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安倍政権に対する財務省のささやかな「抵抗」〜17年度予算の注目点 財務官僚たちの困った「習性」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50648
2017.01.08 ドクターZ 週刊現代 :現代ビジネス
■総選挙を見越した調整
トランプ政権の誕生、欧州での保守政権台頭の予兆、中国経済の低迷など、いつ世界が「激動」してもおかしくない2017年。日本では解散総選挙の実施が囁かれるが、昨年はおとなしかった財務省はどのような動きを見せるのだろうか。
今年の財務省の動向を読み解くカギは、ズバリ閣議決定された'17年度予算案にある。
「目玉」となるような予算はないものの、社会保障費の増額などが影響し、最大規模の歳出が盛り込まれている一方で、国債発行は久しぶりの減額を達成した。
この予算で注目すべき点は、公債や借入金の償還、利子の支払いに必要な国債費が、目下のマイナス金利にもかかわらず前年度と「同額」。さらに歳入も2.5%と高い経済成長率を見込んでおきながら前年と同じになっていることだ。この予算では国債費は「過剰歳出」、税収は「過少歳入」となっており、最終的には予算が余る。
財務官僚がこのような予算案を作ったのは、政治家との「補正予算」をめぐる攻防を見込んでのことである。
'14年12月に総選挙があってから今年は3年目になるが、少なくとも「'17年総選挙」の確率は非常に高い。4年目で追い込まれて解散するよりも、3年目でしておいたほうが勝算は大きいからだ。
解散があれば補正予算は「必至」であり、その規模も大型になるはずだ。安倍首相は就任して丸4年になるが、'18年9月には2期6年の自民党総裁任期が終了する。すでに自民党総裁3期9年が確定的であるとはいえ、今年中に総選挙を行い、勝利して3期9年を決定的にしたいはずだ。
■財務省のささやかな「抵抗」
そうした中で、日本の憲政史上最長の政権維持をうかがう安倍政権には、さすがの財務省も抵抗できなくなってきている。
おそらく今年の補正予算で、財務省が政権の邪魔になるようなことはしない。だから当初予算の財源で、補正予算の財源の捻出ができてしまうように財務省は「調整」してきたのだ。
そもそも当初予算では、政治家よりも財務官僚が主導権を持つ。かつては予算案に盛り込まれなかった予算について、政治家が改めて要求をする2000億円規模の「復活折衝」があり、ここが最初の両者の対決の場であった。
ところがこの折衝については、実は分刻みの審議や応答要領のシナリオを書いているのは財務官僚だった。
「茶番」であることがバレてしまってから復活折衝は行われていない。それ以降、当初予算の作成は完全な「官僚主導」になっている。
一方、年間2〜3回作られる補正予算は、議会によって審議されるため、「政治主導」で作成される。民主党政権時には、時の首相も財務省のいいなりであったが、今の安倍政権に対してはそうもいかない。だがこういう時こそ、財務省によるささやかな「抵抗」に注意したほうがいい。
財務官僚は、大型増税ができないとなると、細かい増税や減税廃止、社会保険料アップで国民の負担を増やそうとする「習性」があるからだ。
たとえば今年度予算案では、4月に廃止されるはずだった自動車取得税の実質的な存続や、ビール類への課税強化などが盛り込まれている。こうしたことも、塵も積もれば山となるので目を離してはいけない。
『週刊現代』2017年1月14・21日号より
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