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土人暴言機動隊より醜い高裁支部の辺野古移設差別判決
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/192391
2016年10月22日 日刊ゲンダイ 文字お越し
住民を強制排除する機動隊(C)日刊ゲンダイ
跳ねっ返りの処分で終わりにしてはいけない。
沖縄県東村の高江周辺で進められている米軍のヘリパッド移設工事の警備中、大阪府警の機動隊員2人が、抗議する人たちに「ボケ、土人が」「黙れコラ、シナ人」などと発言した問題。発言当時の生々しい映像が出回って炎上したこともあり、府警はきのう(21日)、巡査部長(29)と巡査長(26)をそれぞれ戒告の懲戒処分にしたと発表した。
「まだ幼い印象の若者です。20代の若い世代が、どこでこのような差別言葉を覚えたのか。現地で活動している500人もの機動隊員のうち、たまたまこの2人が暴言を吐いたということではないと思う。これは組織的な問題であり、住民を制圧の対象として見る意識が浸透していることの表れでしょう」(沖縄国際大教授の前泊博盛氏)
この件について、府知事が「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました」とツイートしてねぎらう大阪独特の風土もあるかもしれない。だが、2人の隊員の差別発言をことさら取り上げ、府警の不祥事に矮小化してしまっては、本質を見誤る。ハッキリ言って、こんな雑魚どもは論評にも値しない。もっと巨大で構造的な差別が横行していることに目を向けるべきだ。
そもそも、なぜ沖縄県外からも機動隊が押し寄せ、市民の安全を守るはずの警察官が、市民を弾圧する側に回っているのか。現地では、辺野古の新基地建設や高江のヘリパッド建設に対する激しい抗議が続いているためだが、それは沖縄の民意を無視して工事を強行する政府の側に問題があるのではないか。
沖縄では、直近の参院選、衆院選、知事選すべてで新基地建設反対を訴える候補が勝利した。そうした民意を踏みにじっているのが今の政府だ。沖縄県民の自己決定権を認めないというのなら、それは差別に他ならない。県民が怒って抗議するのも当たり前なのだ。
翁長知事も怒って当たり前(C)日刊ゲンダイ
政府言い分そのまま価値判断に踏み込む異例の判決
基地反対の民意を背負った沖縄県の翁長知事が、辺野古の建設計画をめぐる埋め立ての承認を取り消すと、国はなんと知事を訴えるという暴挙に出た。これに対し先月、福岡高裁那覇支部が下した判決は目を剥くようなものだった。
翁長知事が承認取り消しの撤回に応じないのは「違法」とするばかりか、「普天間の危険を除去するには辺野古に新基地をつくるしかない」「承認取り消しで日米の信頼関係が破壊される」などと、政府の言い分そのままの判断を示したのだ。
21日の毎日新聞オピニオン欄では、元内閣官房副長官補の柳沢協二氏が、この判決を〈国の主張をうのみにして政策論に踏み込む異例の判決〉と断じ、こう語っていた。
〈辺野古移設への反対が沖縄でこれだけ根強く続いているのは、基地の押し付けが沖縄に対する差別であり、辺野古移設を認めることは戦後の沖縄県民の歴史をないがしろにするものであると県民の多くが受け止めているからだ〉
本当にその通りで、政府・行政も、司法までもが民意をないがしろにするなら、沖縄県民はどこに救いを求めればいいのか。中央政府のやり方に絶望し、工事現場で体を張って抵抗するしかないではないか。あらためて柳沢氏に話を聞くと、こう言った。
「仲井真前知事が承認した辺野古の埋め立てを翁長知事が取り消した手続きに法的な瑕疵があるかどうかを判断する訴訟だったはずなのに、政府のやっていることを全面的に『正しい』と追認する内容になっている。法的な問題だけでなく、価値判断に踏み込んでいるのです。軍事専門家でも見解が分かれる沖縄の地理的優位性や海兵隊の抑止力も認めていますが、その割には、証拠調べという形で専門家の話を聞くこともしていない。政府の言い分をそのまま認めているだけです。政策の当否はさておいて、少なくとも公平な立場ではない。これでは、政府のおかしな政策に対して争おうと思っても、勝ち目がなくなってしまいます」
これまで裁判所は、たとえば安全保障に関することなど、高度に政治性を有する国家の行為については、司法判断の対象にすることを避ける立場を取ってきた。与党が集団的自衛権の行使を可能とする根拠にした「砂川事件」などがそうで、いわゆる「統治行為論」だ。
ところが、沖縄の基地問題という安全保障の根幹に関わるところで、高裁那覇支部は政府べったりの御用判決を示したのである。これはもう司法の自殺行為ではないのか。「土人」発言よりも野蛮で異様な判決なのだが、この惨憺たる状況を大メディアはちっとも報じようとしない。
■機動隊の暴言もデタラメ司法判断も元凶は政府の民意無視
「裁判所が承認取り消しの法的な判断はそこそこに、政府の一方的な主張に追従したわけで、司法権を放棄したのです。この国の三権分立は完全に死んでしまった。そういう視点で本土の大メディアが報道しないのも、一種の沖縄差別だと思います。もし自分たちが同じ目に遭ったらどう思うのか。沖縄は政府の言うままに不条理なことにも従わなければならないのか。これは現代の琉球処分です。沖縄を見下し、植民地扱いする風潮があると思わざるを得ない。13年1月に、那覇市長だった翁長氏がオスプレイの強行配備への反対などを訴える建白書を携えて上京した時のことが思い出されます」(鹿児島大教授の木村朗氏=平和学)
上京した翁長氏らが東京・銀座でデモ行進すると、沿道から「非国民」「売国奴」などの暴言が浴びせられた。中には「中国のスパイ」という罵声もあった。政府のやることはすべて正しく、反対する者は非国民という同調圧力。沖縄で市民を強制排除する機動隊にも通じるものだ。根底には潜在的な植民地差別もある。差別に無自覚だからこそ、この問題は根深い。
「米国も基地建設の必要性を説明できないのに、日本政府は歓心を買おうと建設を強行し、そのために国民が二分して争っている。そういう不条理だから、現場の機動隊にも筋の通った説明ができない。正義や理念を失った警備は感情的な対立を招くだけです。力で解決しようとすれば、怒りや恨みを買い、ますます対立が激しくなるという負の連鎖に陥る。今回の機動隊員の暴言も、高裁那覇支部のデタラメ判決も、民意を無視して対米追従にひた走る政府の姿勢が招いた歪みです」(前泊博盛氏=前出)
政府の沖縄差別が司法判断や末端の発言にまで表れる。1945年6月6日、過酷さを増す沖縄戦で玉砕を覚悟した沖縄司令官の大田實海軍少将が、自決前に海軍次官に宛てた最後の電文の文言「沖縄県民斯く戦えり。県民に対し、後世特別の御高配を賜らんことを」が、今となっては虚しく響くばかりだ。
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