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プーチン武蔵「一本勝ち」に終わった日ロ首脳会談
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2016年12月17日 植草一秀の『知られざる真実』
「たった1回の首脳会談で解決するような簡単な問題ではない」
安倍首相はロシアのプーチン大統領との
16回目の会談
を前にこう述べた。
16回目の会談なのに、あたかも、初めての首脳会談であるかのように語る。
「息を吐くようにうそをつく」
との風聞があるが、なるほどと思わせるものがある。
上記の発言は11月21日のアルゼンチンの首都ブエノスアイレスでの記者会見でのもの。
この会見で、安倍首相は
「米国抜きのTPPは意味がない」
とも述べた。
その1時間後、米国のトランプ次期大統領は、
「大統領就任初日にTPPからの離脱を宣言する」
ことを、改めてビデオメッセージで全世界に発信した。
安倍首相は国連総会出席のため訪米した際の9月19日、ニューヨークでヒラリー・クリントン氏と会談した。
大統領選挙最終局面で、トランプ候補と対決しているクリントン候補とだけ会談したのである。
このことについて、産経新聞は次のように伝えた。
見出し
安倍晋三首相とヒラリー氏の会談、米大統領選直前に“異例”
にじむトランプ氏への不信感、日米同盟崩壊への危機感
本文冒頭部分
「再びお目にかかれてうれしい。私の政権が進めている『女性が輝く社会』にいち早く賛同の意を表明していただいたことにお礼を申し上げたい」
19日午後(日本時間20日朝)、米大統領選民主党候補ヒラリー・クリントン前国務長官を米ニューヨーク市内のホテルで迎えた安倍晋三首相は、こう語りかけた。女性政策を持ち出しつつ、クリントン氏との個人的な“信頼関係”を見せつけることで、共和党候補のドナルド・トランプ氏への不信感をにじませたのだ。
首相が米大統領選候補者と会談するのは極めて異例だ。ましてや投開票日まで2カ月を切っている。外務省幹部は「会談の内容より、会ったこと自体が大きな驚きだ」として、会談を要請したのはクリントン氏側だったと説明する。
しかし、会談すればクリントン氏に「肩入れ」したとも受け取られかねない。それでも首相が踏み切ったのは、日米同盟を覆しかねない言動を繰り返すトランプ氏が大統領になることへの危機感を強めているからだ。
ところが、大統領選ではトランプ氏が勝利した。
慌てふためいた安倍首相は、慌ててニューヨークにあるトランプタワーの私邸詣でを挙行した。
50万円のゴルフクラブを持参しての朝貢外交、より正確に言えば、土下座外交だった。
このトランプ私邸詣での直後に南米に移動し、APEC首脳会談に出席したのち、上記の記者会見に臨んだ。
「甘い外交」に対する厳しい現実が安倍氏に突き付けられたものと言える。
この安倍氏が満を持して、故郷山口県長門市で日ロ首脳会談を設営した。
日ロ平和条約締結を実現する
「長門宣言」
を発表する目論見で設営したものである。
しかし、会談は冒頭から、完全なロシアペースで行われた。
2015年9月28日に国連本部で行われた日ロ首脳会談の際、安倍首相がロシアのプーチン大統領を待たせる遅刻を演じた。
その「返礼」を贈るかのように、プーチン大統領の日本到着は2時間半も遅れた。
山口県での会談であることを踏まえて、プーチン大統領は
宮本武蔵の巌流島での佐々木小次郎との決闘
を念頭に置いて行動したのだと思われる。
結果は、プーチンの完全勝利に終わった。
領土問題には触れることもできず、
ロシアが要求する
日ロ共同経済活動を実施するための協議を開始する
ことだけが決定された。
「成長戦略の柱」だとしてきたTPPが完全漂流し、
韓国との間の従軍慰安婦問題の解決は大きく遠のき、
日ロ平和条約締結は一気に遠く彼方に霞んでしまった。
トランプ氏のTPP離脱メッセージ発表もプーチンの2時間遅れ到着も、安倍首相の行動による「ブーメラン」の側面が強い。
年内の東京開催を予定していた日中韓首脳会談も流れた。
「地球儀俯瞰」などと自画自賛してきた安倍外交の凋落が著しい。
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