http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/393.html
Tweet |
安倍首相の威を借る“ラスボス”二階俊博幹事長の正体
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/193091
2016年11月2日 日刊ゲンダイ 文字お越し
やりたい放題(C)日刊ゲンダイ
離党するのか、除名するのか。小池百合子都知事を支持する「7人の区議」の処分をめぐるドタバタは、ばかばかしくて見ちゃいられない。
世論人気を引っ張るため、自民党都連との対決構図を維持したい小池に、自民党が踊らされている。そもそも最初にこの混乱を招いたのは、党本部の二階俊博幹事長だ。都知事選で党の決定に反して小池を応援した若狭勝衆院議員を、アッサリ「厳重注意」で済ませ、勝ち馬に乗るために補選で公認するという無定見をさらしたのが発端なのだ。
「党本部と地方組織の確執は自民党では日常茶飯事で、そういう時は幹事長が出てきて調整する。今回もそのひとつではありますが、都知事選の候補者選びの段階から党本部が介入し過ぎたため、都連には党本部に対する不信感が芽生えていた。二階さんは結果オーライで小池さんや若狭さんとも握手し、現場の都議や区議は、党本部に振り回されているように感じているのです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
おまけに“取り込んだ”はずの小池と若狭からは区議の処分を巡って反発されている。二階が処分見直しの仲介役になろうと企画した7人の区議との会食を小池が拒否。区議への“ドーカツ”を予想した小池が先回りしたのだろう。若狭は自民党公認で補選に当選したばかりなのに、「区議が除名されれば離党する」と言い張り、二階は「そんなとんがった話をするもんじゃない」と激怒である。
改めて一連の経緯を見ていくと、二階のやっていることがいかに支離滅裂か分かるというものだ。
■安倍のストップで解散風にブレーキ
そのくせ二階は、上にはヨイショを徹底。安倍首相のためにいち早く総裁任期延長を言い出し、その決着を早めるために解散風をブンブン吹かせたのは周知の通りである。
選挙を取り仕切る幹事長が、「いつ選挙があってもいいという準備を怠りなくやっていく」「衆院の選挙区見直し前でも解散を縛るものではない」と具体性をもって発言するものだから、党内の若手・中堅だけでなく野党も大慌て。幹事長発言に乗っかって下村博文幹事長代行まで、「この秋で2年だから『いつ解散があってもおかしくない』という常在戦場の雰囲気にはなりつつある」とあおりにあおった。
ところが、総裁任期延長が内定し、安倍がストップをかけた途端、二階は「ただちに解散をどうということは総理も念頭にないでしょう」とブレーキである。解散をオモチャにしたのだ。
「普通なら幹事長は『解散は総理の専権事項ですから』と火消しに回るものです。安倍首相の意向を忖度して解散風を吹かせ、同時に自分の求心力や存在感を高めようという狙いなのでしょう」(政治評論家・野上忠興氏)
すっかり二階は「大物幹事長」よろしく党を牛耳っているのだが、上にはヒラメ、下にはドーカツの品性下劣な男が、そもそもそんな大層な政治家なのか。
関西政界に詳しいジャーナリストの櫻本幸吉氏がこう言う。
「二階さんは根本的に、自分の選挙と地元・和歌山への利益誘導しか考えていない人ですよ。幹事長になっても、毎週のように地元に帰ってきていますしね。国土強靱化を一生懸命やっていますが、紀伊半島へ高速道路を延伸させることが二階さんの悲願なんです。政治理念はゼロ。政策は道路建設と親中国ぐらいでしょうか。小泉郵政選挙を党の総務局長として仕切って、論功行賞で経産大臣にしてもらいましたが、郵政民営化には何の思い入れもなかった。結局、自分にとってプラスかどうかが、行動原理なのです」
だから最近、最もご執心なのは自派閥拡大だ。幹事長ポストを絶好のチャンスと捉え、勧誘に余念がない。つい最近も2人の衆院議員が二階派入りして総勢40人となり、麻生派を抜いて党内第4派閥に浮上した。
さらに、地元事情で自民党に入れない無所属の“子分”たちまで、幹事長権限で無理やり復党させてしまいかねない勢いである。
いやはや、安倍の威を借り、やりたい放題である。
閣僚も低レベル(山本有二農相)/(C)日刊ゲンダイ
寄らば大樹の卑しい姿勢は腐った自民党の象徴
そんな二階を周囲がこぞって大物扱いするから、ますます増長する。陣笠議員だけでなく、高村正彦副総裁など党幹部までもが、二階の発言に右向け右だ。
大メディアが二階に群がっているのも、おめでたいとしか言いようがない。幹事長昇格時から“重量級”“調整力に定評”だとか、形容詞を付けて実力者扱いしていたが、今や一挙手一投足を無批判に報じている。
「党内がなぜ二階幹事長にかしずくのか。それは二階さんが怖いというより、その後ろにいて直接的につながっている安倍首相を恐れているのでしょう。ポスト安倍になり得ず、自分の言いなりになる二階さんを、安倍さんもうまく利用している」(野上忠興氏=前出)
二階に代表される「寄らば大樹」の卑しい姿勢は、劣化して腐りきった自民党の象徴だ。理念も信念もない。これぞ一強独裁政党のなれの果てである。
上がそんなだから、下もロクな議員が育たない。安倍が早期成立に前のめりなTPP承認案を巡り、審議の前から「強行採決で実現させる」と宣言したTPP特別委のアホな理事には驚いたが、この失態を知りながら同じ暴言を吐いた山本有二農相にも、開いた口が塞がらない。本人は、「私は、強行採決するかどうかは、佐藤さんが決めると思っている」という発言は、佐藤勉衆院議院運営委員長へのリップサービスのつもりだったようだ。しかし、国民生活に重大な影響を及ぼし、野党がこぞって反対している法案なのに、こんなに軽々しく強行採決を口にしてしまうところに、今の自民党議員のレベルの低さがよく表れている。
「マスコミを懲らしめるには広告収入をなくせばいい」と妄言を吐いた2回生議員もいたが、今や自民党議員は老いも若きも、安倍サマに喜んでもらえる発言をすることを競っているかのようだ。
■党内を公認権で締め付け、自分は利益誘導
安倍と二階はこの後、「公認権」を盾に自民党議員をさらにギュウギュウ締め付けるだろう。二階はすでに「候補者の差し替え」に言及。それに追随するように下村は、「具体的にどの選挙区を(差し替えの)対象にするかは今後検討される。若手へのメッセージだ」と踏み込んだ。選挙の弱い当選1、2回生を筆頭に、所属議員はみな震え上がり、自民党はますます安倍一色のモノクロ政党になっていく。
その一方で二階は、第3次補正予算案を編成する可能性についても言及。好き勝手に予算を付けかねず、「いよいよ、地元の紀伊半島一周道路が現実味を帯びてきた」(前出の櫻本幸吉氏)と、笑えない状況だ。
「10年前だったら、こんな醜悪なことはあり得なかったでしょう。昔は自民党の幹事長といえば、それなりの見識があったものです。政策や理念もしっかりしていた。そもそも二階さんは、政界を渡り歩いた末の出戻りですよ。そういう人が幹事長になる今の自民党は、いかに人材が払底しているかということです」(政治評論家・山口朝雄氏)
これが政権政党なのだから、日本全体がおかしくなるわけである。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK215掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。