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正念場のカジノ法案、成立か廃案か〜「ハマのドン」も都知事もやる気 迫るタイムリミット
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50227
2016.11.17 伊藤 博敏 ジャーナリスト 現代ビジネス
■「ハマのドン」がやる気に
カジノ法案の審議入りを巡る国会でのギリギリの攻防が続いている。
カジノといえばギャンブルだが、法案の正式名称は、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)推進法案であり、子供から大人までが楽しめる滞在型リゾートとして、安倍晋三首相の推進する成長戦略のひとつに挙げられている。誘致する自治体、ゲーム機業界、ホテル業界、デベロッパー、ゼネコンなど関係業界の期待は高い。
超党派の議員グループ「国際観光産業振興議員連盟(IR議連)」は、今国会での成立を目指し、早くから活動を開始。これまでは、反対のスタンスだった公明党が審議入りを容認したことで、一気に法案成立の可能性が高まった。
だが、民進党が慎重姿勢を崩さず、14日、野田佳彦幹事長が「今月末という限られた会期のなかで、急いで審議するテーマではない」と発言。これを受けて、推進派の日本維新の会の馬場伸幸幹事長が、15日、IR議連に35名の民進党議員が参加していることを指摘し、「どこが提案型政党なのか。言行不一致の態度に怒りを覚える」と批判した。
何度も浮き沈みを繰り返し、一時はお蔵入りしていたカジノ法案は、30日の会期末を見据えながら、推進議員らによる“奮闘”に成立か否かが委ねられている。
カジノ法案が大きく前進するにあたり、「ハマのドン」こと藤木幸夫・藤木企業会長(86)の果たした役割は大きい。その意欲は、『FRIDAY』(11月18日号)が直撃インタビューで引き出している。
「(カジノ法案は)通りますよ。間違いないです」
こう断言した後、藤木氏は「菅(義偉官房長官)にはもう言ってある。(山下埠頭の再開発は)『俺がやるよ』とね。(中略)そこにカジノだとか、何を呼ぶかは、林が、林(文子横浜)市長が決めること」と、述べている。
同誌は「官房長官も横浜市長も呼び捨てにする“ドン”が、ついに動き出した」と、結んでいるが、それだけの実力者であるのは間違いない。
藤木企業は港湾荷役が本業で、父・幸太郎初代が、田岡一雄山口組三代目とともに、全国の港湾荷役の「仕切り役」であったことから、藤木氏は田岡三代目を「田岡のおじさん」と、呼ぶほど親しく交際していた。
横浜港運協会会長として、横浜港を差配しながら横浜エフエム放送社長など地元有力企業のトップを兼任。一方で、小此木彦三郎元建設相とは昵懇の関係で、その秘書を11年間務めた菅官房長官とは40年来の仲で有力後援者。林市長の後援会長でもある。
カジノ誘致は、当初、フジテレビを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(フジMHD)が、日枝久会長の陣頭指揮のもと社運をかけた「お台場カジノ」がリード。
一時は、カジノ第一号は間違いない、といわれたものの、カジノ法案の成立が遅れ、その間に、旗振り役だった石原慎太郎都知事が衆院への鞍替えで退任し、後継者の猪瀬直樹氏がスキャンダルで失職。その次の舛添要一氏が、カジノに関心を示さなかったこともあってしぼんでいった。
その隙を突いて、急浮上したのが、山下埠頭の約50ヘクタールにカジノを誘致するという「横浜カジノ」である。
■フジの野心
林市長が14年の年頭会見で誘致を表明、4月には市役所内にプロジェクトチームを編成したが、ローカルな動きを後押ししたのが菅官房長官だった。
「横浜をプッシュしたいがそれでもいいか」と、舛添都知事に“仁義”を切ったうえで、林市長とともに、カジノ運営のノウハウを持つセガサミーホールディングスの里見治会長と会っている。
それをさらに後押ししたのが、山下埠頭の「横浜カジノ」と東京や羽田空港へのアクセス権を持つ京浜急行電鉄のIR事業への進出表明。そしてなにより、「ハマのドン」の決断だった。カジノ推進派の二階俊博氏が自民党幹事長に就任。菅氏同様、二階氏とも親しい藤木氏が、二階氏もプッシュした。
こうした盛り上がりに「お台場カジノ」も負けてはいない。
舛添退任の後を受けた小池百合子都知事はカジノ推進派。また、フジMHDは復活の手がかり足がかりは残していたし、日枝氏は、安倍首相との個人的なパイプを生かし、これまで積極的なロビー活動を展開してきた。
株式市場も、フジMHDの「カジノ復活」に期待する。同社の株は、6月14日の年初来安値の1068円を底に、地合いの悪さにも関わらず伸び続け、11月14日の終値は1453円だった。
「最初の起爆剤になったのは、ポケモンGOの運営会社に出資していることでした。でも、ブームが一息したあとも上がり続けているのは、カジノ期待によるものです」(フジMHD幹部)
大阪も負けてはいない。
11月9日、2025年万博博覧会・誘致委員会の準備会が発足。発足式には、松井一郎大阪府知事と関西経済三団体のトップが集まった。そこで浮上したのは、「万博とIRをセットにし、双方の予定地の大阪湾の人工島・夢洲の効率的な開発を目指す」というものだった。
カジノ誘致による経済効果1兆4000億円と弾いている関西経済同友会の森詳介会長は、定例会見で、「大阪のベイエリア開発の有効なツールとなるので、(カジノ法案を)できるだけ早く成立させていただきたい」と、述べた。
成立か否か――カジノ法案は自治体と業界が期待を寄せるなか、正念場を迎えている。
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