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東京都議会「復活予算」廃止をめぐるガチンコ対決はこう見よ! 肩透かしをくらった小池知事だが…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50438
2016.12.18 ドクターZ 週刊現代 現代ビジネス
■マスコミのミスリーディング
東京都議会に長い間慣習として残っていた「復活予算」の廃止に向け、小池百合子都知事が動き出した。
この復活予算とは、予算編成の段階で除外された項目を議会の要望によって復活させるもので、地方自治体では東京都独自のものだ。またその規模は'16年度予算で200億円にのぼる。
今回、小池都知事は「都政の『見える化』を進める」ためにこの予算の廃止を進める方針。これに対して議会の最大政党である自民党は当初反発したものの、肝心の「都議会のドン」内田茂氏はいまのところはっきりした反応を見せず、「VS.自民」を打ち出そうとした小池知事は肩透かしを食らった格好になった。「復活予算」の是非をめぐる小池知事と自民党の攻防をどう捉えるのが正しいのか。
メディアではこの復活予算が特例で巨額であると強調されているが、これはミスリーディングだ。割合としては、都の一般会計予算7兆110億円のうち0・3%ほどにすぎない。
確かに復活予算を持つ地方自治体は珍しいが、各省と財務省のあいだには「復活折衝」と呼ばれる、復活予算と同様の予算調整がかつてあった。この復活折衝により、予算案修正はほとんど行われず議会を通過していく。ちなみにこの復活折衝は最大で2000億円とかなりの巨額であった。
次に、この予算についての都知事と都議会の関係を整理しておくと、予算の編成・提出権は都知事にあり、予算の修正・決定権は都議会にある。その意味で、今回小池都知事が出した復活予算廃止方針について、都自民党は即座に反対したが、これは小池都知事の挑発に乗った都自民党の勇み足であった。
今の段階で大騒ぎすれば小池都知事の思うつぼ。それに気がついた都自民党は「議会で議論する」と方針を変えた。今はおとなしくして、'17年2月からの定例都議会での予算審議に改めて持ち越そうと考えたわけだ。
■軍配はどちらに上がるか?
そもそも例年であれば、12月に都議会の各党から予算要望を受け、翌年1月上旬に予算原案を作成する。都議会の各党は同月中旬、業界団体などの意向を踏まえて2度目の予算要望を都に行うが、都知事はこの要望を受け、復活予算枠の200億円の財源で追加計上し予算案を確定させてきた。
このため、都議会の予算審議は「ガチンコ対決」というよりは多数与党と都知事の間での「なれ合い」で進められてきた。
だが今回、復活予算がなくなれば、多数与党と都知事の「ガチンコ」が2月の予算審議で見られるかもしれない。これは興味津々である。
ただし、この勝負は圧倒的に都自民党のほうが有利だ。議会の多数を占め、予算の決定権を握っている以上、小池都知事がどう噛みつこうと大局は変わらない。財源さえ用意できれば、都知事が提出した予算に、従来からの復活予算を加えて、予算の増額修正も可能だ。また、都知事の提出した予算の一部を削り、復活予算に組み替える予算修正もできるのだ。
議会勢力のいない小池都知事が都議会に対抗していくためには、都民の支持をいつまで維持できるかがポイントになる。最近の豊洲問題、五輪競技場問題で小池都知事のパワーに陰りが見えるのはかなり気がかりだ。
『週刊現代』2016年12月24日号より
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