示した。 日韓両政府は平成13年に通貨協定を締結したが、24年に当時の李明博大統領が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸するなど日韓関係が冷え込んだ影響で規模が縮小。協定期限を迎えた27年2月、韓国側から延長要請がなかったため終了した。 ただ、中国景気の減速で韓国経済に大きな影響を与えかねず、国境を越えた景気悪化の連鎖を防ぐために通貨協定が必要だとの見方もあり、昨年8月に再開に向け議論を始めることで合意していた。 麻生氏は「時間をかけて交渉しましょうという話だった」とし、「今回は当面の処置としてということで中断する」と話した。 2016.12.2 13:07更新 【激震・朴政権】 日韓通貨協定の再開、「交渉のしようがない」と麻生財務相 朴大統領辞意表明で http://www.sankei.com/economy/news/161202/ecn1612020017-n1.html 麻生太郎財務相は2日の閣議後の記者会見で、韓国の朴槿恵大統領が条件付きでの任期満了前の辞意を表明したことにより、緊急時に通貨を融通し合う日韓通貨交換協定の再開交渉が停滞するとの見方を示した。麻生氏は「誰が話を決めるか分からない。交渉のしようがない」と述べた。 日韓両政府は平成13年に通貨協定を締結したが、24年に当時の李明博大統領が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸するなど日韓関係が冷え込んだ影響を受け、規模が縮小した。 協定期限を迎えた昨年2月、韓国側から延長要請がなかったため終了。ただ足元では中国景気の減速が韓国経済に大きな影響を与えかねず、8月に再開に向け議論を始めることで合意していた。 2016.12.2 08:00更新 【ビジネス解読】 「財閥」沈下、スワップ議論…韓国が官民挙げ、なりふり構わぬ「日本頼み」 http://www.sankei.com/economy/news/161202/ecn1612020001-n1.html 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人である崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を受け朴大統領が任期満了前の辞意を表明し国政が混迷する中、政権と結びつきの強い財閥企業の“地盤沈下”も懸念されている。企業への手厚い政府支援がなくなるとの憶測が広がっているからだ。さらに、米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利する「番狂わせ」で世界経済の先行きは不透明感が増している。既に、日韓の両政府は通貨交換(スワップ)協定再開の議論を進めているが、11月には両国の貿易機関も6年ぶりに協議会を開催。官民をあげた「なりふり構わぬ日本頼み」の真相は…。 6年ぶり 「たまに政治的に両国関係は難しくなるが、両機関の協力関係を構築していかないといけない」 日本貿易振興機構(JETRO)と6年ぶりの定期協議会に臨んだ大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の金宰弘(キム・ジェホン)社長は、JETROに“ラブコール”を送った。 これに応える形で、JETROの石毛博行理事長も「来日観光客は増えているが、貿易投資は潜在力に見合っておらず、両機関の発揮する役割は大きい」と述べた。 両機関は昭和42年に協議会の開催を始めたが、平成22年以降は両国関係の緊張から見送ってきた。40回目の今回は東京で催された。 金社長は「(韓国が)環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加に成功すれば、産業構造を補う関係を築いていきたい」と期待感を示した。 財閥企業の「没落」 両国の関係は「雪解け」にはほど遠いにもかかわらず、韓国の経済界が日本に秋波を送るのは、韓国企業全体の利益の4割を占める十大財閥を筆頭に巨大企業の収益性が伸び悩んでいるからだ。 中央日報(日本語版)によると、韓国経済新聞が韓国経済研究院と共同で過去6年間(2010〜15年)の日米中韓各国の時価総額上位500社の収益性や成長性、安定性などを調べた結果、韓国では最大財閥サムスングループなど500社の15年の総売上高が前年比2.25%ダウン。減収はリーマン・ショック(08年)以降では初めてのことだ。 日米中各国の上位500社が増収を確保する中、かつて、世界のさまざまな産業で覇権を握った韓国企業の凋落(ちょうらく)ぶりがうかがえる。 サムスングループ中核企業のサムスン電子は、今夏発売した新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」が欠陥問題で生産停止に追い込まれ、7〜9月期は大幅な減収減益を強いられた。 ロッテグループの重光昭夫(韓国名・辛東彬=シン・ドンビン)会長らは横領罪などで在宅起訴された。 朝鮮日報(日本語版)によると、現代自動車も世界的な景気低迷と労働組合のストライキなどの影響で7〜9月期は減収減益。10月末の株式時価総額は約269億8000万ドル(約3兆円)と首位のトヨタ自動車の7分の1に過ぎず、世界の自動車メーカー10位圏から脱落した。 政局不安「追い打ち」 韓国の巨大企業は、税制優遇など手厚い国家支援で急成長を遂げてきた。ところが、こうした官民一体の経済活性化策にほころびが見えはじめてきた。 朴大統領友人の崔被告が私物化していたとされる2財団には、53社が計774億ウォン(約70億円)を拠出した事実が発覚。海運最大手の韓進(ハンジン)海運は、グループが財団への出資を渋った後に政府の支援を打ち切られ、経営破綻した。政権側の「見せしめだ」との噂がささやかれた。 しかし、不祥事発覚後の11月中旬、検察当局は、財団に出資していた現代グループの鄭夢九(チョン・モング)会長やサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長ら複数の企業幹部を一斉に参考人聴取した。国民の間には「政経の癒着」と糾弾する声が上がった。 さらに、崔被告ら3人と朴大統領の「共謀関係」を検察が認定した。19〜29歳の支持率はついに「0%」となった。もはや、韓国政府は、経済対策どころではなくなったのかもしれない。 トランプ大統領は「リスク」 さらに、韓国の経済界は、「保護貿易主義」を唱えるトランプ次期米大統領の発言にも神経をとがらせている。 「トランプ氏の保護貿易主義で韓米の通商関係が悪化することも問題だが、米中の通商関係が悪化しても韓国の輸出は大きな衝撃を受ける」 朝鮮日報(日本語版)は、11月14日の社説でこう危機感をにじませた。トランプ氏は中国を「為替操作国」と主張。中国からの輸入品に45%の高率関税をかけるという公約を掲げた。 朝鮮日報は「韓国が中国に輸出する製品の70%は中間財。中国でそれを加工し、米国に輸出する構造」と指摘し、韓国の輸出は大きな衝撃を受けると論じた。 朝鮮日報は、「急務が山積している状況にもかかわらず、韓国には経済の司令塔すら存在しない。実に残念なことだ」と社説を結んだ。大統領と財閥企業の不祥事を糾弾する声は日増しに大きくなっている。 韓国は日本に通貨スワップ協定の再開を求め、日韓両政府の協議が進んでいる。韓国は将来の通貨危機を懸念しており、融資枠は500億ドル(約5兆円)規模の巨額になるとの観測も浮上している。 11月上旬の自民党の「外交・経済連携本部・国際情報検討委員会合同会議」では、出席した多くの議員から「韓国に甘すぎる」といった厳しい意見が続出したという。 さらに、日韓の貿易機関同士の協議も再開された。 JETROは「現段階で具体的な成果はない」と説明するが、韓国の官民をあげた「日本頼み」は強まっている。 しかし、韓国は自国の景気が回復すれば、日本を敵視しがちだ。 「恩をあだで返される恐れもある」 専門家がこう警鐘を鳴らすように、日本にはしたたかな交渉術が求められている。(藤原章裕) 2016.10.15 18:00更新 【ビジネス解読】 「反日戦略」で打ち切りの日韓通貨スワップ再開論が浮上…韓国からの秋波を安易に受け入れるな! http://www.sankei.com/premium/news/161015/prm1610150014-n1.html 日韓で緊急時にドルを融通し合う通貨交換(スワップ)協定再開に向けた議論が進んでいる。融資枠は500億ドル(約5兆円)規模の巨額になるとの観測も浮上。英国の欧州連合(EU)離脱騒動などで再び通貨ウォン暴落や外貨流出の懸念が出てきたためだ。ただ、スワップは昨年2月に朴槿恵(パク・クネ)政権の「反日戦略」で打ち切られた経緯がある。専門家からは「『事実上の救済』と韓国に認めさせない限り、安易に受け入れるべきではない」との声も上がる。 (※10月11日にアップされた記事を再掲載しています) 日本の「韓国支援」 通貨スワップは、どちらかの国が通貨危機などに陥った場合、もう一方の国がお金を融通する仕組み。韓国は中国と通貨スワップ協定を結んでいるが、調達できるのは人民元のみだ。一方、アジア通貨危機で韓国経済が打撃を受けたことを踏まえ、日韓両国は2001年に通貨スワップ協定を締結。自国通貨と引き換えに米ドルなどの外貨を相互に受け取ることができる内容で、11年には、融資枠が最大700億ドル(約7兆円)まで膨らんだ。ただ、日本の外貨準備は潤沢で、ドル不足に陥る可能性は小さく、通貨スワップのメリットはほとんどない。金融当局の幹部は「日本が韓国を支援する意味合いが大きかった」と打ち明ける。 それにもかかわらず、韓国の李明博(イ・ミョンバク)前大統領は2012年8月10日、竹島上陸を強行し、天皇陛下の謝罪まで要求。朴大統領も、米中首脳らとの会談で日本批判を繰り返す「告げ口外交」で日本国民の感情を逆なでした。日韓関係が冷え込んだ結果、昨年2月に満期を迎えた協定の延長議論は出ず、打ち切られた。 「ハイパーインフレ」警戒 今夏、日韓通貨スワップ再開の議論はなぜ急浮上したのか。背景には、金融市場の混乱と韓国経済の柱である輸出産業の不振がある。かつて低価格戦略で世界を席巻した韓国製の家電や自動車は人件費高騰によるコスト高が深刻化し、国際競争力を失いつつある。 8月末には、韓国最大手、世界7位の海運会社である韓進(ハンジン)海運が経営破綻した。韓国企業の輸出力低下が海運ビジネスを縮小させたとの見方もある。 一方、6月には、英国民投票でEU離脱派が勝利。事前予想を覆す結果に投資家のリスク回避姿勢が強まり、ウォンや人民元などの新興国通貨が軒並み売られた。円高ウォン安は一見、韓国の輸出産業には有利のようだが、ウォン安が進みすぎると、輸入物価の高騰などで家計が苦しくなる。 さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は9月末の議会証言で、年内の追加利上げに意欲を示した。利上げで世界の投資マネーが米国に集中すれば、新興国からお金が逃げてしまう。ウォン安に歯止めが掛からなくなり、物価が急騰する「ハイパーインフレ」を招いてしまう恐れもある。 韓国政府は将来の通貨危機を懸念し、日本に協定再開の議論を求めた。 「すぐ受け入れた日本」 「(韓国)副首相が切り出すと麻生(太郎)財務相はすぐ待っていたかのようにこれを受け入れた」 8月末の日韓財務対話で通貨スワップ協定再開の議論が始まったことを受け、韓国の大手紙、中央日報(日本語版)はこう報じた。さらに、「日本も中国の影響力が過度に大きくなるのを牽制(けんせい)するためにも韓国との協力を強化する必要がある」とする大学教授のコメントを掲載した。 それだけに、韓国紙は今回の通貨スワップ再開議論を手放しで喜べず、見えを張るために「日韓互恵」をアピールせざるを得なかったとみられる。 日本のツイッターやインターネットのブログでは、「韓国に善意を示しても裏切られるだけだ」とスワップ再開に批判的な声が多い。 最終的に再開される可能性は大きいとみられるが、日韓の財務当局はそれぞれの国民に必要性をどう説明するのだろうか。(藤原章裕) 朝鮮日報(同)も社説で「通貨スワップは韓日両国にとって必要。日本国内で『韓国がプライドを捨て、実利を得た』という声が出るのは望ましくない」と指摘。ほぼ全ての韓国紙は、あくまで日韓相互にメリットがあると主張する。「善意を示しても…」 だが、昨年2月に通貨スワップが打ち切られた際、東亜日報(同)は社説で「資金力を武器に韓国を手なずけしようとする日本の態度は後味が悪い」「日本に手をさしのべてもらうことが再びないよう、外貨流動性管理に万全を期さなければならない」などと息巻き、日本の態度を強く批判していた。 2016.12.31 16:00更新 【釜山・慰安婦像設置】 日韓合意よりも国民情緒を優先するとは…約束を平然と破棄することが韓国の国際的地位を失墜させていることになぜ気付かぬのか? ソウル支局長・名村隆寛 http://www.sankei.com/premium/news/161231/prm1612310038-n1.html 釜山の日本総領事館前の路上に設置された慰安婦像を「不法だ」として2日前に撤去した地元自治体が、一転して像の設置を許可した。背景には、歴史認識の問題では日本には妥協できないという世論の圧力を前に政府や自治体は無力だという韓国の現実がある。 ソウルと釜山での慰安婦像の設置は、ウィーン条約だけでなく、韓国の法律や条令に反している。韓国政府や釜山の自治体も十分に承知しているはずだ。 大統領権限を代行する黄教安(ファン・ギョアン)首相は日韓合意について、「国家間で決めたことであり、維持されることが望ましい」と述べていた。しかし、韓国外務省はソウルの像について「民間が行っていることで、あれこれ言えない」と繰り返し、釜山の像については「自治体が判断する問題だ」と釜山市東区に問題解決を“丸投げ”した。 東区はいったん撤去したものの、市民からの執拗な圧力や嫌がらせに結果的に屈してしまった。韓国の国内では国際的な条約や合意よりも、国民情緒が優先される。特に問題に日本が絡んだ場合、国民感情は絶対的な位置に置かれる。 根底には、日本に対しては「何をしても許される」といった一方的な考え方がある。言い換えれば、「日本は何をしても引き下がる」という思い込みでもある。慰安婦問題をめぐり、日本政府はこれまで繰り返し謝罪してきたにもかかわらず、世論の多くが今後も謝罪を要求している。 今回、あらためて分かったのは、韓国が国際条約や合意を守ることができない国だということだ。国内的には日本相手に溜飲を下げ、盛り上がっているつもりなのだろうが、約束を平然と破棄することが韓国の国際的イメージを失墜させていることに、どこまで気付いているのだろうか。(釜山 名村隆寛) 2017.1.7 08:00更新 【WEB編集委員のつぶやき】 慰安婦像設置への対抗措置は日本国民の怒り 韓国は「10億円」返せが本音、私たちの血税だからだ http://www.sankei.com/world/news/170107/wor1701070016-n1.html 韓国の慰安婦像設置に対する日本政府の対応は、国際常識に沿った迅速かつ毅然としたものだった。像設置が黙認され、拠出した「10億円」がそのままでは、日本は詐欺の被害に遭ったようなものだ。今回の措置は日本国民の怒りそのもので、これに反対する国民はいないような気さえする。韓国は各種の「反日カード」を切ってきたがもう甘えは許されない。 菅義偉官房長官は6日、韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置された国際法違反行為への対抗措置として、 (1)駐韓日本大使と在釜山日本総領事の一時帰国 (2)日韓通貨交換(スワップ)協議の中断 (3)ハイレベル経済協議延期 (4)総領事館職員による釜山市関連行事への参加見合わせ ーの4項目を発表した。 大使と総領事の同時一時帰国などの対応は異例で、同日未明に韓国側に伝達された。韓国側は「対抗措置に驚いていた」という。 日韓両政府は一昨年末の合意で慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的に解決」と確認。日本側は10億円拠出など着実に履行しているが、韓国側はソウルの日本大使館前と釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置を黙認している。 菅氏は「極めて遺憾」としたうえで、「このような措置は残念ではあるが国と国として約束したことは履行してほしい」と強調した。 安倍晋三首相も同日、バイデン米副大統領と電話会談し、慰安婦に関する日韓合意について「日韓両政府が責任を持って実施していくことが引き続き重要だ。これに逆行することは建設的でない」と述べ、米国に理解を求めた。 釜山の慰安婦像設置をめぐっては、昨年12月28日に市民団体によって一旦設置されたが、設置先の釜山市東区庁が撤去。東区庁に抗議が殺到したとして区側が一転して設置を容認、30日に再度設置され、31日には除幕式が行われていた。これは外国公館前での侮辱行為を禁じたウィーン条約を無視する違法行為にあたる。 韓国外務省はソウルの像について「民間が行っていることで、あれこれ言えない」と繰り返し、釜山の像については「自治体が判断する問題」と責任を放棄した。 韓国海軍は昨年12月21日、竹島と周辺海域で訓練を行うなど、朴政権の支持率回復へ「反日カード」を切っている。さらに韓国には日本相手なら、合意の“ちゃぶ台返し”など「何をしても許される」という考えが根底にあるそうだが、「激変」の2017年、日韓も例外でないことを知るべきだろう。 日本政府の措置に対し、韓国外務省は1月6日、「非常に遺憾である」とする報道官論評を発表した。論評は、「困難な問題があっても韓国政府は、両国政府間の信頼関係を基に関係を持続、発展させていかなければならないということを再度強調する」としたが、虚ろな言葉はもはや意味をなさず、約束の履行のみが求められる。 ボールは韓国側にある。さもなければ「10億円」はお返し願いたい。私たち日本国民の血税が投入されているからだ。(WEB編集チーム 黒沢通) 2017.1.8 01:00更新 【加藤達也の虎穴に入らずんば】 北に侵食された韓国の闇 日本大使館前の慰安婦像で目にした異様な光景 http://www.sankei.com/premium/news/170108/prm1701080031-n1.html 現在の日韓関係を大まかにいえば、朴槿恵大統領をめぐるスキャンダルが慰安婦問題の蒸し返しに形を変えて日本の安全保障を揺るがそうとしているといったところだろうか。 釜山の日本総領事館近くの歩道に慰安婦像が建立、除幕された昨年末から新春にかけての韓国内の動きを見てそう思わされた。 昨年秋に発覚した崔順実(チェ・スンシル)被告による国政介入事件をきっかけとして、朴槿恵政権打倒を掲げた大規模デモが起きた。朴氏の身から出たさびではあるが、スキャンダルに付け入った勢力は主催者発表で「100万人」規模となった「国民の声」を背景についに国会での朴氏の弾劾を可決させた。ここまでは韓国の内政問題である。 問題はここからだ。デモの中核には韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)がいた。挺対協はソウルの日本大使館前に慰安婦像を設置した団体である。 像が設置された翌年の2012(平成24)年8月15日、筆者はそこで異様な光景を目にした。 その日、日本大使館前には警察当局の推計で約1300人が集結。仮設された演壇に「朝鮮日本軍性的奴隷および強制連行被害者補償対策委員会(朝対委)」という聞き慣れない団体の代理人が立っていた。 その代理人が挺対協との共同声明として日本政府に「慰安婦問題での公式謝罪」を要求。さらに「日韓の軍事協力を徹底的に阻止する」と宣言した。 当時現場でその様子を視察していた韓国警察当局者は筆者に両団体の主張が日米韓の軍事的な結びつきを嫌う北朝鮮の主張と同一であることを認めた上で、「現在の民主化された韓国ではこうした団体の動きを封じることはできない」とささやいたのだ。 その後、挺対協と朝対委の関係を韓国治安機関に取材した。治安機関の幹部によると、北朝鮮は1992年2月に平壌で開かれた南北首相級会談で当時韓国側で始まっていた慰安婦問題を利用した対日追及活動への共闘を打診。韓国側がこれを快諾したというのである。 そして両団体は同年12月、東京で開かれた「『従軍慰安婦』等国際公聴会」で初合流。「慰安婦」を「性奴隷」と位置づけて全世界に向けて日本を糾弾する政治宣伝工作を始めたのだ。 根が深いのは韓国当局が朝対委を「朝鮮労働党統一戦線部(当時)の偽装部署である」と断定していたにもかかわらず活動の勢いが止められないほど韓国の「民主化」が進んでいたことだった。 昨年秋からの韓国での朴槿恵退陣要求デモには早い段階から巨大な慰安婦像の山車が出現していた。 今回の釜山の像について韓国外務省は「民間(団体)が自発的に推進」したとして「政府がとやかく指示できる事案ではない」と不関与を決め込んでいる。国際法(ウィーン条約)違反にあたる行為を放置するのはなぜなのか。「韓国は法治国家ではないから」などと突き放してみるだけでは本質は見えてこない。 韓国側釈明の「民間団体」を「親北朝鮮民間団体」と置き換えて読み直してみてはじめて闇の深さがうかがえるのだ。 韓国政府は「自分たちの統治権限が及ばない親北朝鮮系民間団体がやったことで韓国政府にはそれを阻止することはできない」と宣言しているのである。 韓国政府の対日外交の主導権は既に、政府が取り戻せないほどに侵食されている。 日本にとって今年は北朝鮮に侵食された韓国とどのように付き合うかを真剣に考えざるを得ない1年となるだろう。 2017.1.9 19:17更新 【釜山・慰安婦像設置】 「10億円を日本に返そう」 韓国最大野党幹部、安倍首相の正論を認めず http://www.sankei.com/world/news/170109/wor1701090038-n1.html 韓国最大野党「共に民主党」の会議で発言する禹相虎院内代表(左から2人目)=2016年12月8日、ソウル(共同) http://www.sankei.com/world/photos/170109/wor1701090038-p1.html 【ソウル=名村隆寛】韓国最大野党「共に民主党」の禹相虎(ウ・サンホ)院内代表は9日、党の幹部会議で、慰安婦問題での日韓合意に従い日本政府が韓国の財団に拠出した10億円について、「予備費でも編成するので10億円を返そう」と主張した。 安倍晋三首相が8日、拠出金に言及した上で釜山の日本総領事館前とソウルの日本大使館前の慰安婦像について、「韓国側にしっかりと誠意を示してもらわないといけない」と撤去を求める意向を示したことへの反論だ。 禹氏は日本政府拠出の10億円について「韓国民が屈辱的と感じる金だ」とも断言。安倍首相の側近議員が「振り込め詐欺のようだ」と不満を示したとの報道にも触れ「韓国外相は抗議さえ一つもできない。こんな外交がどこにあるのか」と批判した。 「共に民主党」は日韓合意の無効を主張。次期大統領選に出馬の意思を示している文在寅(ムン・ジェイン)前党代表は、合意見直しと新たな交渉を求めている。韓国調査会社リアルメーターの1月第1週の世論調査では、文氏の大統領選支持率は26・8%で1位。2位の潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長(支持率21・5%)を引き離している。 2017.1.10 11:55更新 【釜山・慰安婦像設置】 韓国紙、日韓関係維持へ韓国政府にも対応求める http://www.sankei.com/world/news/170110/wor1701100023-n1.html 韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦被害を象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置として日本政府が駐韓大使を一時帰国させたことなどについて、韓国各紙は10日、日本側の強い姿勢を批判する一方、韓国政府にも日韓関係維持へ対応を求めた。 東亜日報は社説で、安倍晋三首相がNHK番組で日本側は元慰安婦を支援する資金を既に拠出したとして韓国側に少女像撤去を迫る姿勢を示したことについて「(安倍氏が日韓合意で表明した)おわびの誠意を疑わせ、外交的な礼儀を欠く」と批判した。 朝鮮日報は社説で、市民団体による釜山の少女像設置は「合意の趣旨と合わないのは事実」と指摘。一方で「だからといって(設置により)韓国政府が合意に反したとは言えない」とし、日本の強硬姿勢をたしなめた。(共同) 2017.1.10 12:40更新 【釜山・慰安婦像設置】 「事態悪化の言動避けよ」と韓国首相 http://www.sankei.com/world/news/170110/wor1701100025-n1.html 韓国で大統領代行を務める黄教安首相は10日の閣議で、慰安婦問題について「事態悪化を招きかねない言動は自制することが韓日関係の未来志向的な発展のために望ましい」と述べた。 釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置への対抗措置として駐韓大使らを一時帰国させた日本に対し、これ以上の措置を避けるよう求める思惑とみられる。 黄氏は、2015年末の慰安婦問題に関する日韓政府間合意を履行する意思を再確認し「両政府だけでなく、全ての当事者が合意の趣旨と精神を尊重し韓日関係発展のため努力し続けることが必要だ」と述べた。韓国内で合意に反対し、慰安婦像を設立した市民団体などにも合意を認めるよう求めた形だ。(共同) 2017.1.10 18:31更新 【釜山・慰安婦像設置】 「言動を自制すべきだ」 日韓関係悪化に韓国大統領代行が懸念 http://www.sankei.com/world/news/170110/wor1701100041-n1.html 【ソウル=名村隆寛】韓国で職務停止状態の朴槿恵(パク・クネ)大統領の代行を務める黄教安(ファン・ギョアン)首相は10日の閣議で、慰安婦問題について「状況悪化を招きかねない言動は、自制することが韓日関係の未来志向的な発展のために望ましい」と述べた。 黄氏の慰安婦問題への言及は、釜山(プサン)の日本総領事館前での慰安婦像設置に対し日本政府が駐韓大使らを一時帰国させるなどの措置を取って以降、初めて。 黄氏は「各界で両国関係を憂慮する声が出ている」とした上で、2015年12月の慰安婦問題に関する日韓合意を履行する意思を確認。「両政府だけでなく、全当事者が合意の趣旨と精神を尊重し、韓日関係発展のため努力し続けることが必要だ」と語った。 日本の対抗措置について韓国では「強硬措置」「過剰な反応」(韓国メディア)として批判が出ており、野党各党は日韓合意の破棄や再協議を公然と主張している。こうした合意反対や政権批判は、年内に行われる次期大統領選に向け、国内世論を意識した政治的な狙いもうかがえる。 黄氏の発言は、韓国で日本を過度に刺激するような批判が出ていることを念頭に、対日関係の悪化やさらなる対抗措置を懸念した発言とみられる。像を設置した市民団体など合意に反対する世論に合意を認めるよう、暗に促したかたちだ。 しかし、日本の対抗措置に韓国政府は当惑する一方で、日本側が強く抗議する釜山の慰安婦像には世論に押され手出しできない状態だ。日韓合意で韓国政府が「解決への努力」を約束したソウルの日本大使館前の像も撤去されていない。 韓国世論を意識したとされる黄氏の発言だが、韓国では「攻勢を強める安倍晋三首相へのメッセージとみられる」(聯合ニュース)との一方的な解釈もある。 韓国外務省は10日の定例会見で釜山の像について「政府や該当自治体、市民団体などが外交公館の保護に関する国際儀礼や慣行を考慮し、適切な場所について知恵を集められるよう期待する」と述べた。だが、日本の対抗措置に戸惑う一方で、韓国政府は世論に押され説得はでいない。 像を一度撤去した末に、設置を許可した釜山市東区の朴三碩(パクサムソク)区長は同日、聯合ニュースに対し「自治体の判断に任せていた外務省が像移転を求めるのは理解できない。移転するなら外務省がやるべきだ」と不満を示した。韓国政府の日本への対応を「弱腰だ」とする批判も多く、像移転に向けて知恵を出し合えるような状況にはほど遠い。 2017.1.10 19:42更新 【釜山・慰安婦像設置】 慰安婦白書を中止 韓国政府、日本刺激を避ける? http://www.sankei.com/world/news/170110/wor1701100042-n1.html 【ソウル=名村隆寛】韓国政府が慰安婦問題の実態をまとめ計画を進めていた「日本軍慰安婦白書」の刊行を事実上、中止する方針にしたことが10日までに分かった。白書刊行は見送られるが、民間の「研究報告書」の形で公開されるという。 釜山の日本総領事館前での慰安婦像設置に日本政府が対抗措置を取っており、日本への刺激回避が背景にうかがえる。 白書は2014年8月に女性家族省が、慰安婦問題の本質と争点についての論理、証拠を提示し解決を目指す基礎資料として作成計画を発表していた。 韓国紙によると、姜恩姫(カン・ウンヒ)女性家族相が今月6日に、同省の2017年業務報告を事前発表する場で、今年前半の刊行予定を表明した。ただ、白書刊行の中止かどうかを問われた姜氏は「政府が報告書の形で出して白書となる。白書刊行中止とは見なせない」と刊行物の性格に変わりがないことを説明したという。 2017.1.11 05:04更新 【産経抄】 慰安婦問題における「失敗の本質」 1月11日 http://www.sankei.com/column/news/170111/clm1701110003-n1.html 小池百合子東京都知事が座右の書に挙げる『失敗の本質』(中公文庫)は、大東亜戦争における日本軍の失敗を分析したものだ。インパールで日本軍と戦った英国軍司令官のこんな言葉が引用されている。 ▼「日本軍の欠陥は、作戦計画がかりに誤っていた場合に、これをただちに立て直す心構えがまったくなかったことである」。今から振り返ればあの時、韓国への融和政策の誤りに気づくべきだった。反日団体が、在韓国日本大使館前の路上に慰安婦像を設置した、2011年12月である。 ▼外交常識に反した暴挙に対して、民主党政権は、韓国政府に撤去を強く求めなかった。「第2、第3の像が建立される」。李明博(イミョンバク)大統領は、日本政府の弱腰を見通していたようだ。直後の日韓首脳会談で野田佳彦首相に慰安婦問題の解決を迫って恫喝(どうかつ)する。 ▼ただの脅しではなかった。慰安婦像はその後、がん細胞のように海外を含めて増殖する。揚げ句の果てに日韓合意を踏みにじり、釜山の日本総領事館前に設置されたとなれば、駐韓大使と釜山総領事の一時帰国は当然の措置である。それでも朝日新聞の社説は、「性急な対抗より熟考」を訴える。「旅人の上着を脱がせるのに北風を吹かす」。夕刊コラムはむしろ安倍晋三政権を揶揄(やゆ)していた。 ▼韓国の野党は、合意に基づいて日本が拠出した10億円を返すと言い出した。国内ではまた、合意は崔順実(チェスンシル)被告が朴槿恵(パククネ)大統領を唆(そそのか)して実現させた、との説がまことしやかに語られているという。 ▼朝日の主張に従って、いくら日本側が冷静に振る舞っても、「情治」の国の反日の炎は、どこまでも燃え広がっていく。そもそも火を付けたのは、朝日の誤報と「河野談話」、これこそ「失敗の本質」である。 2017.1.11 09:02更新 【歴史戦】 グレンデール慰安婦訴訟で上告状を提出 「米裁判所が公正かを示すモデルケース」と原告側 http://www.sankei.com/world/news/170111/wor1701110006-n1.html 【ワシントン=加納宏幸】米カリフォルニア州の日系住民らで作るNPO法人「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」は10日、同州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去を市に求めていた訴訟で連邦最高裁に上告状を提出した。訴えは8月に連邦高裁で退けられていた。 首都ワシントンの連邦最高裁を訪れたGAHTの目良(めら)浩一代表は10日、訴えについて「米国の裁判所がどれだけ公正に法律の規則に従って判断するかのモデルケースになる」とし、最高裁への期待を表明した。 また、韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置に対して日本政府が取った駐韓大使の一時帰国などの対抗措置に関し、「やっと日本政府が積極的な検討を始めた。もっと早くすべきだった」と述べた。 2017.1.12 01:00更新 【阿比留瑠比の極言御免】 韓国の自己中心性には、毎度のことながらあきれる http://www.sankei.com/premium/news/170112/prm1701120005-n1.html 韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置されたことに対し、日本政府が駐韓大使らを一時帰国させるなどの措置を取ったことに関する韓国側の反応が、韓国らしくて興味深い。 「状況悪化を招きかねない言動は、自制することが望ましい」 職務停止状態の朴槿恵大統領の代行を務める黄教安(ファン・ギョアン)首相は10日の閣議で、こう日韓双方に抑制的な対応を求め、慰安婦問題にかかわる日韓合意の精神を尊重するよう呼びかけた。 だが、公館の安寧や威厳を守る責務を定めたウィーン条約に抵触し、日韓合意にも反する慰安婦像の設置を黙認しているのは韓国側であり、日本側は合意を順守している。 韓国の中央日報も7日付の社説で「(日韓)双方とも過ちを犯している」と決め付け、こう書いていた。 「(釜山の慰安婦像は)韓国当局はこれを防ごうとしたが、爆発直前の世論に押されたのだ。これを勘案せずに直ちに日本大使召還という超強硬対応を見せたことで、日本政府は両国間の葛藤を深めた」 けんか両成敗ないし日本側が悪いという論調だが、韓国側の誤った認識に基づく世論の沸騰が、国際条約や約束より優先されるという理屈は世界で通用しない。外国が、自国の世論を勘案して当然という自己中心性には、毎度のことながらあきれる。 哲学者、ニーチェは人間のうぬぼれについて次のように指摘しているが、まるでかの国のことを述べているかのようである。 「癇癪を起こし、他の人々に侮辱を加えておきながら、その際第一に、自分のことを悪く取らないでもらいたいと要求したり、第二に、こんなに烈しい発作に襲われたのだから自分に同情してもらいたいなどと要求したりする人々がいる」 つくづく厄介な隣人だと思うが、もっと深刻な問題がある。慰安婦像設置の背景に、親北朝鮮勢力の暗躍があることはかねて指摘されているにもかかわらず、韓国政府も韓国世論もその点を軽視しているように見えることである。 それどころか、9日付の韓国紙、朝鮮日報によると次期大統領の有力候補全員の陣営が、既に設置された慰安婦像について「建てられた以上維持すべきだ」との意見であるという。 また、共に民主党の文在寅(ムン・ジェイン)前代表、国民の党の安哲秀(アン・チョルス)国会議員、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長、李在明(イ・ジェミョン)城南市長らはいずれも日韓合意の無効化や再交渉を主張している。 高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備とりやめ、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄など、北朝鮮が喜ぶばかりの政策も有力候補らは堂々と掲げている。李氏は「日本は敵性国家」とも断じており、誰が大統領になるにしろ韓国の従中、反米・反日、親北の左派路線は今後、ますます強まりそうで、在韓米軍の撤退すら現実味を帯びてきそうだ。 北朝鮮の金日成主席は1980年、南北統一の方策として「高麗民主連邦共和国制」を提案し、その前提条件として(1)朝鮮半島の緊張緩和(2)米国の干渉中止(3)韓国の民主化実現−の3点を挙げた。 やはり北朝鮮の影がちらつく朴大統領の退陣を求める大規模デモが、民主化した韓国の姿だとすれば、この3つの条件はほとんど満たされつつあるのではないか。慰安婦像一つ撤去できない韓国の現状を見ても、親北勢力の暗躍、跋扈は当分続きそうである。(論説委員兼政治部編集委員) 2017.1.12 15:40更新 【釜山・慰安婦像設置】 民団トップが撤去求める 「私たち在日同胞の切実な思い」 http://www.sankei.com/world/news/170112/wor1701120044-n1.html 在日本大韓民国民団(民団)は12日昼、都内のホテルで新年会を開き、呉公太(オ・ゴンテ)団長が韓国・釜山の総領事館前に設置された慰安婦像について「撤去すべきだというのが、私たち在日同胞の共通した切実な思いだ」と述べた。その上で「(韓国)国民の冷静かつ賢明な判断と、日本政府の冷静な対処を望む」とし、一昨年12月の慰安婦問題に関する日韓合意を堅持すべきだとの考えを示した。 2017.1.12 15:46更新 【釜山・慰安婦像設置】 共産・小池晃書記局長、民団新年会で「日本政府は元慰安婦に誠実な謝罪を」 地方参政権実現も主張 http://www.sankei.com/politics/news/170112/plt1701120032-n1.html 在日本大韓民国民団(民団)は12日昼、都内のホテルで新年会を開いた。出席した共産党の小池晃書記局長は慰安婦問題に関し「日本政府は、過去に元慰安婦の人権を著しく侵害したことへの誠実な謝罪が必要だ」と強調した。韓国・釜山の総領事館前の慰安婦像設置には言及しなかった。 また、小池氏は永住外国人地方参政権付与について「超党派で力を合わせ、実現に向けた努力を続ける」と述べた。社民党の福島瑞穂副党首も「今年、地方参政権の問題を一歩進められるよう国会議員や民団の皆さんとやっていきたい」とあいさつした。 日韓議員連盟会長の額賀福志郎元財務相(自民)は、日本政府が慰安婦像設置への対抗措置として駐韓大使らを一時帰国させたことを「国と国との約束(慰安婦問題に関する日韓合意)を守っていくために初心に帰ってがんばろうというというメッセージだ」と語った。
[32初期非表示理由]:担当:要点がまとまってない長文
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