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「ドゥテルテは試金石」と書いた森永卓郎の卓見−(天木直人氏)
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2nd Nov 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
発売中の週刊実話(11月17日号)で、経済アナリスト森永卓郎がじつに素晴らしい事を書いている。
その要旨はこうだ。
一連のドゥテルテ大統領の行動は、「米国に逆らうと何が起きるか」という事に対する大きな試金石だと。
なぜか。
これまで米国に逆らってきた国は、中国とかロシアとか、核兵器を持つ大国だった。
裏を返せば、大国でもなく、核兵器も持たない普通の国は、
米国(あるいは中国、ロシア)に従属してこざるを得なかった。
日米交渉において、なぜ日本はいつも全面譲歩を続けているのかを官僚に聞くと、
「米国に逆らったら、日本はあっという間に中国やロシアに占領されて、存在自体を失ってしまう」と言う。
それならドゥテルテのフィリピンを見習ったらどうか。
今フィリピンがやろうとしていることは、西側陣営にとどまりながら、米国の支配から逃れ、
同時に中国やロシアとも友好関係を築くという戦略だ。
もしこれが可能だと証明されたなら、日本は大きな選択肢を手に入れることができる。
ドゥテルテが成功するかしないかは、日本の戦後体制を根本から変える可能性を秘めている。
すなわちドゥテルテは、日本が対米自立できるかどうかの試金石である。
そう森永卓郎は言ってるのである。
もちろん、ドゥテルテが出来ても安倍首相に出来るとは限らない。
いや、日本の首相にできるとは限らない。
そもそも、日本の首相には対米自立をこころざす者は出てこない。
なぜなら、フィリピン国民と違って日本国民はそのような首相に圧倒的な支持を与えないからだ。
しかし、森永卓郎がいみじくも指摘しているように、西側陣営にとどまりながら、
米国はもとより、ロシアや中国とも自立して、
なお良好な関係を保つという外交が望ましいのは、誰も否定できない。
それを目指すのが新党憲法9条である。
最後に森永卓郎はこう書いている。
私は、差別主義者が嫌いなのでドゥテルテ大統領を全く評価しないが、ドゥテルテの外交は見習いうべきだと。
まさしくドゥテルテに欠けているのは基本的人権を最優先する憲法9条の精神だ。
森永卓郎の書いていることが本心なら、
森永卓郎は新党憲法9条の存在を知れば支持できないはずがないと思うが、はたしてどうだろう。
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