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同一賃金、実効性の壁 政府指針に法的拘束力なし 負担増懸念、賞与に影響大 非正規待遇改善、多様な働き方広げたい=安倍首相
http://www.asyura2.com/16/senkyo217/msg/853.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 12 月 21 日 08:43:10: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

同一賃金、実効性の壁 政府指針に法的拘束力なし
2016/12/21 0:57日本経済新聞 電子版

http://www.nikkei.com/content/pic/20161221/96958A9E93819591E0E29AE3E58DE0E2E3E0E0E2E3E49793E0E2E2E2-DSXMZO1091803021122016EA2002-PN1-2.jpg


 政府は20日、安倍晋三首相が働き方改革の目玉と位置づける「同一労働同一賃金」のガイドライン(指針)案をまとめた。同じ内容の仕事をしていれば、正社員であろうと非正規社員であろうと待遇が同じになるようにするのが狙いだ。しかし、どこまで実効性があるかはおぼつかない。改革は緒に就いたばかりだ。


■なぜいま働き方改革

 政府が同一労働同一賃金の実現をめざす背景には、正社員に比べて少ない非正規社員の給料を増やして個人消費の拡大につなげる狙いがある。停滞感が漂うアベノミクスを再び浮揚させる起爆剤にしたい考えだ。

 日本ではパートタイム労働者の時間あたり賃金がフルタイム労働者の6割弱にとどまる。同一労働同一賃金の仕組みが定着するドイツの8割やフランスの9割と比べて見劣りするのが実態だ。

 賞与も加味すると賃金差はさらに広がり、特に企業規模が大きくなるほど格差は深刻だ。政府は同一労働同一賃金の実現をテコにして、欧州並みまで格差を縮める未来図を描く。

 少子高齢化がすすむ日本では働き手が足りなくなっている。

 政府は雇用者全体の4割を占めるパート労働者や契約社員、派遣社員といった非正規職員の待遇が良くなれば、今まで働いていなかった女性や高齢者が仕事につきやすくなり、働き手が増えると期待している。

 もっとも、企業と働き手の生産性が高まらなければ、企業の稼ぎは増えず、非正規職員の給料を上げるための原資は得られない。同一労働同一賃金とともに、時間でなく成果で賃金を払う脱時間給の導入などを一体で実現する必要があるが、関連法案は国会で棚ざらしになったままだ。

■実現へ道筋どう動く

 同一労働同一賃金は非正規労働者の処遇改善にどの程度の効果があるのか。賃金の多くを占める基本給の格差を縮める効果は、今のところ限定的になるとの見方が多い。

 指針は基本給を「職業経験や能力」「業績・成果」「勤続年数」の3つの要素に分類した。例えば入社以降の経験や能力が同じであれば、非正規の職員という理由だけで待遇を正社員より低くしないように求めている。

 ただ、指針は経験や能力などが同じかどうかの基準を示しておらず、企業が自ら判断することになる。対応はばらつきが予想され、いまの仕組みを変更しない判断をする企業も多いとみられる。

 一定の効果が見込めそうなのは賞与だ。業績への貢献度合いに応じた支給を求めており、経済界では「少なくてもいいから賞与は払ってくれというメッセージ」と受け止める声が出ている。

 非正規労働者を対象とする賞与の制度を持つ会社は全体の4割弱にとどまる。「全く払っていなかった企業が支給するようになれば、それは大きな成果」(厚生労働省幹部)という見方が政府内でも多い。

 ただ、非正規の給料を増やすために正社員の賃金を削るようなことになれば、かえって正社員の働く意欲が低下して改革の趣旨に逆行する。非正規の賃上げは、企業の稼ぐ力を高めるための構造改革が前提となる。

 指針は現時点で法的な拘束力を持たず、企業の自主的な取り組みを促すにとどまる。今後の法改正でどのくらい実効性を確保できるかが大きな焦点となる。

http://www.nikkei.com/content/pic/20161221/96958A9E93819591E0E29AE3E58DE0E2E3E0E0E2E3E49793E0E2E2E2-DSXMZO1091799021122016EA2002-PN1-2.jpg


■企業の対応なお手探り

 「同じ仕事なら採用形態の違いで賃金や処遇が異なるのを直していく」。NTT東日本の山村雅之社長はこう語り、政府の取り組みを評価する。

 非正規社員のモチベーション引き上げは産業界全体の重要な経営課題だ。イトーヨーカ堂は週20時間以上勤務といった一定基準を満たすパート従業員には、正社員と同じ年2回の賞与をすでに支給している。通勤手当や教育訓練、厚生施設の利用なども、正規、非正規で格差はない。

 ただ企業にとっては、同一労働同一賃金の導入によって「人件費負担が増す」(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの土志田るり子研究員)懸念がある。慎重姿勢を崩さない企業は多い。

 検討企業が増えるとみられる賞与についても、ある大手外食チェーン幹部は「生産性向上などで原資を増やさなければ、賞与を出す一方で基本給を削るようなことになりかねない」と指摘する。

 日本経済新聞社が12月にまとめた「社長100人アンケート」で働き方改革で取り組んでいる施策を聞いたところ、同一労働同一賃金は8.3%にとどまった。政府の指針が明確に固まっていなかった時期での調査ではあるが、「長時間労働是正」や「育児介護支援」と答えた経営者が9割を超えたのとは対照的だ。

 最近では非正規社員が正社員との賃金格差是正を求めて、勤め先を訴えるケースが相次いでいる。通勤手当や食事手当などについて、正社員と同一の支給を命じる判決も出ている。

 今回の政府の指針に法的な拘束力はない。ただ今後、指針を手掛かりにこうした訴訟が増えれば、労働のルールに関する判例が蓄積されて大きな流れが生まれ、格差是正に対する圧力は強まる。企業は賃金制度改定などの対応に迫られることになりそうだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGC20H17_Q6A221C1EA2000/

 

経営側、負担増を懸念 同一労働同一賃金、賞与に影響大
2016年12月21日05時14分
写真・図版
日本総研・山田久チーフエコノミストの顔
写真・図版
 「同一労働同一賃金」の実現に向け、政府がガイドライン(指針)案をまとめた。非正社員の待遇改善が狙いだが、企業は労務管理の見直しを迫られそうだ。負担増につながる可能性もあり、早くも懸念の声が出ている。

 非正社員は今や働き手の4割近くを占める。正社員と同じような仕事をしているのに、正社員と待遇差があるケースも目立つ。企業にとってとくに影響が大きいとみられるのが賞与だ。

 厚生労働省が2011年に実施したパート社員の実態調査によると、正社員とパートがいる事業所のうち、賞与を正社員に支払ったのは8割以上だが、パート社員に支払ったのは4割以下だった。支給していても、非正社員には「寸志」のように一定の低額を支払うケースも多いとみられるが、こうした支給方法は今後、認められなくなる可能性がある。小売りや外食など非正社員を多く抱える業界では、企業経営に及ぼす影響は小さくない。

 牛丼チェーンを展開する吉野家ホールディングスは、2万人を超える非正社員を抱える。現金での賞与支給はしていないが、レストランなどで使えるグルメカードや牛丼無料券を20年以上前から配布してきた。今回の指針案について広報担当者は「コスト増にもつながるので、すぐに対応できるものではない」。パート従業員らに賞与を支給していない外食大手も「指針案に従えば負担が増える。影響は大きい」(広報担当者)と警戒を隠さない。

 一方、総合スーパーを展開する…
http://www.asahi.com/articles/ASJDN51Y8JDNULFA028.html

 


 
焦点:非正規同一待遇へ指針、企業は抵抗 立証責任など課題残る ロイター 2016年12月20日 18時53分 (2016年12月20日 23時06分 更新)


[拡大写真]

[東京 20日 ロイター] - 安倍晋三首相が「働き方改革」の最優先事項に掲げる「同一労働同一賃金」の実現に向け、非正規労働者の差別に関する政府のガイドラインが示された。
将来的に非正規であることを理由にした賃金・待遇差別の禁止へ第一歩を踏み出したが、労働コストの確実な増加が予想され、企業側は抵抗姿勢をみせており、違法性の立証責任を労働側に求めている。実効性の確保には、なお多くの課題が残っている。
<あいまいな差別禁止へ踏み出したガイドライン>
「安い労働力として増えた非正規雇用者は、今や労働人口の半数弱まで達した。日本社会の持続可能性という視点から、企業にも価値観を共有してほしい」──。
非正規労働者の待遇改善に取り組む全国ユニオンの関口達矢事務局長は個人的見解としながらも、賃金・待遇の均等均衡への理解を訴える。差別待遇が不合理であるか否かで裁判に発展せざるを得ない事例がある中、待遇改善はなかなか難しいとみている。
政府が今回発表したガイドラインによると、基本給の正規・非正規間の差について、これまで企業側が理由として挙げることが多かった「将来の役割期待が異なるため、賃金ルールが異なる」といった主観的理由だけでは足りないとしている。
この点について政府は「これまでと大きく異なる」(内閣官房幹部)としている。また、現在の業務に関して同じキャリアを持つならば、非正規を理由とした賃金差は不合理と見なされる。手当も非正規社員へのボーナス支給や休暇付与は同一とすることも盛り込んだ。
ただ、ガイドラインには法的根拠がなく、強制力もない。「ガイドラインという位置付けであれば、実効性が期待できない。(法改正とともに)できれば企業が取り組みの実行計画を発表することなどが望ましい」と、働き方改革会議の有識者委員を務める少子化ジャーナリストの白河桃子氏は指摘する。
政府も今回のガイドライン案をもとに、来年早々にも労働関連法(労働契約法、パートタイム労働法、労働者派遣法)の改正案作業に取り組む。法案が国会を通過して初めてガイドラインが有効となるため、具体的な事例による差別が禁止され、実効性が伴うまでには相当の時間がかかりそうだ。
<企業の抵抗、労使の溝大きく>
また、ガイドラインが現実に適用されても、なお、実効性に疑問が残るとの声もある。
連合では、ガイドラインによる合理的理由のない処遇格差の線引きは、現場での判断の参考資料と位置付けている。
総合労働局の村上陽子総合局長は「何が不合理な差別に当たるのか、目安はあった方がよいが、職場によって賃金や手当の概念も異なり、働き方も多様であるため、一律に行政が線を引くことは難しく、縛り切れない」と指摘。ガイドラインで範囲を限定すべきではないという。
連合が求めるのは、労働契約法に総則的な規定を置き、現状でははっきりと書かれていない合理的理由のない処遇差別禁止を法律に明記し、実効性を高めるために、差別の「合理性」の立証責任を使用者側が負うこととしている。
しかし、この点で産業界との溝は深い。経団連は、同一労働同一賃金という考え方に抵抗が強い。
榊原定征会長は今月5日の会見で「同一労働同一賃金の検討を進めるにあたっては、日本の雇用慣行にも十分配慮するよう繰り返し述べてきた」「企業の負担につながれば、国際競争力を毀損(きそん)することになるため、慎重な検討が求められる」と述べている。
しかも、今年夏に経団連がまとめた方針では、差別が合理的かどうかの理由を企業が立証することには反対姿勢を示す。立証責任を負わされると「企業は紛争回避のため、正規従業員と非正規従業員の仕事を明確に分けることが想定され、正社員登用の機会減少や、高齢者の再雇用後の活躍が阻害されるおそれがある」としている。
<コスト増へ身構える企業>
企業の抵抗の背景には、これまで低コストで労働力が確保できた非正規社員の待遇改善が、企業にとってコスト増となるためだ。政府内でも実効性確保の大きな壁の1つとして、企業のコスト意識が壁になるとの見方が出ている。
安倍首相は「働き方改革実現会議」で取り組むべき課題の第1番目に「同一労働同一賃金」を掲げ、正規・非正規の区別を廃止するというスローガンを掲げている。
内閣官房によれば、3月に同会議が取りまとめる実行計画には法制化が盛り込まれる見通し。
しかし、経営側と労働側の主張には大きな隔たりがあり、実効性のある取り組みには、安倍首相の「働き方改革」への強い決意が不可欠と言えそうだ。

(中川泉 編集:田巻一彦)


 
非正規の待遇改善、多様な働き方の選択広げたい=安倍首相 ロイター 2016年12月20日 18時59分 (2016年12月20日 23時06分 更新)

[東京 20日 ロイター] - 安倍晋三首相は20日夕、官邸で開いた働き方改革実現会議で「非正規雇用で働く方の待遇を改善し、女性や若者などの多様な働き方の選択を広げていきたい」と述べ、同一労働同一賃金の導入に向けた意欲を示した。その上で「正規労働者と非正規労働者の間の不合理な待遇差を認めない」と強調した。
同日の会議では、同一労働同一賃金に関する政府のガイドライン案が示され、今後はこれに基づいて法改正の議論を進める方向だ。
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20161220/Reuters_newsml_KBN14910E.html
 

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コメント
 
1. 2016年12月21日 09:41:52 : 5JJhl4sqEg : LVDzBwXTDD4[10]
>同一賃金

この言葉、安倍晋三のやろうとしていることを思うなら、安い方の賃金に合わせる意味で使用している言葉としてしか聞こえない。


2. 2016年12月21日 13:29:08 : jfefU9Qld6 : SlwQvN5yNf0[1]
待遇改善だの、賞与を出せだの

ぐだぐだガイドラインなんぞいらん❗

非正規などと言う雇用体系をやめさせ

全員社員、正規社員にすればよい。

生活が安定して、人生計画も立ち、

消費が増え、子育てもしやすく、

老後の心配も無くなる。

高度成長の時を考えれば簡単な答。


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