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韓国を笑えるのか 原発存続ワイロ政治横行にマヒの国
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/194849
2016年11月30日 日刊ゲンダイ 文字お越し
献金は自民に、ツケは国民に(C)日刊ゲンダイ
韓国では、国家ぐるみの贈収賄事件に関連して朴槿恵大統領が任期満了前の辞任を表明する事態に追い込まれているが、お隣の国のことをとやかく言えたものではない。この国で横行するデタラメ政治の実態を知れば、暴動が起きないのが不思議なくらいだ。
今週、大メディアが相次いで報じたのが、福島第1原発の事故の賠償や廃炉などにかかる費用が当初の2倍に膨らみ、20兆円を超えるというニュースだ。費用の増加分を誰が負担するかについては、経産省の有識者会議で議論していて、東京電力の送電線の利用料金に廃炉費用を上乗せして新電力からも徴収する案や、電気料金に上乗せする案が検討されている。要するに、国民負担だ。
元経産官僚の古賀茂明氏が言う。
「東電は実質的に破綻したゾンビ企業で、廃炉や除染を自己資金で進めることは不可能です。最終的には電気料金か税金で、国民負担は避けられない。しかし、東電を救済することを最優先するあまり、東電の株主や貸し手などの責任論がごっそり抜け落ちて、いきなり国民負担の話にされてしまうのは筋が通りません。銀行は本来、リスクを取って融資するわけで、無担保で貸した2兆円も含め、完全に貸し手の責任です。その借金を棒引きにすれば、少なくとも数兆円の国民負担が減る。つまり、破綻処理した方が国民負担が少なくて済む。ところが経産省も電力会社も、東電が潰れると、そこで初めて国民負担が生じるかのような宣伝をしている。国民を騙して、東電を守ることを正当化しているのです。経産省の有識者会議では、もし再び原発事故が起きた場合も、電力会社は潰さず、国民にツケ回しするスキームをつくろうとしています。電力会社と銀行を甘やかし、負担は常に国民に押し付けられることになってしまいます」
■18年ぶりに企業献金を再開
そもそも東電を生き永らえさせるスキームをつくったのは、東電のメーンバンクと経産省だとされる。銀行の懐は一切痛まない都合のいいスキームだ。あの事故から5年が経ち、さらに廃炉費用がかさむとなっても、東電は潰れず、株主や銀行の責任は問われず、どうやって国民に負担させるかという議論ばかりなのである。
このタイミングで、メガバンクが自民党への献金を18年ぶりに復活させたのも嫌な感じだ。25日に公表された15年の政治資金収支報告書によると、3メガが足並みを揃えて、自民党の献金の受け皿である「国民政治協会」に2000万円ずつ献金している。
「メガバンクの献金再開については、メディアもあまりに鈍感です。日本航空の破綻処理ではメガバンクも債権放棄しましたが、社会的に大きな混乱はなく、再建に向けて走り出すことができた。本来は、銀行の責任を追及するべきメディアが、“東電を潰したら大変だ”という原子力ムラのキャンペーンに協力して、国民を騙す共犯者となっています。監督官庁の経産省でも、事故当時の事務次官も天下って悠々自適の生活。誰一人責任を取っていません。それどころか、東電は破綻していないというフィクションを守るため、安倍政権と一体になって原発再稼働に邁進し、原発利権はますます肥大化しています」(古賀茂明氏=前出)
原発事故は自民党の責任でもある。たまたま民主党政権の時に事故が起きたが、安全神話に乗っかって原発行政を進めてきたのが歴代の自民党政権だった。その自民党と原子力ムラ、そして銀行が結託して、事故の責任を隠蔽し、国民にツケを押し付けようとしている。こんなことが許されていいのか。
破綻処理が先だ(東電HDの広瀬社長)/(C)日刊ゲンダイ
政官財に司法とメディアも巻き込んだ癒着のコングロマリット
そもそも企業献金は、何らかの見返りを期待して渡すものだ。カネで政策を買う。だからこそ、企業献金を制限し、政党交付金で賄う制度をつくったのではなかったか。公共性が高いという理由で、過去には公的資金も投入された銀行が、政権政党に献金することの正当性には疑問符がつく。
しかも、今は東電が債務超過に陥らないよう、新たな救済スキームをつくっている最中なのである。銀行団は東電の株主でもあるし、これまで融資した数兆円がすべてパーになれば、さすがのメガバンクも経営が危うくなる。そこに18年ぶりの献金再開だ。これが賄賂でなくて何なのか。
せめて司法がマトモに機能していれば、こうした腐敗の構造にメスが入り、権力の横暴にストップがかかる可能性もあるのだが、そんな壮挙は期待するだけ無駄だ。そう思い知らされるような出来事があった。28日、事前収賄などの罪に問われた岐阜県・美濃加茂市長の控訴審で、1審の無罪判決から一転、逆転有罪判決が言い渡された一件である。
事件そのものは、現金30万円を市長に渡したと主張するたった1人の証言だけで起訴した無理筋で、1審では贈賄側の証言が虚偽ということになり、無罪判決。控訴審でも、「控訴棄却で無罪」になるとみられていた。ところが逆転有罪だ。
「あり得ない判決です。判決理由では、控訴審裁判所が職権で行った贈賄供述者の証人尋問にも触れず、1審と同じ証拠ばかりなのに、結論は真逆になった。最初から『有罪ありき』で証拠を評価し、市長の話を一言も聞くことなく、強引に有罪の結論を導き出した印象です。しかも、その判決要旨を当事者である被告人の弁護人には渡そうとせず、先にマスコミに配布していた。ことごとく異常で、何らかの政治力が働いたとしか考えられません」(元特捜検事の郷原信郎弁護士)
■不可解判決の裏にも原子カムラ
司法関係者の間では、不可解な判決の背後に、東芝の不正会計事件があるといわれている。
「東芝の粉飾決算で歴代3社長を刑事告発することに対し、東京地検は一貫して消極的ですが、証券取引等監視委員会(監視委)は立件すべきという立場で、事情聴取もしていた。検察OBが多い監視委と、“本体”の検察が対立するのは異例の事態ですが、強硬派の現委員長の任期は12月まで。次の委員長に内定しているのが、美濃加茂市長を無理筋の事件で起訴した責任者で、当時は名古屋地検の検事正だった長谷川元広島高検検事長なのです」(検察関係者)
この人物はもちろん、東芝事件を立件する気はないという。美濃加茂市長が無罪判決のままなら名古屋地検の大失態で、次期委員長に傷がつく。そうなると、東芝事件にも影響が出かねない。そういう政治的配慮が働いたのではないかとみる向きは少なくない。
「忘れてならないのは、東芝が世界有数の原発メーカーだということです。だから、国策企業として守られている。そもそも不正会計の原因になったのは、米国の原発会社ウェスチングハウスを買収したことです。福島原発事故以降、海外での受注が激減し、巨額の減損問題が発生した。刑事事件化すれば、そういう原発事業の闇が白日の下にさらされ、国民の反発で、安倍政権の原発推進政策にも“待った”がかかってしまいかねない。だから、東芝の不正会計事件は封印する。検察庁に政治圧力がかかっているのだと思います。この国では、司法もメディアも政官財の癒着を見て見ぬふりで、権力の走狗になり下がっている。政府の巨悪に挑む韓国の検察やメディアの方がよっぽど健全です」(政治評論家・本澤二郎氏)
安倍政権で、政官財癒着のトライアングルが完全復活してしまった。東電を取り巻く事例は、その一端でしかない。権力に群がり、利権を分け合う構造腐敗が、あらゆる分野を汚染している。自民党の政権復帰後、企業献金が3年連続で増えているのが証拠だ。安倍一強体制が続く限り、汚染は複合的に広がっていくことになる。
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