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宮内庁「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」より
「生前退位」有識者会議が天皇の希望も世論も無視、官邸の意向で“一代限り特別法”にすでに決定済み!
http://lite-ra.com/2016/10/post-2639.html
2016.10.22. 生前退位の特別法処理がすでに決定! リテラ
やっぱりそうなったか。天皇の「生前退位」をめぐり、17日、都内で有識者会議の初会合が開かれたが、新聞各社は翌18日朝刊で一斉に“一代限りの特別法制定が基本線”と報じた。
座長の今井敬経団連名誉会長は会合後の会見で、「よく聞いていろいろな判断をするのでこれからの問題」とシラをきったが、“官邸の敷いた既定路線”が存在することは誰の目にも明らか。実際、メンバーの山内昌之東大名誉教授は、同日夜のBSフジの番組で「特別法を出すことで、まず(生前退位を)解決する。それが一段落してから皇室典範改正に取り組む姿勢を打ち出すことは、荒唐無稽のことではない」と、世論を無視することの予防線をはるような発言もしている。
改めて指摘しておくが、憲法2条には《皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する》という規定があり、普通に考えれば、「生前退位」実現のためには、皇室典範を改正し恒久的な制度化をするのが筋だ。ところが、安倍首相の支持基盤である日本会議など右派勢力は皇室典範改正に対し強硬に反対。そこで、安倍政権としては、一代限りの特別法で茶を濁し、支持層からの批判をかわそうとしているのだ。
だが、天皇制の根本に関わる「生前退位」の問題を、一代限りの特別法で解決することに問題はないのか。憲法学者の木村草太首都大学東京教授は「AERA」(朝日新聞出版)10月3日号のなかで、「生前退位」自体は合憲とする一方、特別法の制定については「憲法2条から、特別法を許さないという趣旨も読み取れる」と、違憲の可能性を指摘している。
前述したように、憲法2条は《皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより》と規定されているから、「生前退位」という皇位の問題については、やはり皇室典範の改正が必然的に要求されるというのだ。さらに木村教授はこのようにも述べている。
「皇位の継承は非常にデリケートなもの。明確なルールで行われないと国政上の大きな混乱を生むため、皇室典範でルールを定めないといけないというのが、具体的な法律名を唯一出した憲法2条の趣旨と読み取るのが自然でしょう」(「AERA」より)
また、別の懸念もある。仮に一代限りの特別法を認めるとすれば、今後、将来的に再び天皇の退位をめぐる問題が立ち現れたとき、今回のケースが前例となり、その度に特別法で対処するというルーティーンとなるだろう。そうすれば必然的に、時の政権与党による恣意的な天皇の廃立の危険性が高まる。つまり、立法府を数の力でねじ伏せることで、その時々の天皇の強制退位や皇位継承の順位変更を導きかねない。ゆえに、誠実に「生前退位」について議論するならば、退位等をめぐる明確な基準や手続きを精査したうえで、恒久法である皇室典範を改正して、しっかりと明記するのが当たり前なのだ。
一方、安倍政権が一代限りの特別法制定に躍起になっているのは、皇室典範に手をつけてほしくない右派勢力への“配慮”以外に、もう一つの理由があると見られている。それが、安倍首相の悲願でもある改憲との兼ね合いだ。
各社報道によれば、政府筋は皇室典範の改正には時間がかかり天皇が望む早急な退位を難しくさせると説明しているが、これは政権側の言い訳にすぎない。実のところ、安倍首相は何よりも憲法改正の政治日程を優先し、「生前退位」の議論がその足かせとなることを拒んでいるのだ。19日、自民党は党の政治制度改革実行本部の役員会で、無期限案をも視野に入れた総裁任期の延長を事実上決定したが、これもその“改憲スケジュール”を邪魔されたくないという首相の意思が強くにじみ出ていると言える。
そして、マスコミもこの流れに追随しつつある。なかでも、安倍政権の意向を最も忖度しているのがNHKだ。もともと天皇の「生前退位」の意思をめぐる議論の発端は今年7月のNHKによるスクープだったが、これに官邸は激怒。直接、NHK幹部に猛烈なクレームをつけたとも言われており、いまNHK内部は「生前退位」の報道に非常にナーバスになっているという。
事実、17日放送の『ニュースチェック11』は、こうした“官邸への配慮”が顕著。番組の冒頭から有識者会議の初会合を取り上げたのだが、その扱い方はあからさまに政権の顔色を伺うものだった。
たとえば、スタジオでは皇室典範改正には課題が山積しているとして、桑子真帆キャスターが「いろいろ考えなければならないので時間がかかりそうですね」とコメント。あからさまに典範改正という方法にネガティブな解説をする一方、専門家の談として、小泉政権時に「皇室典範に関する有識者会議」の座長代理を務めた園部逸夫元最高裁判事の「特定の天皇について考えるほうが良いのではないか」という話をフリップで紹介。有馬嘉男キャスターが「これは特別法の制定ということになります」「政府内でも陛下がご高齢なので迅速に対応する必要がある、と有力視されています」と続け、露骨に特別法が好ましいという印象づけを行った。
さらに呆れたのが、『ニュースチェック11』が「現制度で対応」という方法があると強調したこと。これは摂政などの現行制度を指していると思われるが、なんとここで、番組では専門家のコメントとして、あの八木秀次麗澤大学教授の話を紹介したのだ。
八木氏といえば、安倍首相の右派のブレーン中のブレーンとして知られる。安倍政権下で教育再生実行会議委員を務め、日本会議系の講演なども多数行う、いわば“日本会議御用学者”だ。2014年、天皇・皇后の護憲発言に対し「安倍政権批判だ」と攻撃したことも記憶に新しい八木氏だが、「生前退位」についてもこの間、「正論」(産経新聞社)などで大反対キャンペーンを牽引してきた。
ようするにNHKは、むりやり「現行制度で対応」などという無理筋な話を持ち出し、さらに安倍首相とべったりの日本会議御用学者のコメントを放送することで、官邸におべっかを使ったというわけである。まったく、“安倍様のNHK”と言わざるをえない。
安倍政権の意向を叶えようと世論の地ならしに躍起になる有識者会議に、それを批判するどころか追従する大マスコミ。憲法は天皇の地位を《主権の存する日本国民の総意に基く》としているはずだが、どうやら現実には私たちの声は届かず、政権の思い通りに進んでいるようだ。
(宮島みつや)
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