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トランプ次期大統領(C)ロイター
“怪物大統領”がトドメを刺す 「統合と協調」の国際社会 日本経済一歩先の真相
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/194045
2016年11月18日 日刊ゲンダイ
世界情勢が混迷の様相を深めている。それは、今年6月に英国が国民投票を経てEU離脱を決めたのを機に予想はできた。国際社会は「分裂と抗争」の時代に移行するだろう、と。ただし、「まさか、ここまでとは」と思えてならない。
フィリピンのドゥテルテ大統領が米国との決別をにおわす「暴言外交」で、南シナ海の領有権問題を引っかき回したかと思えば、隣国・韓国では国政私物化で、朴槿恵大統領の退陣を求める世論が沸騰。絶体絶命の危機に立たされている。そうした中、全世界にメガトン級のショックが駆け抜けた。
大方の予想を覆したトランプ新大統領の誕生によって、国際社会は完全にリーダー不在の時代に突入した。現職のオバマ大統領は3年前の会見で「米国は世界の警察官ではない」と表明。トランプも同様の発言を繰り返し、内向き志向の「米国ファースト主義」を打ち出している。
米国が世界の警察の座から降りれば、「分裂と抗争」というカオスが、ますます強まっていくのは必至だ。しかも、トランプ氏は自由貿易に後ろ向きの姿勢をみせ、極端な保護主義政策に傾斜している。同盟国であるはずの日本も「カヤの外」に置かれ、TPP合意を完全にないがしろにされているのが、いい例だ。
また、トランプ氏の政治思想は極右に位置する。メキシコ移民の送還やイスラム教徒の入国禁止などといった排外主義的暴言を繰り返し、怒れるプアホワイト層の熱烈な期待を集める白人至上主義者でもある。
これだけ歪んだ怪物が米国をどう導き、世界をどのような方向に持っていくのか。皆目見当もつかないのだが、ひとつだけ確かなことがある。
国際社会が先の大戦の反省の上に立って堅持してきた「統合と協調」の流れが途絶えつつあることだ。他国間同士が共に考え、共に手を携えていこうとする発想が消え、独自路線を突き進もうとする流れが強まっていくことだろう。
地球儀を俯瞰すれば泥沼のシリア内戦は、いまだ解決の糸口すら見いだせず、欧州にも中東にもアジアにもテロの脅威が吹き荒れている。冷戦終焉後、グローバル化が始まって四半世紀。ヒト・モノ・カネが自由に行き交う国境なき時代への反動が、冷戦体制で閉じ込められていた「抗争の火種」を地球規模で呼び覚ましているかのようだ。
時代の大きな転換期を迎える中、安倍首相は世界のリーダーに見境なくスリ寄るだけだ。われ先にとニューヨークにいるトランプ氏のもとに馳せ参じ、ロシアのプーチン大統領を故郷・山口に招く。この無定見な発想は極めて危うい。
安倍首相は新しい時代の日本をどう描くつもりなのか。今こそ学者やシンクタンク、企業経営者など、あらゆる知識層を総動員して、日本が生き残る道を模索すべきである。
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