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新潟県知事選への対応に今の民進党の問題点すべてが見えた 永田町の裏を読む(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/16/senkyo214/msg/667.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 20 日 09:45:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             14日にやっと新潟入りした蓮舫代表(C)日刊ゲンダイ


新潟県知事選への対応に今の民進党の問題点すべてが見えた 永田町の裏を読む
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/192109 
2016年10月20日 日刊ゲンダイ


 新潟県知事選は原発再稼働に否定的な野党3党推薦の米山隆一の勝利に終わり、安倍政権に痛打を浴びせたが、「この選挙への対応に今の蓮舫・野田体制の問題点がすべて噴き出している」と、民進党中堅議員が嘆き、次のように言う。

「そもそも民進党はこの大事な知事選に独自候補を立てて野党共闘をリードする態勢を整えられなかった。すると、同党の最大支持勢力である連合労組は、電力総連の意向が働いたのだろう、再稼働に甘そうな自公候補を相乗り推薦した。それに反発した米山は、民進党の衆院選候補として内定していたのを振って無所属で立候補する決意を固め、それを野党3党が推薦したが、その時点で民進党は連合の顔色ばかりをうかがって(ということは県民の意思など見向きもせず)“自主投票”を決めた。ところが事前の予想を覆して米山が終盤で大接戦を演じるのを見て、『バスに乗り遅れまい』と慌てて蓮舫代表が応援に駆けつけ、それはそれで一定の効果を発揮したのだろうが、蓮舫が乗り込むことに野田佳彦幹事長は最後まで反対した」――。

 問題の根源は、民進党は今なお「2030年代に原発ゼロを目指す」という公約を掲げているのに、それを何ら具体化しようとせず、事実上、単なる「再稼働賛成」の立場に陥っていることにある。

 本当に「30年代ゼロ」を目指すなら、今から例えば「運転歴40年超の原発は一切、再稼働させない」とか、基準と条件をはっきりさせて、何年までに何基何百万キロワット減という工程表を示さなければ間に合わない。それと同時に、再生可能エネは何年までに太陽光なり風力なり地熱なり、何をどれだけ増やすかという工程表も作って、「原発ゼロ社会」に至る道筋を示さなければならない。

 それに対しては、即脱原発派からは批判があるだろうし、また電力総連からは強い抵抗があるだろう。しかしまずは党としての案を示してその双方からの異論を国民の目の前で議論すればいいのである。

 電力総連にしても、経営者と同じ近視眼で目先の原発利益の確保に狂奔していても先行きはないはずで、むしろ企業内でそういう経営者を批判して再生可能エネをも含む総合エネ企業として発展させることを提案させるように仕向けなければならない。

 そうやって知的・政策的イニシアチブを発揮するのが野党第1党というものだが、それが一番後ろから付いていくだけではどうしようもない。

 

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コメント
 
1. 2016年10月20日 10:29:20 : B6je98QNVY : 9tv2IT5mdtk[8]
民進党議員は、自分が今の民進党執行部の方針、連合いいなりで選挙に勝てるかを自分の頭でよく考えなさい。

蓮舫、野田執行部を選んだのはお前たちだよ。


2. 2016年10月21日 01:30:25 : dKhliHMqQY : EJZvDhTuJQk[170]

それでも写真の三人、米山氏と蓮舫氏に森ゆうこさん。

ゲストを中央に据える気遣いは神対応レベルじゃないですか。

やはり新潟県民の意識には一流の日本人の気品がありますね。



3. 2016年10月21日 18:27:42 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-7759]
Domestic | 2016年 10月 21日 17:50 JST
小泉氏「原発争点なら自民敗北」

http://s1.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20161021&t=2&i=1158371879&w=644&fh=&fw=&ll=&pl=&sq=&r=PN2016102101001903.-.-.CI0003
小泉氏「原発争点なら自民敗北」

 小泉純一郎元首相は共同通信社の単独インタビューに退任後初めて応じた。次期衆院選で野党が統一候補を擁立して「原発ゼロ」を争点化すれば、自民党が敗北するとの見通しを表明。原発再稼働に慎重な候補が当選した新潟、鹿児島の県知事選に触れ「目に見えない、うねりが出てきた。衆院選に影響がある」と述べた。安倍晋三首相が目指す憲法9条改正は、民意不在を理由に「できない」と明言した。インタビューは19日、東京都内で行った。

 小泉氏は2009年の政界引退後、約3年前から原発ゼロの即時実施を講演などで訴えている。

〖共同通信〗

http://jp.reuters.com/article/idJP2016102101001857


4. 2016年10月23日 10:35:36 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-7748]
2016年10月23日(日)
市民・野党 共闘の発展めざす 全国革新懇が懇談会
到達点と課題 志位委員長が発言
参院選・新潟知事選の経験交流

 全国革新懇は22日、シンポジウム「市民と野党の共闘の発展をめざす懇談会」を都内で開きました。懇談会は2014年以来の開催で、会場は次々に椅子が追加され参加者でいっぱいに。参院選や新潟知事選をたたかった市民らが共闘の発展への意気込みなどを語り合いました。日本共産党の志位和夫委員長が、市民と野党の共闘の到達点と課題について発言しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-23/2016102301_01_1.jpg
(写真)運動の課題と展望を話し合う全国革新懇の懇談会。正面は報告者の(左から)石川、小田川、志位、西郷、横山、中野の各氏=22日、東京都千代田区

 司会の石川康宏神戸女学院大学教授は、「本格的な野党相互の協力をつくることが大きな課題」「カギを握るのは市民の運動の力だ」と提起しました。

 総がかり行動実行委員会の小田川義和共同代表は「共闘の前進に向けて、安倍政権の暴走政治全体を対決点として、要求の一致を模索することが必要」と強調しました。「市民連合」の中野晃一上智大学教授は「個人の尊厳が政治の基本だと、立憲野党は合意できている」と指摘しました。安保関連法に反対するママの会発起人の西郷南海子さんは「私たちはいろんなものを勝ち取り、全国に仲間がたくさんいる。明るく活動していきたい」と発言。オール徳島代表呼びかけ人の横山良さんは「私たちが共闘を引っ張っていく」と述べました。

 志位氏は「市民と野党の共闘がどうやって発展してきたか。それを進めた力はどこにあったか」について報告。この中で、総選挙に向けた共闘の新しい課題として、(1)豊かで魅力ある共通政策を練り上げる(2)本格的な相互協力・相互支援を実現する(3)政権問題で前向きの合意をつくる―の3点を示し、「総選挙では日本共産党の候補者を一方的に降ろすということは全く考えていない」と強調。「市民運動と力をあわせ、誠実な共闘を積み重ねるなら、市民と野党の共闘は必ず発展します。それが私たちの確信であり、そのために力をつくしたい」と語りました。

 会場からの発言では、米山隆一新潟県知事の誕生について県革新懇の滝沢豊秋代表世話人が「安倍政権に痛打を与えた。(共闘の)新しい流れが始まり、革新懇の役割は重要だ」と強調しました。参院選の全国32の1人区のなかで唯一、日本共産党公認の野党統一候補(香川選挙区)として大健闘した田辺健一氏は「衆院選で(野党共闘を)必ず勝利させるため、先頭に立って奮闘したい」と語り、新日本婦人の会の笠井貴美代会長は「野党共闘の政策を豊かにし、平和や反貧困の願いを結びつけていく」と述べました。

 全国革新懇 正式名称は「平和・民主・革新の日本をめざす全国の会」。草の根から国民の要求にもとづく多彩な共同のとりくみをすすめるとともに、「三つの共同目標」((1)日本の経済を国民本位に転換し、暮らしが豊かになる日本をめざす(2)日本国憲法を生かし、自由と人権、民主主義が発展する日本をめざす(3)日米安保条約をなくし、非核・非同盟・中立の平和な日本をめざす)を掲げて、国民多数の合意をつくるために運動。1981年5月に発足。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-23/2016102301_01_1.html

2016年10月23日(日)
総選挙に向け、共闘発展へ 三つの課題を提起
全国革新懇シンポ 志位委員長が強調

 日本共産党の志位和夫委員長は22日、全国革新懇のシンポジウム「市民と野党の共闘の発展をめざす懇談会」で、市民と野党の共闘の到達点と課題について発言しました。
市民と野党の共闘の源流

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-23/2016102302_02_0.jpg
(写真)発言する志位和夫委員長=22日、東京都千代田区

 「市民と野党の共闘はどうやって発展し、それを進めた力はどこにあったか」。こう語りかけた志位氏は「直接の源流は2011年の3月11日(の福島第1原発事故)以降、さまざまな分野で、切実な一致点にもとづく共同―『一点共闘』が広がったところにあったと思います」と強調しました。

 12年3月から始まった原発ゼロをめざす毎週金曜日の官邸前行動は、「普通の人がだれでも安心して参加し、声をあげることができる場」となりました。志位氏は「国民一人ひとりが、主権者として、自覚的に声をあげ、立ち上がる、新しい市民運動が始まりました」と強調しました。

 さらに14年の沖縄で、新基地建設反対の「オール沖縄」のたたかいが保守・革新の枠組みを超えて、広大な連帯がつくられました。1月の名護市長選、11月の県知事選、そして12月の総選挙で連続勝利。志位氏は15年の年頭のあいさつで「沖縄で起こったことは、全国で起こりうるという予感がする」と述べていたことを紹介しました。
戦争法反対のたたかいが野党を変えた

 実際、15年の安保法制=戦争法に反対するたたかいのなかで、戦後かつてない新しい市民運動が発展し、野党を大きく変えました。

 当時の5野党(共産、民主、維新、社民、生活)が法案阻止で一致してたたかい、国会の節々で6回にわたって5野党党首会談が開かれ、最終局面では「安倍内閣不信任決議案」を5野党共同で提出しました。

 そして同年9月19日に法案が強行されると、日本共産党は「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」を提唱。志位氏は「『野党は共闘』という声に応えての提案でした」と述べつつ、なかなか進まなかったと振り返るとともに、「ここでも野党の背中を押したのが市民の運動でした」と強調しました。

 12月に「市民連合」が結成され、16年2月19日の5野党党首会談で、安保法制廃止・集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回、安倍政権打倒を目指し、国政選挙などで協力することで合意。参院選の32の1人区で野党統一候補を立て、11選挙区で勝利しました。志位氏は「最初のチャレンジとしては大きな成果をあげました。何よりも、他の野党、市民の方々との連帯と信頼ができたのが今後につながる一番の財産となりました」と強調しました。
新潟知事選二つの教訓

 さらに、10月16日に投開票された新潟県知事選では、野党と市民の統一候補・米山隆一氏が自公推薦候補を6万3000票の大差をつけて圧勝しました。

 知事選では、「原発再稼働は認めない」という「大義の旗」が掲げられました。そして、3党(共産、自由、社民)と市民団体を中心に、互いに信頼し、互いに敬意をもち、心を一つにしてたたかう共闘=「本気の共闘」が実現しました。

 米山氏は「共闘はお互い信頼していることが重要で、それは周囲に絶対伝わるものだと思った」と述べています。

 志位氏は「(野党共闘は)何倍もの力を発揮する、本気度が県民に伝わった」と述べ、無党派層の7割、自民支持層の3割を獲得したことを報告。「『大義の旗』『本気の共闘』が今後に生かすべき大きな教訓だと思います」と強調し、「共闘をつくりだし、発展させた力は国民のたたかいにあった。今後も、この共闘を発展させる力は国民のたたかいにある。力をあわせて前途を開きましょう」と呼びかけました。
魅力ある共通政策を

 さらに、志位氏は「総選挙に向けてこの共闘をどうやって発展させるか」と話をすすめました。

 9月23日、民進党新執行部のもとで野党党首会談が開かれ、総選挙も「できる限りの協力」をしていくことを確認し、書記局長・幹事長の間で、具体化のための協議を開始することで合意。志位氏は「新しい課題が三つあります」と強調しました。

 第1は、豊かで魅力ある共通公約をつくることです。

 志位氏は、これまでの到達点として、安倍政権に対決する政治的内容として(1)安保法制の廃止、立憲主義の回復(2)アベノミクスによる国民生活破壊、格差と貧困を是正する(3)環太平洋連携協定(TPP)や沖縄問題など、国民の声に耳を傾けない強権政治を許さない(4)安倍政権のもとでの憲法改悪に反対する―の4点を確認していることを指摘。野党が共同提出した15本の議員立法の内容、「市民連合」との政策協定で確認された19項目も共通公約になっているものの、「参院選では、政策協議を丁寧に行う時間は率直にいってありませんでした」として、「総選挙に向けて、本気の政策協議をやる必要があります」と強調しました。

 志位氏は「一致点を最大限に確認し、魅力ある政策パッケージを示したい。前向きのメッセージが伝わるものにしたい。原発問題でも前向きの合意をえたい」と述べました。
総選挙では心一つに相互協力を

 第2は、本格的な相互協力・相互支援を実現することです。

 参院選1人区では、日本共産党は本格的な相互協力・相互支援は求めませんでした。志位氏は「まずは野党共闘を前進の軌道に乗せる。実践し、体験をつむ。そのためには、候補者のほとんどを降ろしてでも野党共闘を実現させることを優先しました」と報告。「しかし、本来、選挙協力は相互的なものです」と強調しました。

 志位氏は「総選挙では、相互協力・相互支援がどうしても必要です。そうでなくては本当の力はでません。総選挙では、日本共産党の候補者を一方的に降ろすということは、まったく考えていないということをはっきり述べておきたい」と強調。「野党各党が、互いに信頼し、互いに敬意をもち、互いに譲るところは譲り、心一つにたたかう、『本気の共闘』を実現してこそ、選挙に勝ち、安倍政権を倒すことができます」と訴えました。
政権問題も当面する一致点で

 第3は、政権問題で前向きの合意をつくることです。

 民進党のなかからは「綱領、理念、政策の違うものとは政権をともにできない」という声があがっていますが、綱領、理念、政策が同じなら同じ政党になります。

 志位氏は「綱領や将来像が違っても、国民の切実な願いに応え、当面する一致点で協力する―これが政党間の共闘の当たり前の姿ではないでしょうか」と問いかけました。

 「そのことは、選挙協力だけでなく、野党連立政権も同じことです」として、「わが党は、こうした立場から『国民連合政府』を提唱しています。これに賛成できないなら、どういう政権構想を考えているのか、(民進党は)ぜひ示してほしい」と提起し、「真剣な話し合いで前向きの合意をつくりたい」と述べました。
誠実な共闘を積み重ねて発展を

 最後に志位氏は、「この共闘は、多くの未熟な点、多くの課題を抱えています。曲折や困難も予想されます」としながらも、「大局でみれば、逆戻りすることは決してありません」と強調。「ともにたたかうなかで、私たちも変わった。他の野党も変わったと思います。一緒にたたかうなかで、お互いに前向きに変わる。ここに、このたたかいの妙味があります」として、「市民運動と力をあわせ、誠実な共闘を積み重ねるなら、市民と野党の共闘は必ず発展します。それが私たちの確信であり、そのために力をつくしたい」と決意を表明しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-23/2016102302_02_0.html

2016年10月23日(日)
全国革新懇シンポから
「もう新潟は保守王国ではない」会場わく

 全国革新懇のシンポジウム「市民と野党の共闘の発展をめざす懇談会」では、会場の参加者からの意気高い発言に盛んな拍手がわきました。

 「奇跡の大逆転勝利。もう新潟は保守王国ではありません」―こう述べ、会場をわかせたのは、新潟で米山隆一知事を誕生させた新潟県革新懇の滝沢豊秋代表世話人です。

 原発再稼働問題が最大の争点となり、女性をはじめ市民と野党の共同がぐんぐんと広がっていったと報告。「市民と野党の新しい政治は後戻りできない。東北にもこの動きは広がっています。市民運動の役割がますます重要になっています」と力をこめました。

 参院選香川選挙区で共産党公認の唯一の野党統一候補としてたたかった田辺健一さんは、「最初の一歩だが大きな一歩でした」と発言。民進党県連と結んだ日本共産党綱領の基本的事項に関する「確認書」について、事務所にくる民進党支持者が「お守りだ」と話していたことを紹介し、「違いを認め尊敬しあうこと、安倍政治に代わる対案を示すこと、共産党を丸ごと理解してもらうことが大事だと痛感しました。次のたたかいに生かしていきたい」と述べました。

 「『敷布団』(長年運動に取り組んできた人たち)の代表として発言します」と述べて笑わせたのは、新日本婦人の会の笠井貴美代会長。「憲法カフェ」や保育園の待機児童問題を通じて、女性が声を上げ、行動する新たな動きが広がったと述べ、「大量の棄権している人にどう働きかけるかが大事。カギの一つは女性の力です。平和や命に対する意識は非常に高い。政治とかかわりがないという人でも、要求を入り口に対話と運動を広げていきたい」と述べました。

 熊本県革新懇の猪飼隆明代表世話人は、全国に先駆けて野党統一候補を実現させた背景には、革新懇も参加した共同の歩みがあったと報告。参院選は勝利できなかったものの、市民連合「くまみん」として選挙共闘の意義を確認し、総選挙に向けて協議を開始していると報告。「さまざまな運動が生まれており、震災復興も『くまみん』で取り組みたい。選挙勝利は市民連合がどれだけ大きな運動をするかにかかっています」とのべました。

 全体のまとめ発言に立った石川康宏代表世話人は、「“相手に届く言葉”と“未来を切り開くポジティブ(前向き)な訴え”―が大切だと感じました」と述べ、「市民と野党の共闘を前進させ、民主主義や平和、個人の尊厳を豊かに勝ち取っていく取り組みを進めましょう」と呼びかけました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-23/2016102302_05_1.html


5. 2016年10月24日 10:41:32 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-7730]
2016年10月24日(月)
野党と市民の共闘 到達点と課題を語る
全国革新懇シンポ 志位委員長の発言

 22日に開かれた全国革新懇の「市民と野党の共闘の発展をめざす懇談会」で行った日本共産党の志位和夫委員長の発言は次の通りです。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-24/2016102405_01_0.jpg
(写真)発言する志位和夫委員長

 みなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫です。この数年間、野党と市民の共闘がめざましく発展してきましたが、今日は、その到達点と課題についてお話をさせていただきたいと思います。
直接の源流――切実な一致点にもとづく「一点共闘」

 まず野党と市民の共闘がどうやって発展してきたか。それを進めた力はどこにあったか。この数年間を振り返って、感じていることをお話しいたします。

 この直接の源流は、2011年の「3・11」(東日本大震災)以降起こった、さまざまな分野での切実な一致点に基づく共同――「一点共闘」にあると思います。

 たとえば、2012年の3月から「原発ゼロ」をめざす毎週金曜日の官邸前行動が始まりました。このとりくみを主催しているみなさん(首都圏反原発連合)は、「普通の人が誰でも安心して参加し、声をあげられることができる場を提供する」という思いで頑張ってこられました。「いまの政治がおかしい」と思ったら、声をあげ行動する、それが当たり前という動きがここから始まった。国民一人ひとりが、主権者として、自覚的に声をあげ、立ち上がる、新しい市民運動が始まりました。

 そしてこの市民運動は、私たち政党の側からいいますと、どの政党にも開かれていたのです。ですから私たちもどんどん参加してスピーチしてきました。ほかの野党からもスピーチがされる。こうしてここは、野党と市民の共闘の最初の場になっていったように思います。
2014年の沖縄――保革の垣根を越えた「オール沖縄」の連続勝利

 こうした流れが飛躍的な発展をとげたのが2014年の沖縄でした。新基地建設反対の「オール沖縄」という大きな流れがつくられました。保守と革新の垣根を越えて、広大な連帯が発展していきました。その力でこの年の1月に行われた名護市長選挙で稲嶺進さんが勝利する。11月の県知事選挙で翁長雄志さんが勝利する。12月の総選挙で、小選挙区の1区、2区、3区、4区のすべてで「オール沖縄」の候補が勝利して、自民党をすべて落としました。沖縄では、新基地建設反対の「一点共闘」が、地方選挙での共闘、さらに国政選挙での共闘に発展していったのです。

 この沖縄の選挙に応援にうかがったさいに、本当に感動的だったのは、保守と革新の垣根を越えた画期的共闘がつくられたということです。県知事選挙の投票日のちょうど1カ月前の演説会に行って、翁長さんと一緒に訴える機会がありました。翁長さんは自民党県連幹事長だった方です。翁長さんはスピーチで、そのことにも触れながら、「自分はこれまで共産党と違う立場だったけれど、一緒に肩を並べてたたかってみて、もっと早くから仲良くしていればよかった」(笑い)ということをおっしゃった。翁長さんの言葉でたいへん強く印象に残っているのは、「保守は革新に敬意をもち、革新も保守に敬意をもち、お互いに尊敬する関係になっていきましょう」ということでした。まさにそういう関係を沖縄ではつくって画期的勝利を切り開いていったわけです。

 私は、そういうたたかいの体験を踏まえて、翌年、2015年1月の日本共産党の「党旗開き」のあいさつで、「沖縄で起こったことは、全国で起こりうるという予感がします」という話をしたのですが、それが私の実感でありました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-24/2016102405_01_0b.jpg
(写真)パネリストの発言を聞く人たち=22日、東京都千代田区
戦争法反対のたたかい――新しい市民運動が広がり、野党を大きく変えた

 それは2015年に現実のものとなりました。安保法制=戦争法案に反対する空前のたたかいが起こりました。戦後かつてない新しい市民運動がわき起こりました。この運動は野党を大きく変えたと思います。

 いろいろな経過がありましたけれども、野党5党――共産党、民主党、維新の党、社民党、生活の党が、たたかいの過程で法案阻止で一致し、最後まで頑張りぬいたのです。国会の節々で6回にわたって野党の党首会談を行い、最後は野党5党で「安倍内閣不信任決議案」を共同提出しました。私は、共同提出を決めた野党党首会談で「もしもこの決議案が通ったら、ここにいる野党5党とそれに賛同した議員で政権をつくることになりますね」と発言しました。びっくりした方もいたようでしたが、理屈の上ではそういうところまで野党は共闘を発展させたのです。

 安保法制=戦争法案は、9月19日に強行されましたが、私たちはその日の午後、「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の呼びかけを行いました。この法律ばかりは「数の暴力」で強行されたからといって、そのままにしておくわけにはいかない。希代の憲法違反の悪法は廃止しなければならない。そのためには政府をつくる必要がある。そのために野党は選挙協力をやろう。こういう呼びかけをいたしました。これは何といっても、「野党は共闘」という多くの市民のみなさんの声に、私たちもこたえなくてはいけない。私たちも変わらなくてはいけない。こう思いを定めての提案でありました。

 この提案は、いろいろな方面から評価をいただきましたが、実際には野党共闘はなかなか進まなかった。ここでもまた、野党の背中を押してくれたのが、市民の運動でした。12月には「市民連合」が結成され、翌年(2016年)1月には共同街宣をやる。「ぐずぐずしていてどうする」というような声が市民からあがりました。

 そういう声におされて、2月19日でありましたが、野党5党の党首会談をやりまして、安保法制廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回、安倍政権の打倒をめざし、国政選挙で協力をするという画期的な5野党合意を確認しました。これをきっかけにして全国各地の参院選1人区での野党共闘が進み、すべての1人区で野党統一候補が実現し、そのうち11で勝利を勝ちとることができました。最初のチャレンジとしては大きな成果をあげることができたと考えています。

 この参議院選挙での野党と市民の共闘は、いろいろな財産をつくりましたが、私は、他の野党の方々、市民運動の方々との新しい信頼と連帯の絆がつくられたということが、次につながる一番の財産だと考えています。
新潟知事選の勝利――「大義の旗」を掲げた「本気の共闘」

 野党と市民の共闘は、参院選後も発展しています。10月16日に投開票された新潟知事選挙で、野党統一の米山隆一さんが自公推薦候補に6万3000票の大差をつけて圧勝するという、素晴らしい出来事が起こりました。

 新潟の勝利の教訓がどこにあったか。私は、二つあると思います。

 一つは、「大義の旗」を明確に立てたということです。「柏崎刈羽原発の再稼働は認めない」。この旗を米山さんが勇気をもって掲げ、この大義のもとに結束してたたかい、それを大争点におしあげた。これが県民の心に深く響いて、県民を動かしました。

 いま一つは、「本気の共闘」をやったことです。3野党(共産党、自由党、社民党)と市民の会を中心に、互いに信頼し、互いに敬意を持ち、心を一つにたたかう、「本気の共闘」を、新潟ではおこなったのだと思います。民進党も個々の国会議員がこの共闘の輪の中に入ってきたことは重要です。

 米山さんが知事に当選した後に、共産党本部にみえて、私たちと懇談をしました。その席で米山さんが、「共闘はお互いを信頼していることが重要で、それは周囲に絶対に伝わるものです」と言われていたのが印象的でした。本当にお互いを信頼していれば、何倍もの力が出る。そしてその本気度が県民に伝わる。

 「共産党と組むと票が逃げる」という議論がまだあるようですが、これは妄想だったということが私ははっきりしたと思います。共産党もしっかり共闘の輪の中に入ったたたかいをやった結果、無党派層の7割、自民支持層の3割を米山さんは獲得したわけです。保守層だけでなく自民支持層の一部までつかんだたたかいをやったのです。

 こういうたたかいになりますと、相手陣営はなすすべもありません。「米山猛追」が伝えられて彼らがやったことは何か。自民党の二階幹事長は、あわてて、「電力業界などオールジャパンでたたかう」と言いました。しかし、こう言いますと、「原発再稼働のための選挙だ」と自分で言っていることになりますね。最後に、相手陣営が出した法定ビラは「県庁に赤旗が立つ」というものでした。これは多くの県民からあきれられたビラとなりました。これにはオチがついていまして、新潟県の「県旗」は赤いというのです(笑い)。新潟県民だったら知っているはずだ。こんなことも知らないということは、このビラをつくったのは新潟県民ではないのではないかとなった。打つ手打つ手がすべて裏目に出ました。

 新潟のたたかいは、「大義の旗」を掲げて「本気の共闘」をやれば自公を打ち破れるということを示したという点で大きな教訓をつくったと思います。

 野党と市民の共闘をつくり出し、発展させた力は、国民のみなさんのたたかいです。今後も、この共闘を発展させる力は国民のたたかいにあります。力をあわせて前途を開こうということを、心から呼びかけたいと思います。(拍手)
総選挙に向けて――豊かで魅力ある共通公約をつくっていきたい

 さて総選挙にむけてこの共闘をどうやって発展させていくか。この間、民進党の新執行部が発足しました。それを受けて、9月23日、野党党首会談をやりました。その場で、総選挙で「できる限りの協力」をしていくことを確認し、書記局長・幹事長の間で具体化のための協議を開始することで合意しました。

 今後、協議を始めていくことになりますが、総選挙での野党共闘といった場合に、私は、新しい課題が三つあると考えています。

 第一は、豊かで魅力ある共通公約をつくっていくということです。

 野党の共通政策についてのこれまでの到達点を申しますと、まず野党4党は、安倍政権と対決する政治的立場として四つの点を確認しています。

 一つは、安保法制を廃止し、立憲主義を回復する。二つは、アベノミクスによる国民生活破壊、格差と貧困を是正する。三つは、TPPや沖縄問題など、国民の声に耳を傾けない強権政治を許さない。四つは、安倍政権のもとでの憲法改悪に反対する。この四つの太い柱を確認しています。

 それにくわえて、野党4党で国会に15本の議員立法を共同提出しています。それから「市民連合」のみなさんと19項目の政策協定に調印しています。これらの中身も、共通政策にすることを確認しました。

 ただ率直に申しまして、参院選では野党間で政策協議を丁寧に行う時間はありませんでした。最後の段階で、今述べたことを確認して選挙戦に突っ込んだというのが実情でした。総選挙に向けては、本気で政策協議をやる必要があると考えています。野党間でぜひやっていきたい。「市民連合」のみなさんともしっかり話し合いをしていきたい。そして一致点を最大限に確認し、魅力ある政策のパッケージを打ち出したいと考えています。ポジティブ(前向き)なメッセージが伝わるものにしたい。

 そのさいに、原発問題でも前向きの合意を得たいと考えています。さきほど紹介した安倍政権と対決する政治的立場のなかには、原発問題が入っていません。原発問題では、野党間の合意がないのです。しかし、新潟の結果を見ても、原発に対する国民の不安、批判は非常に深いものがある。そのことは、選挙戦を通じてあらためて痛感しました。この問題は、野党と市民の共闘の太い柱にずばり据える必要があると思います。ぜひこの点でも前向きの合意を得たいと思っています。
本格的な相互協力、相互支援の共闘を実現したい

 第二は、本格的な相互協力、相互支援の共闘を実現していくことです。

 参院選1人区の共闘については、私たちはあえてこのことを求めませんでした。共産党の候補者をほとんどのところで降ろす。降ろしてでも話をまとめるという立場でのぞみました。まずは共闘を前進の軌道に乗せなくてはならない。まずは実践し、体験する。体験を通じて、互いにいろいろなものをつかむことができるでしょう。そして、「やればできる」という経験をつくりだす必要がある。そのためには共産党として候補者のほとんどを降ろしてでも野党統一候補をまずは実現し、勝利のために全力でとりくむ。そのことを優先しました。私は、この対応は正しかったと考えています。

 ただ、本来のあり方を言えば、選挙協力というのは相互的なものだと思います。お互いの候補者を推薦、応援しあう――そうした相互的なものが選挙協力の本来のあり方だと思います。

 私たちは、総選挙においては、相互協力、相互支援の共闘がどうしても必要だと考えています。そうでなくては本当の力は出ません。相手に勝てません。総選挙では、日本共産党の候補者を一方的に降ろすということは、まったく考えていないということを、ここではっきりと申し上げておきたいと思います。

 野党各党が、互いに信頼し、互いに敬意を持ち、互いに譲るところは譲って、心を一つにしてたたかう。そういう「本気の共闘」を実現してこそ、選挙に勝ち、安倍政権を倒すことができる。そういう「本気の共闘」をぜひ総選挙に向けてつくっていきたいと決意していますので、どうかお力添えをよろしくお願いいたします。(拍手)
野党連立政権――綱領や将来像が違っても、当面する一致点で協力する

 第三は、政権問題で前向きの合意をつくるということであります。

 民進党のなかから「綱領、理念、政策の違うものとは政権をともにできない」という話が伝わってまいります。しかし、「綱領、理念、政策」が同じだったら同じ政党になりますね(笑い)。「綱領、理念、政策が違うものとは政権をともにできない」ということは、論理的には民進党の単独政権ということになります。それがはたして現実的なのかどうかということが問われてくるでしょう。

 綱領や将来像が違っても、国民の切実な願いにこたえて、当面する一致点で協力する。これが、政党間の共闘の当たり前の姿ではないでしょうか。そのことは選挙協力だけでなくて、政権協力でも同じことだと思います。私たちは、こうした立場から「国民連合政府」を呼びかけておりますが、これに賛成できないなら、どういう政権構想を考えているのか。ぜひ示していただきたい。この問題についても、真剣な話し合いを通じて前向きの合意をはかりたい。総選挙に勝つためにはどうしても必要なことだと思います。
ともに力をあわせてたたかうなかで、お互いが前向きに変わりうる

 野党と市民の共闘は、多くの未熟な点を抱えています。多くの課題も抱えています。今後には曲折もあり、困難もあると思います。しかし、私は、大局でみれば、この流れは逆戻りすることは決してないという確信をもっています。

 そして、最後に強調しておきたいのは、野党と市民の共闘にはなかなか妙味がありまして、さきほど「体験を通じて」という話をしましたが、ともにたたかっていくなかでお互いに変わるということがあるのです。

 私たちも変わった。相手も変わったと思います。私自身も、一緒にたたかうなかで、「民進党のなかにも日本の前途を真剣に考えている立派な人がいる」と、ずいぶんたくさんの友人を得ました。私自身も認識を新たにし、認識が豊かになったと思っております。先方も、聞いておりませんけれども(笑い)、一緒にたたかうなかで「共産党もいいところがある」と見直した方もいらっしゃるでしょう。これは政党と政党だけでなくて、政党と市民との関係でも同じことがいえるのではないかと思います。変わらないものではないのです。一緒にたたかうなかでお互いに変わりうる。真剣にたたかえば、お互いに前向きに変わっていくということはあることだと思うんですね。この共闘の今後は、曲折もあり、困難もあり、私も楽観していませんが、ぜひそういう立場でお互いにこのとりくみを進めていきたいと思います。

 市民のみなさんの運動と力をあわせて、誠実に共闘を積み重ねるなら、必ずこの流れは発展するというのが私たちの確信です。そのことを申し上げ、そのために力をつくす決意をのべて発言といたします。(拍手)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-24/2016102405_01_0.html


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