現在の韓国の情勢は、過ぎたるは猶及ばざるが如し。
あまりにも過剰な「ゴシップ」の洪水で国民や国全体が混乱に陥っている。
なんと愚かなことか？

検察の被疑容疑だけで罪人と決めつけて、デモで退陣させるのは、西部劇のリンチと何ら変わりがなく、法が支配する文明国家ではない。淡々と法的手続きに従って、進めればよいだけ。大統領が、法を捻じ曲げようとしたときに初めて、そうしたデモ行為が正当化される。

朴大統領が、ミロシェヴィッチのようにジェノサイドを行った訳でもなく、国政壟断という中身が明確でない「まじないに」より、世界で例のないような大規模なデモがおこる。

およそ、文明国ではありえない行動パターンであり、民主主義とは異質のような気がする。

銃弾と対峙する危険性をはらんだ独裁政権の打倒のためのデモと本質的に異なる。

安全安心なデモで、単なる、ストレスの発散的要素が大部分を占めているのではないのか。もし、そうなら、この国の行く末は、極めて暗いと言わざるを得ない。

一方、日本の現状も、明るいとは到底言えない。羊の群れのような国民性も、やはり、民主主義を成熟させる役には立たない。今後の民族主義に回帰する世界情勢では、国の方向自体にも拘わる政治問題に民主主義が機能しない可能性がある。

一番始末に負えないのは、民族主義と既得権益層の利益が合致する局面、即ち、侵略や戦争であるが、これは現在では、ヤルヤル詐欺の世界でしか機能しない状態である。

次に問題になるのは、韓国の例でも見られるような、真の民主主義が機能しない、国内の混乱ではないのか？この顕著な形が、早晩、米国やヨーロッパで噴出するような気がする。

カルトはシロアリだ。運動、資金、人材を提供して政治に近づき、国家を貪り尽くす地位を得ようとする。一旦地位を得たら世にも醜悪なカルト支配を進め、気づいた時はもう遅い。随所に巣食う寄生虫を除去できない。

今回、韓国はカルトの追放に成功するかもしれないが、別のカルトが入り込むだろう。法的に政治における信仰の自由を否定するしかない。政教分離を徹底しなければ、何度でも同じことが起きる。