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2016-10-29 03:53
昨日28日、国連総会第1委員会(軍縮)で核兵器を禁止する条約の制定を目指す決議案が採択された。(**)
そして、唯一の被爆国であるわが日本は、どの国よりも核兵器の廃絶を願い、本来なら率先して世界に核兵器の禁止条約制定を呼びかけなければいけない立場にあるはずなのだが。<ちなみに、日本は核廃絶を呼びかける決議案を提出している。>
哀しいことに、何と日本は、この決議案に賛成するどころか、反対票を投じたとのこと。 (゚Д゚)
しかも、日本はこれまで同種の決議案に棄権したことはあるものの、反対票を投じるのは初めてだという。^^;
菅官房長官の説明によれば、「核兵器国と非核兵器国の亀裂を深め、核兵器のない世界の実現が遠のく」ことから、反対することに決めたそうなのだが・・・。
実際のところは、日本がアメリカの核の傘に守られているため、米の核兵器の保有や使用に正面から否定しにくいというのが最大の理由だろう。^^;<ただ、それなら棄権でもいいんだよね。(・・)>
でも、mewは、安倍政権の場合は、いずれ日本が自ら核兵器を持つこともアタマに置いて、この条約制定に反対した可能性があると思う。(-"-)
<実際、安倍首相も、稲田防衛大臣などの超保守タカ派の仲間も、核武装論者だからね〜。(~_~;)>
広島や長崎の原爆被害者をはじめ、核廃絶に向けて懸命に活動して来た人たちは、この日本政府の行為に驚き、がっかりした様子。政府に対して、強い怒りを示す人がいたことは言うまでもない。(`´)
* * * * *
『核兵器禁止条約 決議案が国連の委員会で採択 日本は反対
10月28日 NHK
核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指す決議案が国連総会の委員会で採決にかけられ、123か国の賛成多数で採択されましたが、アメリカなどの核兵器の保有国に加え、アメリカの核の傘に守られ、段階的な核軍縮を主張している日本も反対に回りました。
この決議はオーストリアなど核兵器を保有しない50か国以上が共同で提案したもので、核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指して、来年3月からニューヨークで交渉を始めるとしています。
決議案は、27日夕方(日本時間28日朝)、ニューヨークで開かれている国連総会の第1委員会で採決にかけられ、賛成123、反対38、棄権16の、賛成多数で採択されました。
採決では、核兵器の保有国のうちアメリカやロシアなどが反対したのに対し、中国やインドは棄権して対応が分かれました。
また、唯一の戦争被爆国として核兵器の廃絶を訴えながら、アメリカの核の傘に守られている日本は、核軍縮は核保有国と非保有国が協力して段階的に進めるべきだとして、反対に回りました。
決議の採択を受けて、オーストリアのクグリッツ軍縮大使は「核兵器の法的禁止に努力してきた国々や市民社会の勝利だ。長年にわたって核兵器の非人道性を訴える活動を続けてきた成果だ」と意義を強調しました。
今回の決議がことし12月に国連総会の本会議でも採択されれば、来年3月から核兵器禁止条約の制定に向けた交渉が始まることになり、世界の核軍縮の流れにどのような影響を及ぼすのか、注目されます。
* 日本 立場反映されなかったことが反対の理由
日本の佐野軍縮大使は、核兵器を禁止する条約の制定を目指す決議に反対したことについて、「核軍縮を実効的に進めるには、核保有国と非保有国の協力がなければならない。国際社会の総意で進められるべきだと強く求めたが、受け入れられなかった」と述べ、決議案に日本の立場が反映されなかったことを反対の理由に挙げました。
一方、日本が23年で連続して提出してきた、核廃絶を呼びかける決議について、ことしは、去年を上回る167か国が賛成し、去年反対したアメリカが共同提案国にもなったとして、「核軍縮を現実的に実践的に進めるという日本の考え方が幅広く支持された結果だ」と述べ、その意義を強調しました。
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* 被爆者の訴えで非人道的という認識広がった」
核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指す決議が採択されたことについて、主導的な役割を果たしたオーストリアのクグリッツ軍縮大使は「核兵器の被害の実態を知る被爆者が訴えてきたことで、核兵器が非人道的だという認識が国際社会の中で広がった」として、この間、広島や長崎の被爆者が果たした役割が大きかったという認識を示しました。
そのうえで、来年3月から始まる核兵器禁止条約の制定に向けた交渉について「交渉は今回の決議に賛成しなかった国にも開かれている。核保有国や核の傘の下にある国にも核兵器禁止条約に関わるよう促していきたい」と述べ、日本も含め決議に反対した国々にも交渉への参加を呼びかけました。
* 国際NGO 日本の反対に憤り
国際NGO、ICAN(アイキャン)の核兵器廃絶国際キャンペーンの川崎哲国際運営委員は、今回の決議案に日本政府が反対したことについて、「驚くとともに憤りを感じている。日本は核のない世界を目指すという目標を掲げておきながら、核兵器禁止条約の交渉を拒否した。日本政府はこれまで核兵器を持つ国と持たない国の橋渡しをすると言ってきたが、今回反対したことで、完全に軸足を核保有国側に移したと言える。国内でも理解されるとは思えないし、強く抗議をしていきたい」と述べました。
また、今後の核兵器禁止条約制定を目指す交渉について、「早く交渉が進み、核兵器の禁止が国際法になるよう働きかけていきたい」としたうえで、「日本政府にも考え方を改めて、交渉に参加してもらいたい」と述べました。
また、ICANの核兵器廃絶国際キャンペーンのベアトリス・フィン事務局長は、核兵器禁止条約の制定を目指す決議案が採択されたことについて、「歴史的なことで非常にうれしく感じている。核兵器をなくすための交渉がほとんど進まなかった20年がようやく終わることになり、国連にとっても極めて重要な瞬間だったと思う。多くの国が、反対を求める核保有国からの圧力を受けながら、賛成してくれた」と述べ、意義を強調しました。
そして、「核兵器による被害を最もよく知る被爆者の声が、決議の採択に至る過程でも非常に重要だったし、今後の交渉の過程でも重要になってくる」と述べ、広島や長崎の被爆者が条約の制定に向け重要な役割を果たすという認識を示しました。
その一方で、日本政府がアメリカなどに同調して決議に反対したことについては「非常に落胆させられた」と述べ、強い失望感を示しました。
*世界の核軍縮停滞への不満と危機感が背景に
核兵器禁止条約をめぐる議論の背景には、世界の核軍縮が既存の国際法の枠組みの下で停滞していることへの各国の強い不満と危機感があり、核兵器の非人道性に焦点を当てて核兵器そのものの違法性を明確にすべきという、国際世論の高まりがありました。
これまで世界の核軍縮の枠組みとしては、核兵器の保有国と非保有国にそれぞれ異なった義務を課し、核兵器の廃絶を目指すNPT=核拡散防止条約がありましたが、段階的な核軍縮を主張する核保有国と速やかな廃絶を訴える非保有国の対立から交渉は停滞し、去年開かれた5年に1度の再検討会議でも議論が紛糾しました。
また、核実験を禁止するCTBT=包括的核実験禁止条約も、国連総会で採択されてから20年が経過したにもかかわらず、アメリカや中国が批准していないことから、いまだに発効していません。
今回の決議がことし12月に国連総会の本会議でも採択されれば、来年3月から核兵器禁止条約の制定に向けた交渉が始まります。しかし、アメリカなどは核抑止力に依存する世界の安全保障の現実を考慮せずに核軍縮は進められないとして決議に強く反対しており、条約の制定までには多くの曲折が予想されます。
日本は、アメリカの核の傘に守られている立場から核兵器の即時禁止に慎重な立場をとっていますが、広島や長崎の被爆者などは禁止条約の制定に強い期待を寄せています。
* サーロー節子さん「核廃絶に向けた第一歩」
核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指す決議が採択されたことについて、国連などの国際会議で核兵器廃絶を訴えてきた広島市出身の被爆者、サーロー節子さんは、「NGOなどと協力しながら、何年もかかってようやくここまできた。核廃絶に向けた第一歩になった」と評価しました。
そのうえで、「核兵器禁止条約という目標が定まったので、今後の交渉に向けても核兵器がどれほど危険か被爆者として訴え、条約が早く制定されるよう促していきたい」と述べ、各国への働きかけを続けていく姿勢を示しました。
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*官房副長官「わが国の基本的考えと合致しない」
萩生田官房副長官は閣議のあとの記者会見で、「慎重な検討を重ねた結果、反対票を投じた。北朝鮮などの核、ミサイル開発への深刻化などに直面している中で、決議は、いたずらに核兵器国と非核兵器国の間の対立を一層助長するだけであり、具体的、実践的措置を積み重ね、核兵器のない世界を目指すというわが国の基本的考えと合致しないと判断した」と述べました。
一方、萩生田官房副長官は、日本が提出した核廃絶を呼びかける決議に、ことしは、去年を上回る167か国が賛成し、去年反対したアメリカが共同提案国になったことについて「わが国決議こそが、核兵器国と非核兵器国双方が、ともに目指すべき核兵器のない世界の道筋を示していることを表している」と述べました。
*日本被団協 岩佐さん「怒り心頭だ」
日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会の代表委員でみずからも広島で被爆した岩佐幹三さん(87)は、国連総会の委員会での採決で日本が反対に回ったことについて「怒り心頭だ。今の日本は欧米に追従するするばかりで、核兵器がない時代を築こうとする覚悟がない。これでは原爆で亡くなった人が浮かばれない」と話していました。』
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『「一歩も二歩も前進した」。広島県原爆被害者団体協議会の坪井直理事長(91)は決議案採択をこう喜んだ。しかし、日本など「核の傘」の下にある国や核保有国が反対したことに「(国際社会が)ますますバラバラになるのではないか」と心配する。
坪井理事長は今年5月、広島市の平和記念公園を訪れたオバマ氏と握手し、言葉を交わし、「やさしい人だ」と話す。しかし、今回の決議案採択の前、米国は北大西洋条約機構(NATO)諸国に反対に回るよう圧力をかけた。坪井理事長は「つまらんことをしていると思う」。さらに、唯一の戦争被爆国ながら反対した日本政府には「『ばか者』と言いたい。何をしているのか」と憤った。
一方、被爆死した米兵について調査研究を続ける広島市西区の森重昭さん(79)は「123カ国もの賛成で、条約交渉開始が決まったことは重みがある」と評価。オバマ氏の演説を聴いた森さんは「演説では、日本だけでなく米兵や朝鮮半島出身の被爆者にも言及し、本気で核廃絶を目指しているのを確信した」という。それでも米国の姿勢に変化はなく「理想と現実との乖離(かいり)は大きいのか」と落胆。日本政府が反対したことにも「被爆国としてとても残念で悲しい。核保有国と非保有国との橋渡し役を果たしてほしい」と願った。
◇「米国に追随」非難続々
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は28日、内閣府と外務省に声明文を送り、「被爆者であり同じ国の民として断腸の思い」と強く非難。「米国への追随ではなく、被爆者と共に核兵器のない世界実現に全力を尽くす」よう求めた。広島で胎内被爆した事務局次長、浜住治郎さん(70)=東京都稲城市=は「日本が反対したことは絶対に許せない。ヒロシマ、ナガサキは何だったのかという思いだ。71年たった今も被爆者が苦しみ、訴え続けてきたことを政府はどう思っているのか」と憤った。
原水爆禁止広島県協議会(広島県原水協)も「政府は『生きているうちに核兵器廃絶を』という被爆者の切実な願いに応え、被爆国政府として国際社会からも信頼されるよう行動すべきだ」とする要請文を、安倍晋三首相と岸田文雄外相あてに送付。広島市の市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」も「日本国民のみならず平和を願う世界の市民には到底理解できず許せない。5月の広島訪問の際、オバマ米大統領と安倍首相は慰霊碑の前で核の被害者に何を誓ったのか」との抗議文を送った。
平和問題を研究するNPO法人「ピースデポ」(横浜市港北区)の田巻一彦代表は、日本が決議案反対に回ったことについて「驚がくの結果だ。被爆国としての歴史的責任を果たせるのか」と疑問を呈し、「失った信頼を取り戻すには相当な努力がいる」と懸念した。123カ国の賛成で採択されたことには「被爆者の訴えが届いた現れだ」と評価した。【福島祥、竹内麻子】(毎日新聞16年10月29日)』
果たして、日本の国民の多くは、安倍政権下の政府のこの判断に賛同するのだろうか?(・・)
そして、日本が早く政府も国民も一体になって、核兵器の使用禁止、廃絶を世界に訴えられるような国になって欲しいと。そのためにも、まずは核武装論を唱える首相他防衛大臣のいる安倍内閣は早く終わって欲しいと切に願っているmewなのだった。(@@)
THANKS
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